思い出の森をさまよう僕はもう少年時代の歌詞から遠い


おにぎりの形している山登る今はまだまだ海苔の真ん中


紫陽花に紋白蝶の眠る午後わたしが汚れているのが解る


花粉から誘われ ....

ちりちりと
夏の焦げ目
 傘の下で笑う
 あふれる殺意で

 
 階段を流れて落ちる
 雨に
 気がふれる


 ゆがんで見える
 横断歩道の白線が
 濡れた足元のしみの
 曲線が
 ....
ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを

映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ

始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで

新品のアメリカ製のス ....
憧れのシャロン・ストーンのポスターの鼻のところに画鋲が二つ

七月の炎天下での朝礼は戦争映画の軍隊のよう

摩訶不思議ニコラス・ケイジと担任は同じハゲでもこんなに違う

汗だくの機材 ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
風船がしぼんでゆくのは見たくないだから今すぐ針を刺してよ


箱ならば開けてしまうよ血管を通うわたしのパンドラの血


飢えている仔猫にミルクあげるとき黒い何かの目覚めに気付く


 ....
{引用=かすみそうの、はなのちいささになく}

しあわせという、うそをついてしまう

ゆうがた、ひとりということにきづく

できそこないという、ほこりをもっている

おわりをみるまえに ....
 ていねいな言葉をかさねて
 だれがぼくの心を知るだろう
 ひからびたぼくの腕の中で
 目を覚ました人が
 夢を見るのはもういやだ
 と言いました
 さめたぼく ....
ぼくたちの出会いを事故と名づければたちまちエアーバッグが邪魔で


消えかかる蛍光灯の真似をするきみの瞬きずっと見ていた


きみのその背中の刺青の蝶を捕らえるために彫りし蜘蛛の巣

 ....
紅い雲を眺めながら
飛ばした自転車の
速度とか

漕いだペダルの
重さとか
まだ鮮明におぼえてる

あの日の風は
ことさらに透明で
沈んでゆく太陽の  ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
春の花ほつれゆくまま雨模様



現し世のなべて二重の涙かな



雨の舌双つの蝶を行き来する



手のなかに生まれ滅びる己かな



留めおく術も失くし ....
窓枠の内側だけがすべてなら世界も朝もはねかえすのに


目をとじたままたしかめる左側まだだいじょうぶ黎明の時


暁の別れとともにおとずれるコーヒー2杯の蒸気する朝


ペダル踏むか ....
ミュールはおろしたて
アスファルトを蹴る

素足はまだほの白くて
スカートの裾が翻る

風は
やまない

のうぜんかずらの
つるを揺らして
ひらがなで の を描いたら

空が ....
店員が「お待たせしました」なんて言い置いてったのは先制ゴール


「来ませんね。」「ですね。」と二人苦笑い待ったご褒美まだ気付かずに


スペースキー押しっぱなしで3時間自供はじめ ....
シーソーと電池の切れたラジコンときみのなみだとそしてさよなら

かくれんぼ3つ数えて工場の敷居を越える(サンタはいない)

この町で一番長い煙突が君と僕との待ち合わせ場所

この町と ....
メキシコでUFO発見されし日に生まれた子らが今日成人す

制服で歩くふたりにもう僕はなれない春に煙草をふかす

「やり残しリスト」を胸に掲げつつあと一年は生きんと思う

目覚めると言 ....
トキくんはバリヤーをつくった

トキくんはあたしのためにバリヤーをつくった

あたしがどんなに危険な目にあっても大丈夫ってバリヤーをつくった



トキくんがつくったバリヤーは ....
 水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏



 砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜



 8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
「お前をつれていくことはできない」
とネコは言った
「お前はこの旅に耐えることはできないからだ」
と言った
「それほど過酷なのだ」

凛とした目で遠くを眺めるネコ
何かを決意した ....
女がクレヨンを奪って逃げた
必要のない色を奪って逃げた
生活はなにも不便にならない
箱をゆすると音がするだけだ
「生活はなにも不便にならない」
念のためフタの裏にそう書いた


 ....
 
 
 
 
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
君がしきりに
実存、実存と言っていたので
調べようと思ったが
僕の辞書には実存の文字がない
ごめんね
もっと本を読むよ

君がいなくなってしまう
君がいなくなってしまう  ....
青は赤緑は黄色とおんなじでこの世に生きている事の不思議

寝室に肉食獣が眠るから君は入って来てはいけない

ワイパアに折り畳まれてゆく雨の先を伝って悲しみが満ち

学生もサラリーマン ....
夕立の後には土手に水たまり空蝉集めたあの夏の記憶

透きとおるラムネのなかのビー玉を大事なものと信じてた夏

「愛してる」ニワトリ小屋の粉塵が光の中に消え入る朝に

「天井のしみが魚 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
春が来て当たり前に夏が来て


轢かれても轢かれても鳴く雨蛙


待ちきれず不味いスイカを啜り食う


汗垂らしカレー食いつつ夕涼み


ベランダで湿気た花火を一気点け

 ....
降り立った夏の停車場せみたちの鳴き声拍手喝采のごと


実家へと歩く田園風景のさびしきひとりと描かれる夜


秘密基地としての廃屋いまはもう月光だけの棲み家となりて


失った記憶と ....
ソマリさんのおすすめリスト(592)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雲の上のレタス- 本木はじ ...短歌1205-6-19
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ムーニールー- ふるる自由詩35*05-6-17
幻燈機の夜- シアン短歌1805-6-17
私立南風高校映画研究会- シアン短歌505-6-16
とどがいます- チアーヌ自由詩2805-6-13
黒い花束- 本木はじ ...短歌905-6-12
無題- ベンジャ ...川柳605-6-12
うるおう- カンチェ ...自由詩1005-6-11
六月は雨- 本木はじ ...短歌1705-6-9
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花と涙- 木立 悟俳句1105-6-8
それぞれの日時計- 望月 ゆ ...短歌8*05-6-6
くもりのちあめの日- 落合朱美自由詩8*05-6-4
待ち人- ねいやん短歌2*05-6-3
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荒野- Monk未詩・独白1205-5-30
クレヨン- Monk未詩・独白23+05-5-30
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夏について- 塔野夏子自由詩27*05-5-23
夏一番- ヤギ俳句5*05-5-22
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