小さなバス停を飼った
小さい割にはよく食べた
それでも店員の言ったとおり
あまり大きくはならなかった
一日に数本小さなバスが停まった
行先はどこでもよかった
夜、明かりを消して床に着 ....
呪文を となえれば
砂の虹が くずれる
言葉の なきがらを
なきながら ふんで
風の道に とどまる
それ ちがうと
おもう ぼくは
わかりあうために
かくんじゃないんだ
それだけは わかる
今夜半過ぎ
関東から東海地方にかけて
優しいものが降り積もるでしょう
と、予報士は言った

翌朝
優しいものは降った様子だったけれど
予報どおりに積もってはいなかった

私たちは ....
よじ登るんだ
向こうに行くんだ
自由になるんだ

あいつがカメラを
構えてるすきに
 
たくさんの鳥

そして少しの懐かしい人を乗せ
他に何も無いような空港から
飛行機は飛び去って行った

覚えていることと
忘れていないことは
常に等量ではない

夏の敷石の上で ....
いくつもの 熱風の夜を
すごして あばよ
懸崖の 星の花
祭りが おわったら
ひそやかに 咲け
おんなの子が 銃を
ぶっ ぱなしているけれど
おとこの子の 詩のほうが
弾丸よりも はやく
相手に 届いている


関連作品→http://po-m.com/forum/showdoc. ....
買わなければいけないものがあるのに
あなたはまた、あなたに似たものを買ってしまう
部屋はあなたに似たもので満たされていく
あなたに似たもののほとんどはいらないものなので
あなたに似たものがなく ....
ごみばこを あさって
まだ つかえるもので
でっちあげる もっと
ぶざまに あさましく
いきるための うたを
やぶれさっていると
はじめに 知っているから
湖にうつる 星をひろって
くりかえし 積みあげては
突きくずしている
帰宅する途中
コーンスープの匂いがする
家の前を通りかかる
中から男女の諍いの声が聞こえてくる
少年が一人
玄関の外に立っている
ドアにもたれてただうつむいている
どうかあの少年が
私 ....
角を曲がる
過度に曲がる
曲がりすぎて
大破する
大破した木造船の
欠片を集めて
人の形にしていく
そうしているうちに
祭りは終わる
消灯時間になる
何が耳かわからなくなる
誰か ....
駅前に
都会が落ちていた

命のように
きれいだった

なくさないように
拾って
ポケットにしまった

そして
三年振りの待ち合わせに
僕は現れなかった
小さな馬が一頭草を食んでる
いただきます、も
ごちそうさま、も
一生分言ったのに
まだ何も言い尽くしていない

クイーンズタウンの山の上にある
レストランで食事をした後
近くの牧場で馬 ....
ウォーリーは探されなければならなかった
探されるためには行方をくらまさなればならなかった
行方をくらますためにはいつも同じ服装をしなければならなかった
その服装が決めたものなのか決められたものな ....
だれのためでもなく
言葉は うまれ
王国となった あ
きみの ためだけに
歌いたかったのに
鶯が
桜に色を
わたしています


今日は雨
あなたは
静かに
そういいます


書きかけの手紙
まだ、
ポストへ
出せずにいます


花びらは
雨を乗せて ....
消えてゆく
思い出のように 陽は落ちて あかく あかくそまってゆく地平線は
ちいさく ちいさくなってゆく
エレベーターに乗ろうとして
エベレストに乗ってしまった
家のローンもあと二十年くらい残ってるのに
まさか自社ビルで遭難するなんて
眠ったまま電車を乗り過ごすこと数回
失恋十数回
上司に怒鳴 ....
今日は朝から
角を曲がる犬にたくさん会った
いま目の前を歩いているこの犬も
やがては角を曲がるのだ
君にその話をすると
頷きながら聞いてくれたけれど
僕がどれくらいの角を曲がってきたのかは ....
まいばん うすく
あやまちの 傷あとを
みがいては
紙の舟に のせて
ながし つづける


関連作品→http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9063 ....
檻の中には
消しゴムがひとつあった
動かなかった
夜行性
と書かれていた
夜まで待ちたい
君は言ったけれど
その前に
閉園時間になってしまった
帰り道、赤信号で止まった
右左よ ....
水が流れる
水車が回る
水が回る
僕は僕の血液で回る

風が吹く
風車が回る
風が回る
僕は僕の呼吸で回る

陽が昇る
地球が回る
陽が回る
僕は僕の意志で回る

星が輝 ....
どんな たくらみが
わたしを 必要とするのか
無私であるならば
心から よろこんで
裏切られもしよう
コンビニのレジから
僕らのタクシーがあふれ出すから
春はまた息苦しい

行き先も告げずに乗ると
君の家を通過して
犬小屋の屋根を壊してしまう

料金を体温で支払う
少しのおつ ....
水道の蛇口を軽く捻ると
中から水がポタポタ流れ出てくる
「それは涙だ」
と誰かが呟いた
言われなくても分かっている
これは涙だ

それは音を立てて溜まっていく
洗面器の上の鏡に男が映っ ....
レジに並ぶ
買いものかごには
陳列棚にいた
やせ衰えた犬が入っている
丸まることもできず
横倒しに細長い
耳を澄ませば微かな息遣いが聞こえ
たぶん生きているのだと思う
レジを抜 ....
身のまわりのひとところが
なんだか前よりも
がらんとあかるくなった気がするのは
そこに虚無がひとつ
生まれていたためだった
私はいまだその大きさも輪郭もつかめず
いつかつかめる日がくるかど ....
どうやら先日から
天井裏に
ねずみよりも大きくて
鳥よりも小さい何かの動物が住みついたらしい
夜になるとばたばたと走り回って
うるさいことこの上ない
ただ不思議なのは
わたしの真上で必ず ....
もろさんのおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- たもつ自由詩1307-7-3
そろもん(幻像の話)- みつべえ自由詩507-6-30
そろもん(伝達の話)__- みつべえ自由詩707-6-25
坂道- たもつ自由詩1607-6-24
石と石亀と石亀の意志- weed & s ...携帯写真+ ...10*07-6-23
綴じ代- たもつ自由詩2607-6-21
そろもん(ロマンスの話)- みつべえ自由詩307-6-18
そろもん(また露台の話)- みつべえ自由詩507-6-14
無数のあなた- たもつ自由詩1607-6-14
そろもん(リサイクルの話)- みつべえ自由詩507-6-10
そろもん(岸辺の話)- みつべえ自由詩107-6-4
粘度- たもつ自由詩1307-6-2
祭り- たもつ自由詩1107-5-26
待ち合わせ- たもつ自由詩1507-5-18
イメージ- たもつ自由詩1207-5-8
探されウォーリー- たもつ自由詩1707-5-3
そろもん(焦燥の話)- みつべえ自由詩607-4-17
葉桜- tiki自由詩17*07-4-14
淋しいのかもしれない- ひより自由詩2*07-2-8
遭難- たもつ自由詩1707-1-30
制度(角を曲がる)- たもつ自由詩1607-1-25
そろもん(また供養の話)- みつべえ自由詩507-1-20
制度(動物園の帰り)- たもつ自由詩1607-1-18
僕は僕の夢で回る- ぽえむ君自由詩15*07-1-16
そろもん(友情の話)- みつべえ自由詩407-1-13
制度(タクシー)- たもつ自由詩1907-1-12
洗面所の出来事- 結城 森 ...自由詩10*07-1-12
愛国- たもつ自由詩807-1-9
虚無をめぐる予測- 塔野夏子自由詩9*07-1-7
かまいたちを一匹。- 吉田ぐん ...自由詩1207-1-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7