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やわらかい雨がいい
ふぅわりとしたメレンゲの様な
やわらかい雨がいい

雨は色々な事を思い出す
切ない事や、あたたかな事
沢山のくだらない事を思い出す

雨の音は沢山の匂いがする
さ ....
マスク依存症になった
別に風邪でも無ければ
花粉症でも無い
それでも手放せない

マスクは楽だ
表情を気にする事も無い
電車でヨダレの心配もない
隣のくしゃみも気にならない
口臭も鼻 ....
「声の事」

誰にも聞こえない
小さな声がする
誰にも見えない
僕の隣にいるはずの声
どんなに騒がしい場所でも
僕にだけ聞こえる声
どんなに静かな場所でも
僕にだけ見える声

「 ....
電車の中から
空を見上げる
空と一緒に
眠った人々の
少し疲れた様な
顔が目に入る

今、どんな夢を見ているのだろう
何を追い掛けてここにいるのだろう
昔見た夢は今どうしているのだろ ....
その町はいつも晴れていた
暖かな日差し、爽やかな風
青い空に、柔らかな雲
町外れの湖には
それらの全てが溶けだし
大きな森を育んでいた
青年はその湖に足を浸しながら
いつも遠い、見知らぬ ....
言葉を書いている
何を書くかなんて決まっていない

昔のことを思い出している
何を考えていたかなんて覚えていない

人のことを考えている
それは誰を思い出そうか考えていた

僕は
 ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう

老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....
ペットボトルの風車がきゅうきゅうと鳴った
日だまりの静寂
文化住宅の隅にさっと過ぎる影
いつまでも続きそうな
退屈で穏やかな時間
揺らぐ平行感覚
ここが向こう
ここが空
地面から放たれ ....
「春待ちワルツ」



学校を遅刻した日みたいに小さな開放感(バカンス)
ほわほわの光と人気のない道
ワルツのリズムで足を出すのさ
てくてく歩こう寄り道しながら

いち にっ さん
 ....
なにも出来ない事をしっている
だから少し
悲しいのだ
そこに居ない自分
そこに伝わらない言葉
私の中で膨らみ始めた小さな声は
ほらすぐ
そのままで消えてしまった
小さな泡の様に渦巻きな ....
くるくるとまわすターンテーブルの上で
二つに切り分ける
シロップにつけられた甘い桃と苺の酸味
甘みを押さえた生クリームでそれを包み
スポンジで優しくはさみ込む
上下の位置をあわせてゆっくり
 ....
冬の夜小さく光る星の隙間から夕空が落ちて
いたので
拾って
帰りました

夕空はすっかりくたびれてオレンジもすっかり擦り切れて青ざめてまるで
紫の
宵っ張り
みたいです

所々に張 ....
冷凍庫の中で凍っている鍵
温める意味も無くなってしまったそれは
誰の為の鍵だったろう

部屋の掃除をしていると
古いアルバムが出て来た
よくある話
眺めているうちに日が暮れてしまった
 ....
太陽

焼き畑の煙りに燻された銀の空
風の音が広がる胸
不意に繋がる記憶

雨雲

キラキラと眩しい朝露と指先の冷たさ
静かに閉じる瞼
雨音に溶け出した糸

夏の残り

線 ....
雨でも無いのに霞む線路道
ヘッドフォンから聞こえる六弦の弾き(はじき)
森のなかへの餌食の様に飲み込まれる僕ら
雨でもなく風でもない森の声と
混ざり合い溶け合う歌と僕の耳

ここから見える ....
柔らかな肉をはむ様に
どうしたって優しくしなくっちゃ
毎日が退屈になっちゃうから
目の前で小さな虫が跳び跳ねる様に
何かの儀式みたいに意味も無く踊りながら

風が涼しいね

夜だから
 ....
いろいろ書こうと思うのだけれど
どうにもうまく繋がらなくて
言葉は千切れた

そこにはもしかしたら
小さな小さな
だんまりの世界なぞがあって
そこではもしかしたら
だーれもしゃべらない ....
僕らを乗せたバスは空を飛んでいく
さまよいながら
それでもなお
高く
低く

僕らのバスには運転手がいない
僕らがはしゃげば高く
僕らが眠れば低く
波音を奏でる
そうして時折、思い ....
赤い鉄塔には子供が登る
ただ一番上だけを目指して登る
そこに何があるかとか
そこから何が見えるかとか
何も考えず
ただ、登る

銀の鉄塔には大人が登る
なるだけ上を目指して登る
そこ ....
月は満ち夜が来て
花の傍に居たはずの何かは
綺麗に溶けて夜に闇をたしました

いくら伸ばしても届かない何かに
綺麗に溶けてしまった闇に
それでも腕を揺らしながら考えます

闇の中に自分 ....
その喫茶店には
時計の音がいつも聞こえていた
チクタクという音とは逆に
時代から取り残された様な
ぼやけたオレンジの明かりの店だった

その喫茶店のテーブルには
温泉の記事の切り抜きが
 ....
僕はタバコを吸う

煙はどこかへ流れる

夢の中で小さな花を手折った
夢の中では小さな花を吸っていた
甘い香りの先に少しほの苦い味がして
僕は花を「ぺっ」と吐き捨てた

花を捨てた僕 ....
すこし昔の話をしよう
僕らがまだ幼くて
あまりに子供だった時の事を

覚えてるかな
手のひらにのせた楓の葉を
引き裂き 引き裂き
空に舞い上げた日の事を
母さんが好きだった桜の花を
 ....
あなたの描いた世界を見ました
それは小さな小さな世界でした
あなたはそこで一生懸命に前を向き
そうしてその世界に落胆する事も
何かを望む事もせずに
それでもひた向きに生きたのですね

私 ....
夜露がスカートを重たくする頃
ぽつり、と、雨
今夜はもう少しだけ
君を思ってもいいでしょうか

雨音の中のまぶたが重たく開く頃
ちゅん、と、鳥
今朝はもう少しだけ
君を夢見てもいいでし ....
おやめなさい
月はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい
風見鶏はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい。

だから
こうして私はこうして月をながめる
だから
こうして私 ....
寂しい日には鏡の前でうずくまる
そこには彼が必ずいるから

やあ
僕は手をあげる
彼は黙ったまま手をあげる
彼は何も語らない
ただ
僕の言葉をぱくぱくと飲み込む
彼の糧は僕の言葉なの ....
月に似合う血の色は
闇夜を照らす銀の色
言葉にたゆまず
闇に凍らず
世界を照らす

そこに有るのは沈黙の夜
静かにたゆたう人の陰
風の音
水の香
銀の夜気

そこに有るのは沈黙 ....
( 鳥の泣き出す頃 )



その一
「明けない朝」

フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光


その二
「いつか明ける頃 ....
いつもより少し
上を向いて歩いたらば
いつもなら見えない
遠くの空が見えた

いつもより少し
胸をそらして歩いたらば
いつもは気が付かない
人の笑顔に気が付いた

いつもの道
い ....
恋月 ぴのさんのプル式さんおすすめリスト(235)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の事- プル式自由詩5*10-3-24
マスク依存症- プル式自由詩1*10-3-17
笑い声は聞こえない- プル式自由詩3*10-3-15
あさのひかり- プル式自由詩4*10-2-12
「希望の丘」- プル式自由詩7*09-6-11
書いている。- プル式自由詩4*09-6-2
「雨から延びる曲線」- プル式自由詩16*09-5-8
風はうたう_僕はここに居る- プル式自由詩7*09-3-17
詩人の話、他- プル式自由詩709-3-8
僕らの。- プル式自由詩9*09-2-17
小さなお茶会- プル式自由詩1*09-1-25
ある夜の話- プル式自由詩4*09-1-5
いきもののことわり- プル式自由詩4*08-9-23
夏と僕とキラキラ。- プル式自由詩6*08-9-17
明後日の事は知らない。(今日と明日と明々後日と)- プル式自由詩5*08-9-4
夜町、夏町。- プル式自由詩6*08-8-13
夏の回転式。- プル式自由詩11*08-8-1
月夜にバス停でメール- プル式自由詩3*08-7-14
落ちた実は消えてしまった。- プル式自由詩5*08-7-7
月夜と闇夜- プル式自由詩5*08-7-2
喫茶店- プル式自由詩4*08-6-28
僕は偽善というタバコを吸っている。- プル式自由詩5*08-6-25
あの頃みたいに自転車をこいでさ。- プル式自由詩8*08-6-23
告白- プル式自由詩5*08-6-16
雨の日の夢- プル式自由詩2*08-6-12
月と風見鶏- プル式自由詩7*08-6-10
1ピクセルの境界- プル式自由詩3*08-5-19
銀色に光る宵の月は幾重ともなく- プル式自由詩2*08-3-29
夜明け前の青い空- プル式自由詩7*08-3-17
曉の月は銀の原に鈴を鳴らして- プル式自由詩6*08-3-6

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