090521


五重塔と三重の塔
どちらが偉いのかと考えた
五重塔
がっしりと重厚な三重の塔
十兵衛が守る背高の五重塔
守られなくても強い三重の塔と
 ....
鳥になります。次はきっと、鳥に。
きみの部屋の窓辺に降りて、
ガラスをこつこつ鳴らします。
きみが窓を開けても、飛び立たない。
それがぼくです。
逃げない鳥がぼくです。
スズメかな。メジロ ....
ことばが死産する
なまなましい胎児のあしが
私の穴からぶら下がる
無様なすがたに笑いもせずに
がらすの砕けたような瞳で
股の間を見下ろす私を
私が笑い
なるべくやわらかく慰めてやる あき ....
私は

「アンドロイド」か「人」かという区別を

ぬめり気で感じとる
例えば
すぱあっと気持ちよく切れる
流線型のペーパーナイフ

例えば
小さな蜜蜂の脚についた花粉
のこぼれる音

例えば
南の島のからりとした朝の白いテーブルクロスと
熱々のコーヒ ....
                 090514

良くない
欲が無いから
良くならない

良くない
良くない烏が
良くない男を囓る
囓るのは狸の癖
良くない狸が良くない烏を囓る
 ....
会社やめてぇーなー が染み付いたコピー機

あなたに会いたくて が染み付いた枕カバー

急げ が染み付いたサドル

知りたい が染み付いたマウスパッド

やりたいことがない が染み付い ....
                     090513



Kaaaaa!と鳴く

烏のような目をしているね
ガラスのような君の目を
ガチャンと割って
叱られた
思い出を
ア ....
好きなことをやりなさい

幼いころから言い続けてきた当人は
ちょうど十時間前にツングースカへ
それから五時間
やっぱり心配だからと
いつものように母は後を追いかけて
十分ほど前には
ち ....
となりの人が一歩踏み出す。


チュッパチャップスを舐めながら自転車並列で猥談するジャージ姿の男子中学生は信号を見ないし当然のように歩道に転がる真っ赤な苺にも気付かない。
明日が月曜日であるこ ....
讃岐うどん





かけ大盛三百四十円
大根おろし五十円

サービスのネギと
生姜テンカス白ゴマに
七味唐辛子これでもかを
思いっきり音とともに
むさぼる喜びを堪能し

 ....
小さな指先は躊躇いながら数日前に脈動を止めた
ペルシャ猫の死体に伸びてゆく
開いたままの猫の目はそれが
思いもよらぬ出来事であったことを告げているみたいに見える
きっと誰に別れを告 ....
水平の闇が
けものの声を響かせて
よじれるように傾(カシ)ぐ
見えない神事のために
鳥居の下を
泣きながら
往き来する巫女の袴
拝殿の奥の
不規則な
太鼓の音が
夜の鼓膜を
共振 ....
言葉を鋭くしたくて鉛筆を削る バスタオルに湯気の立つ少女くるまれている
春には毛布もうすくなる老人
落ちてくる雨粒にときおり天にくちをひらく少年
あたしはひざを折りさらに腕をおりまげて居酒屋の出口で誰かをまってる

星が ....
世界が滅びてしまえばいいと思ったことがあります
みんな死んでしまえばいいと思ったことがあります
その後の話なんて知りません
思ってみたりみなかったりですから
エゴイズムのエゴイズムですから
 ....
「この都で捕えたツバメ
を掌の中に隠す
いらだたしい感覚と暑さを忘れる
放ったつもりが 手元からポトリと落ちた
死骸だった
と、かたわらの老婆が笑う」
ママが「神様の皮下脂肪的な曇天」とリアルに繰り返し呟く
このひともあたしで
ココにいる全部があたしかもしれない
また瞳孔が開いた場所から見られている
瞬間ごとに目標を疑わず
足の裏側にある踏 ....
0.
どうも最近は性欲ばかりが先行して自慢の透視ができなくなってしまった
そんなことを口走ったら彼はおっきなあくびをひとつかいたあとに急にだんまりした
だんまりが嫌いな私は取り繕ったような捨て身 ....
窓覗いて 暫くしたら
イオンゲージを監視
ピラニが4.0*10^4乗Paを指したら
そろそろ君の出番だ
後はメインバルブが開くだけ
そして電離真空計は跳ねて

チャンバーは悪くない
 ....
病むように降る春の時雨を、腑抜けた心で受けながら急ぐ繁華街の―喧噪の迷路、大きなドラッグストアと、年寄り向けのミュージックショップからの音楽が混ざり合って不快感を計測する実 ....  執拗にケツを追い回すホモのパトカーを振り切るための
逃げ道としては最適だなと思った。
百足のように枝分かれする住宅地を抜けて 
僕は夜空を染める工場に立ち寄った。そこに
自転車に乗って見回り ....
            00/03/02



ダークグリーンのMTM三連が
ぐんぐん坂を登って行く
軽快なモーターの唸り
DT12Aの台車は得意げに
片意地張って揺るぎも見せず
堂 ....
月曜日が休日だと、る23歳の女の子がうちに来る。

ベージュのカーテンに包まって

こらす声でオナニーしつづける

僕はキーボードにコーヒーをこぼして途方にくれる

ぶんかいしてあらう ....
ゼロ ワン ゼロ ワン ゼロ ワン ゼロ ワン

万物は0と1で出来ているとどこかで聴いたが信用していない。
地球が丸いのも嘘。けれど、新宿は0と1でできているのは本当。
にょきにょきと、生え ....
破れた くびたびれた足袋 繕いつつ また度々旅に出る足
寂れた ラブレター 届かないほど 奥の細道の奥の奥へ

遠くへ オーボエ 大声 遠吠え
雪山に当たって吹き下ろすから
シャッター閉めて ....
西日の強い日だった
衆道と噂の体育教師に
放課後の体育館に呼び出された
角刈り短パンランニングの男が
腰に手を当て立っていた
鼻の下にすごく汗をかいていた
最近記録が伸びてないんだってなあ ....
神棚 盛り塩 開運カレンダー ワイルドストロベリー コペンハーゲン
バカラ ミュシャのレプリカに混じって 点在する くまのプーさん

片付けられない女でも ここまで生きてゆけるわけで
片付けら ....
           090107

くるりくるりと
繰り返される
怖いことを
だぼ鯊の眼で
見つめていると
潮が満ちてきて
平らになって
異国の地は
遠くなって
山からの風が
 ....
虫がとび、手を打つ手を打つ。三つ目を打つと拍手。聞かなかった旋律を賞賛するようで眉をひそめ。
太郎本人さんのおすすめリスト(487)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五重塔- あおば自由詩4*09-5-21
もう二度と人間としては産まれたくない。- taznu自由詩7*09-5-21
肺で呼吸するいきもの- 因子自由詩109-5-20
どうせストライクしか投げてこないバッティングセンターで、「選 ...- ひとなつ自由詩2*09-5-14
こんな詩が書きたい- ふるる自由詩13*09-5-14
囓る- あおば自由詩9*09-5-14
海底杉並区2009- 猫道自由詩9*09-5-14
- あおば自由詩6*09-5-13
かくも、こうも- FUBAR自由詩6*09-5-13
sixteen- アオゾラ ...自由詩1209-5-10
礼儀と作法- よーかん自由詩209-5-10
- ホロウ・ ...自由詩1*09-5-9
巫女- フクスケ自由詩109-5-9
今日もまた- 光井 新自由詩2*09-5-9
バスタオル- モリマサ ...自由詩609-5-6
史上最低最弱の讃歌- 中原 那 ...自由詩209-4-20
(仮題のままの数編と決定された一編)ある都へ_ⅳ- 非在の虹自由詩209-4-20
リアル- モリマサ ...自由詩309-4-20
- ゆるこ自由詩209-4-20
真空蒸着_1.01- 竜門勇気自由詩2*09-4-20
それから俺は3分ほど何も考えなかった- ホロウ・ ...自由詩1*09-4-20
Born_To_Win_[ride]- プテラノ ...自由詩209-4-19
三両連結- あおば自由詩5*09-2-13
サイノメ_/_Norwegian_baseball_Cat_ ...- satyri自由詩109-2-13
丸井血風録- 猫道自由詩9*09-1-17
日曜は飯島愛と足尾銅山に行こう- 猫道自由詩12*09-1-15
中敷直下恋文- サトタロ自由詩1*09-1-8
母子家庭スティーロ_(歳の差30)- 猫道自由詩6*09-1-7
- あおば自由詩6*09-1-7
音楽- れつら自由詩209-1-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17