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最近の紙ってのは
紙じゃないね
ケント紙だとかルーズリーフだとか
下らない
にじまない紙の何処が紙だというんだ

紙はね

にじんでこそ紙の価値が問われるのさ
とく ....
旅先で
必ず訪れる旅館があって
其の庭には
花をつけない
見事な桜が佇んでいた



  花をつけないのは
  私のせいなんですよ



其処の女将は笑う


彼女は ....
重くなる背に
無鉄砲の銃声がこだましていた
いつまでもいつまでも

彼の銃声はこだましていた


『無鉄砲の銃声』


僕と彼は幼馴染だった
自己紹介カードの趣味の欄に
『無鉄 ....
********

『もしも私が死んだなら』

『心臓は息子に』

『両腕は娘に』

『薬指は妻に』

『唇を弟に』

『耳を妹に』

『そして』

『彼女に』

 ....
空気は夏色に染まり
空の青さにも透明が混じると

今年も
『カミナリ玉』
がハシリの時期になった


深緑に走る
黒い稲妻が

球体になって
八百屋に並ぶ

値段は詐欺 ....
冬になると
海水が凍って
氷の白い泥が海に溜まる
その中で薄くはった
産まれたばかりの流氷は
波の寝返りにあっさりと壊され
お互いを削りあい
まるで蓮の葉のような
角の取れた丸い薄い氷 ....
プラネット・ラダー12番地へようこそ
新しい入居者の方ですね
本アパートの管理人です
お部屋まで見送りと
各部屋のご案内をさせて頂きます
こちらへどうぞ

廊下入りまして直ぐ手前から ....
“死にませんよ”


春の夜明け
川ぞいの土手を歩いていると
魔王と出遭いました
鼻水をずるずるとすすっています
まだ寒い中僕を待っていたようです
とりあえずティッシュを渡すと
魔王 ....
猫ですもの

貴方が好きだと言ったから
頭に飾った紅玉よ
悪役で黒幕な貴方だけれど
お金を沢山持ってる貴方だけれど
そんなもの私が望まないのを善くご存知でしょう
ただ傍に
貴方の膝 ....
お金はもちろん好きだけど
この額の小判に目がくらむような
安い奴は願い下げ
そんなものより
あたたかい
膝のぬくもりが
欲しいから
雪の降った夕暮れ
すっかり冷え込んだ空気の中で
黒いコートのポケットに手を入れると
黒い皮製の手帳にいきあたりました


そう
全てはこの手帳が始まりでした


死神の僕にとっては ....
“その名前で呼ばないで下さい”
“約束ですよ”


昔の夢から目をさますと
見なれた白い天井が水晶体に写りました
ベットから見える空の色は群青色に染まっています
いつのまにか眠って
 ....
“言葉にはきちんと止めを刺してあげなさい”


俺のじぃちゃんは死神だ
母さんの名付け親だから
血が繋がっているわけではないけど
昔からよく遊んでもらって今も良く遊びに行く
命がかかわる ....
“夜霧よ今夜も有り難う”
風呂場からのん気に聞こえてくる鼻歌を尻目に
私は部屋を出ていきました


前前から
死神の電波加減や頑固さには目を瞑って来ました
でも今回ばかりは限界です
私 ....
最初に
プラネタリウムの作り方を教えてくれたのは
祖父だった


天文学者だった祖父は
黒い画用紙と豆電球で
あっというまに
掌サイズのプラネタリウムを作った

黒い画用紙には
 ....
イズミナツキさんの蒸発王さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
或る紙すき職人の遺言- 蒸発王自由詩10*07-2-1
何度目かの遺言- 蒸発王自由詩10*06-7-17
無鉄砲の銃声- 蒸発王自由詩4*06-6-18
そして彼女に眼球を- 蒸発王自由詩9*06-6-16
カミナリ玉- 蒸発王自由詩9*06-6-15
蓮葉氷の路- 蒸発王自由詩6*06-3-12
プラネット・ラダー12番地の管理人- 蒸発王自由詩5*06-3-8
死神と魔王−魔王と出逢った−- 蒸発王自由詩9+*06-3-5
ポケモン(ペルシアンにて)- 蒸発王自由詩5*06-3-5
ポケモン(ニャ−スにて)- 蒸発王自由詩5*06-2-28
死神と私_−雪溶け−- 蒸発王自由詩10*06-2-26
死神と私_−旅に出るから−- 蒸発王自由詩9*06-2-25
俺と死神_−失恋の殺し方−- 蒸発王自由詩10*06-2-19
死神と私_−夜霧よ今夜も−- 蒸発王自由詩8*06-2-11
ジジ星- 蒸発王自由詩5*06-2-4

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