すべてのおすすめ
ワールドアパート
酢酸
失われたハサミの片方のもう片方
イチローの背番号51のように
音も無く降る雨の形
ワールドアパート
共通しない扉で
耳を傾けるスパイス・ガール
俺の掌の ....
君が笑った
笑った口元から
白い歯がこぼれた
こぼれた歯は
たくさんの子どもになった
うまれた子どもたちは
道路を掃除した
掃除された道路は
きれいになった
子どもたちがその ....
ねぇ、そもそも、
からだの中心ってどこに
あるのかしら?

ただ、
丸くなって眠るきみは
ドーナッツのなかま、みたいねぇ

まんなかの空白のふしぎがやがて
きみの中心のような気が ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
路地でしくしく泣いてる人がいた
黒いマントに身を包んだ
綺麗な銀色の髪をした人だった
気になったので声をかけてみたら
彼は自分を魔王と名乗った

私は魔王を家へと招待した
縁側に座らせて ....
 11

「地球は二酸化硅素の体を持った生物である
 ことが最近になって判明した」と
夢の中で見たプラカードに書いてあった

地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした
その際に起こりう ....
ある友の言う
珈琲にミルクを入れる様は白と黒
疑惑の暗喩と

砂糖は誤魔化し
甘い甘い誤魔化し
それは採りすぎて壊す身体

珈琲に訪ねてみたが
答えはせず
疑惑の黒

豆物を ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて


空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている

 ....
いつもすこしだけ
手の届かないところに
私の欲しいものはあった

泥の中から手を伸ばした
割れたピンボールマシーンの中から
砕けた肩を掌で支えながら
雨の流れ込むマンホールの隙間から
 ....
悲しかった
誰も居なくて
もう駄目だと思った
浴槽に涙を落として
からだをまるめた

お願いだから、わたしからとりあげないで

仰向けのわたしを杭で
ぶす ....
  昔、あなたに宛てて書いた手紙
  あなたが受け取らなかったので
  まだ手元に残っている


  手渡そうとすると
  あなたは決まって困った顔をしたから
  わたしは何故なのだろう ....
腕を

上げ下げする時モーター音が少しうるさいでしょう
ごめんなさい

今日はどんな一日でしたか?

駅でまたお腹が痛くなったんですか
大丈夫ですか

私ですか
私は駅のホームか ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
いのちだもんね
乱れるもんね
明るいもんね
光と葉っぱ
うねる赤ちゃん
バス通りのサイレンス

突き破っちゃったよ
人の中
無防備なまま
完全に狂ってるよ
そう
いのちが
い ....
窓から
手を外にのばして
ひとすくい
そっと運んで
お茶のポットにほうり込む
ときどき
遠いところから
なにかが軋む音が聞こえる
ごく短いあいだ
輪郭に力が加わって
内側の一番 ....


昼休みの男子休憩室の扉を開くと
新婚三ヶ月のM君の後ろ姿は正座して
愛妻弁当を黙々と食べていた

「 おいしいかい?
  結婚してみて、どうよ・・・? 」

と買ってきたコンビ ....
午前五時
買ったばかりのブーツでも足がかじかむ
約束にはまだ早いけど待ちたいからあのコを待つんだ
ふたりで今日どこまでもいこうって約束した

午前七時
バスが通勤のサラリーマンを詰め込んで ....
仕事帰りにくたびれて
重い足どりで歩いていると
駅ビル内のケーキ屋に
女がひとり
微笑みを浮かべて立っていた 

ガラスケース越しに
ふと{ルビ眺=なが}めるささやかな幸福

その{ ....
アライグマに石鹸をわたしたら
小さな手をちょこちょこ動かして
とても楽しそうにしていた

まるまるとした石鹸は
みるみるうちに小さくなり
無数の泡だけを残して
アライグマの視 ....
プロント入ったアキバのサテンで
何故か君に出会ったよ
孤独な魂の叫びを聴きたいと
君は誓いのリングを探す旅に出た
確かにこのサテンはネットで繋がっている
居ながらにして魂たちの叫びを聴く事は ....
1.

かみさまはいるよ、
って 
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた


だって、あいしてるんだ



2.

きのう、かみさまを見か ....
雨が降り出したら
相合傘しようよ
雨に邪魔されず
二人の空間作ろうよ

雨よ
止まないでおくれ
二人の愛が完成するまでは
止まないでおくれ

相合傘したら
二人を包むように
甘 ....
リモネン、セプテンバー
君の名で良かった
繋がり
繋がろうとする
僕らの身体は
いつも酸っぱくて
どこかが潔く
欠落している

育った街で
僕らに罪は無い
同じくらい
 ....
奥さん エクソシストです
旦那さん 送りだしたあと
ベッドの下の魔男
あしげにしているのを
よく見かけます
学生のころから
よく行くとんかつ屋さんがあって
久しぶりに行ってみたら
お昼時を少し過ぎていたのに
待合の椅子もいっぱいに
さらに立って並ばなければいけないほどだった
良心的な値段と
カ ....
ただひとつの意味でだけ
朝であればそれでいい


女は、暗がりから
チチチチチ、が発されるのを待っている
さあ、と
鳥が開かれるのを、鳥が始まるのを
待っている
 ....
遠くにいる人を想っている

列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
吐き出したくてたまらない
感情が
弱さのために
置き去りにされていく

そうして自身は守られている


紛らわす娯楽が
今は溢れていて
でも何かが残る
痛みの無いかさぶたのように ....
弟に消しゴムを借りたら
それは人の形をしていた

手も足も頭もあって
だけれど体は白いゴムなのだった

消しゴムは今にも動き出しそうなほど
生き生きとした表情をしていたが
その ....
ナオさんの自由詩おすすめリスト(203)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ワールドアパート- たもつ自由詩10*06-3-2
笑う- たもつ自由詩806-2-28
綴じる、サイレント- みい自由詩19*06-2-26
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
魔王と出逢った- イズミナ ...自由詩9*06-2-26
「静かの海」綺譚(11〜20)- 角田寿星自由詩13*06-2-25
疑惑の色談義- アマル・ ...自由詩506-2-25
やめない- 石川和広自由詩5*06-2-10
黄金の林檎- ZUZU自由詩306-2-10
大人- ________自由詩1*06-2-9
手紙- 嘉野千尋自由詩31*06-2-6
私の好きな詩- ふるる自由詩41*06-2-6
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
ブレス- 望月 ゆ ...自由詩55*06-2-4
曲がり角- 石川和広自由詩3*06-2-4
クロスワードパズル- アンテ自由詩306-1-19
「結婚」についての考察- 服部 剛自由詩15*06-1-17
二十五時まで待って- ZUZU自由詩406-1-15
恋の花- 服部 剛自由詩8*06-1-15
アライグマと石鹸- ベンジャ ...自由詩11*06-1-14
Coffee_Beat- 恋月 ぴ ...自由詩11*06-1-6
かみさまについて学んだいくつかのこと- 望月 ゆ ...自由詩80+*06-1-6
相合傘- 夏川ゆう自由詩206-1-5
リモネン、セプテンバー- たもつ自由詩11*05-12-31
そろもん(裏窓の話)- みつべえ自由詩205-12-30
とんかつ屋さんに太った女の子- ZUZU自由詩1705-12-24
未明の鳥- A道化自由詩1205-12-24
遠くにいる- ふるる自由詩37*05-12-18
一つにならない- 自由詩7+*05-12-9
消しゴム- 仮名自由詩305-12-5

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