{引用=
オーデュボンの目が映した、まるで日食のように昼間を暗くするリョコウバトのその大群にも、最後の一羽にも、わたしはもう二度と会えない。
会えない。

減少する熱帯雨林の隅のほうで誰の記憶 ....


緩やかに回転するふるさとに登ると、木々のさえずりの重さを髪が貫く回数に敏感になる。僕はふるさとの証拠だ。ふるさとは論理的に父と母を演繹する。ふるさとの境界面には無数の弾痕があり、ふるさとを動 ....
[1]
夜中に突然起きる

0時過ぎまで友達に電話して

すぐ寝たつもりなのに

丑みつ時の幽霊か

2時半


[2]
そういえば、

寝る前のあたしは

ストレス ....
 私は友人を食べました

 お腹がすいたのです

 すきすぎて

 すきすぎて

 しかたなかったのです

 私の前を友人が通りかけました

 おいしそうな

 おいし ....
気づいたときには、わたしが
わたしという輪郭に 縫いしろを足して
日常から切りとられていた
景色はいつも、ひどく透明なので
ふりかえっても もう
戻るべき箇所を、確かめることができない ....
 (わたしとあの人はどんな関係なんだろうって
  考え出すと、よくわからなくなります。
  いろんな出来事を一緒に経験してきて、
  そのときこう思った、あのときこう思ったというのを
  積み ....
吾子

あなたは ひのひかりを 
いっぱいにうけた ほうせきを
おおきな はっぱのうえに みつけましたね
あなたのめは ほうせきよりも 
きらきらと かがやいていました
あなたの ....
気が狂っている
音声で表示されていく地図たち
がひろがってみんなしねばいい
信号待ちから動き始めた列を追っかけてくろくながくブレーキの
ながくのびながらまっすぐ中央分離帯にむかってく痕 ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた

たと ....
細い糸のように感情がのびていく
青い空の中でゆれてる
スローで閉じていくひかり
どこでもない
誰も知らない
息継ぎのまに
電車のような時間が
みんなを乗せて
「家族」という文字が色あせ ....
あさがきたのだ、とおもった

怖くはないはずなのに
黒いマジックで付け足した生命線だとか
あの頃の小さな記憶が赤裸々に飾られて
油性で強くにじんだそれを
わたしはきっと理解できないのだ ....
もやのなかのきいろいひまわりたちみたく
呼吸する
はりつめていく明け方の透明の空中に
うでをまっすぐにのばしました
旗ばかりがばたばたして「これが本当の自由」なんだなって
コンビニのコピー機 ....
汗っかきな子でねぇ
いっつも首にタオル巻いて
シャツの首元なんかすぐに
茶色くなっちゃってねぇ
ほんと汗ばっかりかいてたよ

あの子の座ってた石は
すぐにわかったな
お尻の形に濡れてて ....
光に閉じ込められた生活が、並んで歩く足音に消える。
思い出したように振り返ると、手が、男の手に触れた。
生まれたのは間違いじゃなかった、と泣きながら繰り返すテレビの声に、同情したのかもしれなかった ....
 
汗をかいたので
洗濯して
ベランダに干す

ここは海が近いから
命の
匂いがする

書店で本を開いても
どれも白紙なので
選択は
できなかった

もう
言葉などいらな ....
どうしょうもなく渇いてしまえば
身軽になるものだというように
からから笑いながら波打ち際の
空き缶の口元を叩く
浜辺の砂

  ※

昨日までわたくしは海の中におりました
かつては地 ....
お縄にかけられた女の姿を思いだし
娘は静かに下唇を吸った。

宿下がりのたびにあのおぐしを勝山に結うたはわたし。
江島どの、
かほどにあの男が愛おしうござりましたか。
さればわたしも。
 ....
 地に伏していた。身体の自由が効かない。目を開けると、そばに灰色の蛾の死骸が見えた。風でうすい翅がゆらめいている。翅の鱗粉がかすかに光る。蛾の数本の細い脚が、宙をつかみ損ねていた。顔をずらし視線を先に .... 雲があざやかだ 
ほらそんな風に後ずさりする
風が糸をひいている

風が糸をひいている
ほらそんな風にあざやかだ
乳胸 見下ろす している

ビルの屋上はよくビルの屋上はいいというけれ ....
ポータブル
OR
トイレット
??

う〜ん・・・・・・
う〜ん・・・

トイレ!!

三年ぶりに
セルフ ウンチョス
の、
意思表示

脱オムツ宣言

光の
脱オ ....
睡眠、不足
よだれ、たれ
たまらない、ポチ公
部屋、片隅
凍る水蜜桃、嗅ぐ
月兎模様、紅色暖簾
ハサミ、刻まれ
切り絵、描かれ
暖簾、風穴
埋めてけ、隙間
切り子細工
音高く、風 ....
「ここはどこなんだろう」
と苔むした薮を歩いてると、湿ってすべる。
裸足ではないが靴底にはもう穴があいていて、リストカッターたちのように深く浅くあらゆる皮膚に傷がついている。
透明の液体が世界の ....
とある文献、Saussure & Linnaeus 1913、によりますと言の葉森に住む同じ穴のムジナことアナグマ・アナグラムはコスモポリタン。ある程度の群れで生活し言葉の常として夜行性。互いに互いの .... 人生をブッ飛ばしていきたい
でも車のように突っ走りたいなどとは言わない
車より人間の方がいいんだ
車は渋滞するからな ガソリン代も上がってるし
エコの時代って要は人間の時代なんじゃないか?
 ....
ポテトチップスは無駄遣いなんでしょうか
主婦向けの雑誌を見ながら
(雑誌は、読む、というより)
(視覚からの情報が、その、)
(まあ、今はそんなことどうでも良いんだけど)
疑問がまたひとつ浮 ....
部長は激怒した
書類の誤植が見つかったからだ
大森専務が大林専務になっていた
すぐに部長は平社員の小林を叱りつけた
小林は木を一本加えて
森にして書類を作り直した

誤植を直すためには
 ....
 不器用であることは
 罪ではありません



林檎の皮をどれだけ長くむけるだろうかと
無邪気にはしゃいでいた頃に

途切れてしまった命はいくつ
あの赤い肌をすべっていったこ ....
幾本もの虹がのぼりながら重なり
耳元をかすめる
皿洗い機のあけたてと
空耳の有線のジングル
急ブレーキとまばたきの音
ボールペンを走らせ
アドレスを記入しながら
今のあの人の手相を占い
 ....
思わずため息が出た。
とことん甘い。
「コーヒーをお願い。苦いやつね」
笑った。とびきり下品に。
外は雨が降っていて、空は白かった。
皆、カラフルな傘を持っている。この町は曇りでも明るい ....
         080721


空気がくれた
赤ん坊
(優しい目をして
(見つめるから
(つい油断する
(本当のことは
(誰にも言ってはなりません

空気が
足らないから
 ....
太郎本人さんのおすすめリスト(487)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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