すべてのおすすめ
ちいさな雲を
いちまい、いちまい、風が縫って
空に真っ白な衣を着せている
あそこへ往くの?
問いかけても
もう動かない唇は冷たく
ひかれた紅の赤さだけが
今のあなたとわたしの今を
....
哀しみのあなたの窓辺に秋桜いちりん
――凹
灰色に覆われた低い空に
押しつぶされて
想いと呼ぶには小さな
いくつもの欠片が
重たくなって
沈んでゆくだけ
雨ならなお一層
....
いま
あの日、に立っている
右手をのばし
空の高さを測るきみ
手招く左手は
薄の穂の間に
見え隠れして
黄昏の
目で追う背中には
金色の翼があった
喧嘩しても
すぐに忘れ ....
雨を待つ君
明日を待つ私
並んで
風に揺れる午後
いちごのようにあまい
つやつやした唇と
きらきらまるい
ぶどうのような瞳と
ほんのりももいろ
ふっくらした頬と
今が
みずみずしい
あなたのそれが
恋を知る
れもんのにおいを
かぐわせて
....
汗をかきながら
ここまで来ました
もう少し先まで
行ってみようと思います