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堅い梢から
白い気泡がぷつぷつと生まれて
二月の空に立ちのぼる
それは
君の唇からもれる
小さな温度に似ていて
僕の尾ひれを
とくん、と春へかたむける
ふらりと現れて
はな先 ....
海を見たことがなかった
見え隠れする光
あれがそうだ、と無骨な指で示された海は
たいして青くなかった、が
軽トラックが、ギシギシとカーブを曲がるたび
輝きを探して、車窓にしがみついた
....
春を待ちきれず
同棲を始めたと喜んでいた貴女は
近頃、思い悩んで
すっかり痩せてしまっていたという
(僕が、よう怒れへんかったからかなぁ
お父さん、つぶやいて
肩を震わせる
一週間前 ....