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つたえたい言葉

のぞきこむようにして

きみと喋っている

意識をすぎてゆく

音にかえて

のぞきこんださきには

詩にもならないちんぷな台詞

ばかり

愛してる ....
宇宙を模写する

思考を模写する

気持ちを模写する

他者を模写する

意識を模写する

無意識を模写する

刹那を模写する

呪文を模写する

それを貼り合わせて
 ....
あの靴はどこにいったの

あの靴はなに色だったの


いつのまにか靴は

あたしのなかで赤い色になっていた

愛はいのちと

コインの裏表になっていた

だから血まみれの靴なら

あたしのなかにあるわ ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
十七のとき

二十六の女と付き合っていた

対等だと思っていたけれど

そうではなかったはずだ

いま考えると恥ずかしい

アルバイトさきに女を迎えて

よく女の部屋までいっし ....
朝日に曝される夕べの残滓

そんな粗雑もたまにはいいか

長い目で見るって

時間レベル?

たましいレベル?

生きているうちに結実するものなんて

成功か失敗しかないと思う ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
きみはいま雪を見ているのかな

ぼくたちはいまどこにいるのかな

世界は閉じているのにまるで

ばらばらだからカケラだから

リズム、メロディ、ハーモニィ

ひとのいいところには助 ....
手に入らなかったことは
いつまでも甘美な哀しみでいる
今のじぶんが震えている
手に入ったことなんて
いったいあったのかとも思う

電車に夜がしみている
なかに誰が乗っているのだろう
ア ....
佐藤正午や横尾忠則が描いたY字路

織り成す綾であり

しずかに開いた不思議であるY字路


ひとは舟とすれ違い

川とは相対している

どこかで決められているのだろうか

 ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
自殺が話題にされると
じぶんの引き出しに
自殺が入り込んで来る

まさかじぶんが
そんなこと
今は有り得ない

この実感が曖昧なことに
しばらくして気づく
自殺よ、忍び寄らないで
 ....
希望は与えられている

悲しみは与えられている

ショパンを練習している

テンポの変わるところが

音がほどけてしまってながれない

おなじところで音もわれる

灰色の街で
 ....
大阪を発ち東京に向かっていた

車窓の闇のせいで
一瞬夜のような錯覚を覚える
これは朝の暗さなのだ
車内の匂いがまだ人間に撹拌されていない

車内の明かりの鮮度に目がなれてゆく
車窓の ....
夜を雪がゆっくりとゆく

フケのような

ボールが止まって見えるような

それが地球の速さなら

自転がとっても速いような


女の泣いている気持ちは

少年のとまどう気持ち ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
ふゆの哀しみ

何処につづいている

君の乳房に口づける

石英の香りだ

その暗がりは

ひんやりと音もなく

蛍光灯のあかりだけ

つづいている


すきなだけた ....
こころの成り立ちがわからない

こころは支配できるものではない

こころは何処へかむかっている

消えてしまうこころなんてあるのか


永遠のまねをして太陽は

ぼくらと同じ有限 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
昔の女に電話しそうになった

たわいもない話をして

うちに来る?なんて言葉のあと

ふつうを装うのはもう御免だった

電話しても会えなかったかも知れない

駅でビジネス本を一万円 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
聞こえるの

まだ悲しくないあの頃

振り向けば

そんな気持ち片づけて笑ってる


遠い

記憶のまだまんなかで

夜道を

祭りのあとみたいに歩く

月明かり
 ....
宇宙の中心に

じぶんを置いてしまうから

厄介がうまれてしまうのだ

宇宙の中心に

じぶんを置かなくたって

どうせ置いてしまっているのが

じぶんというものだ


 ....
うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
風が吹いている

青く灰色のピンクの影のなか

夕暮れの香りが運ばれている


いちにちは

誰にかやさしい終わりを告げる

よるに棲息する

わたしは無生物になるでしょう
 ....
ふたりの蛇が絡みあい

とぐろを巻いてぼたっと置かれている

私たちは睨みあう

舌をちょろちょろさせ

鎌首をシュパッと突きあわせ

私たちは今、威嚇しあっていた


私は ....
夏に残したこころの跡

枯れた芝生に吹く風が

冬の星にも吹いている

光はあんなに小さくて

悲しみは無菌室の中で

明るく仕舞われている


ブルースよ、未来を幻視せよ
 ....
風がやんで小雨になっていた

台風がそれたかのようだった

それはつかの間で

街路樹を折り散らかして風が暴れだしていた


明日の出張はなしだな、ガムを噛みながらそう思った

 ....
十月の午前の窓は開いていた

どこか遠くで冷やされた風

部屋はあのときの青に澄んでいた


十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン

仕事を昼までに終え

通訳兼運転手の日本人が ....
恋月 ぴのさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つたえたい- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-14
模写のモザイク- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-1-10
血まみれの靴- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-1-5
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
六月の白い月- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-1
ボクらの轍- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-28
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23
ふゆの太陽- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-19
手に入ったこと- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-15
Y字路の川をゆくひとや舟- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-13
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
自殺- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-2
灰色の街- 吉岡ペペ ...自由詩1409-11-29
朝暗いうちに- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-26
それが地球の速さなら- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-21
カウンターでひとり- 吉岡ペペ ...自由詩1209-11-17
ふゆの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-17
こころと永遠とひかり- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-15
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-6
昔の女- 吉岡ペペ ...自由詩8+09-11-4
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
聞こえるのは- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-27
宇宙の中心- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-25
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
夕暮れのあしあと- 吉岡ペペ ...自由詩1809-10-18
蛇つかいたちの行進- 吉岡ペペ ...自由詩909-10-15
ブルース- 吉岡ペペ ...自由詩309-10-12
どこで生まれ、どこで消滅するのだろう- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-8
どこか遠くで- 吉岡ペペ ...自由詩1109-10-4

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