汚れたうさぎ色の空から
アスパラの雨が降る

雨は次々に根を潜らせ
背中から空へ白いまっすぐな筋を何本も何本も何本も

川の溜まりの鋼の渦に
くるくると浮かび上がるそのひとの「きのう」
 ....
月のひかりに近い
比重の


愁いが
瞳から溢れたとき


あなたはすでに
詩人であった





淡い湖に半身を浸して
何かを探し求め



深層に沈む
リングに手をのばす






ひと ....
ほとんどのことは
なんてことないんだよって
どうにかなってくんだって
教わったのは
病院の、ロビーで泣きじゃくるわたしに。
無言で母はわたしが立ち上がるのを待ってくれたね
何時間も
根気 ....
渚を歩いていたときのことだ。

波打ち際に、細くなめらかな黒い曲線が描かれていた。
それは波の姿を象って視界の及ばぬ範囲へと延々と続き、
足元に目をやれば無数の点の集まりで、なにかの種を思わせ ....
大好きなあなたと
笑顔をともに重ねたい
陽の見えない換気窓から
影とほんのり外界の時を伝える



枝豆をパチン・パチン
鋏でとってゆく
土のにおいが
なぜか懐かしく
ゆらめい ....
如何せんガクがない。ふわりぷかりと営んできた賜だ。
あるだけじゃあ大してイミは無いけども、無いオレが言ってもやはりボールは枠には飛んでかない。
それとやっぱり使い方なんだろうけれど、もう一つだ ....
文鳥は
  帰ることができませんでした

    あんなにうとましく思えた
    ステンレェスが
    今では
    こんなにも
    いとおしく想えるだなんて

文鳥は
 ....
世界は円で完結する




民族も
思想も
姿かたちも




些細な異差の
凝縮された拡大




あなたのどこかが
もしも欠けてしまったとしたら


誰かと
手をつなぐとよいのです



 ....
放任してはならない

読書にふけていようと
トマトを食らっていようと

あの人のリズミカルなノックが
私の耳をいびるから

あの人のこころは
この時のみ
私の中の
遠いどこかまで ....
6月25日 0:17am

パパとママが罵りあう声が床を転がってる。


なんで朝まで帰ってこないの、からはじまって
どんどん醜くなる言葉たち。やがて高周波に達する。

悲鳴は床にたた ....
透けたそこから見える
青い光が好きだ

くじ引きみたいな駆け引きよりも
青い光が好きだ

夕暮れとカレーのにおいよりも
青い光のが好きだ

キミはいつも青く光っている
だからボ ....
なんでこんな晴れた日に
なんでこんなときなのだろう.

ぶつかりたいし 名前を言いたいし
みつけてほしい
みつけて
みつめ



その指にあまがみをして
サンプリングをして残した ....
また、嘘をつきました。
嫌なことから逃げました。


馬鹿みたいで、
情けなくて、
申し訳なくて。


何やってんだろ...って
思う時にはもう過ぎていて。

















ほら ....
 *
昼に停まった季節の便りは
いつぞやの名残を含んだセピア色の背景に、日向に生まれ落ちたパステルの淡い配色と、幼子の視線のラフなスケッチとなって
単色に描かれていた風景画を小さな額縁の中から取 ....
公衆浴場のぼんやり広がる湯気の中
いろんな裸がごろごろしている
あたしだって そう
ひとつの肉の塊に過ぎない
すべる足元にご注意を――――
それにしてもここの照明は明るすぎます
 ....
人は誰だって
夢を見ている


それが明日叶えられる夢だって
遠くて遠くて100年経っても
叶えられない夢だって


きっと幼い少年少女のように
夢を描いているんだ







でもその夢が ....
ねぇ
そのひんやりした床に
目を閉じて
耳をあててみて?

高速で道路を走り抜ける車が
ささやかに笑い合う地下水が

優しい歩調で歩いているあの人が

おしゃべりしながら列を成す蟻 ....
いいたくても

言えなかった言葉

心の中じゃ

100回だって言えるのに

いざとなると

喉の手前まできて

声にならなくなってしまう

伝えなきゃって思うのに

心を通わせる一歩手前で

目をふ ....
ねぇ、知ってる?
あの空も
この言葉も
本当は何もかもパプリカなのよ
私の創り出した世界

(レプリカ、と言いたい?
な、なに言ってんのよっ
パプリカよ
決まってるぢゃないっ

 ....
旅するひとよ、空は
くるくる重低音を行き来して
雨の匂いさえも はなうたの
材料にしながら

「これからの僕を分けよう」
粒は汚れのない アリスの涙
少女は聞きわけよく
旅するひとに付 ....
光の跡を指で辿って
途切れては、また
切なる時間の中にいる


瞬きに願いを乗せることもなく


水面に寄り添うのは
想いが透き通るから


清水に耳を傾けるのは
貴方の声を ....
わたしはちっとも朽ちない
咲いているあの赤い花のように
なぜわたしはいつまでたっても
朽ちていかないのだろう

食パンに生えたカビをまとっても
古くなるだけ
わたしは朽ちない ....
小さなまどから
両手を広げたら
境も {ルビ閊=つか}える枠もなかった

風は湿り気
きょうもいくつもの紙ふうせん
昇ってゆく
まだ、両手広げたまま 吸って 吐いて


十字架のか ....
考えてみれば終点の西高島平は
笹目橋のたもとにあるような駅で

我が家から結構近いところを走っている
はずなのだが印象が薄い

開業当時の電車はもう引退して
地方鉄道で第二の人生を送って ....
イメージで泳ぐ僕の夢と
かつての神々の残像



ファッショナブルの開放

ラッシュアワーの独唱




イヴの訳解とアダムの髪

トラディショナルの革新





おもいは ....
鈴が鳴る
鈴が鳴る

あの世と
この世が
繋がって
竿先
細かく
引き絞られる

鈴が鳴る
鈴が鳴る

掛かってしもうた
あの世のモノが
激しく
激しく
身をくねらせ ....
窓ガラス滴る雫数えては不実な愛を嘆き悲しむ

雨の中傘もささずに飛び出せば君に出会えるそんな気がした

レインボウ追いかけて行くよどこまでもいつか君にたどり着くまで

紫陽花の冷たい青は君 ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
 ....
ハローハロー

起きてますか?
家の中静かになって、みんな夢の中。

私は机の前。
昨日寝てしまって取れなかった授業のノートを写しているところ。
内容は「死」について。
シビアだよね。 ....
三日の休みの間
子どもじゃないから
会えなくても平気
平気な理由を
いくらでも創れるのが
大人
欲しいものが手に届く所にないと
怒ったり泣いたりするのが
惨めなだけ
君も
そうな ....
殿岡秀秋さんのおすすめリスト(822)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
汚れたうさぎ色の- オイタル自由詩8*09-7-6
月下の言霊- オリーヴ携帯写真+ ...2109-7-5
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海と蟻- 夏嶋 真 ...自由詩25*09-7-2
残照- 唐草フウ自由詩5*09-7-1
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文鳥- 北村 守 ...自由詩4*09-6-29
セピア色の未来- オリーヴ携帯写真+ ...2209-6-28
音声バイオレンス- みぞるる自由詩409-6-27
雨中の虹- 夏嶋 真 ...自由詩20+*09-6-27
だ。- BOOKEND自由詩8*09-6-27
1639- 唐草フウ自由詩4*09-6-26
- モコ自由詩209-6-26
迷宮組曲/第2楽章/昼下がり- 遊佐自由詩10*09-6-25
パブリック・バス- 百瀬朝子自由詩7*09-6-22
- モコ自由詩209-6-22
継続する音の世界で- みぞるる自由詩2*09-6-21
キャッチボール- モコ自由詩309-6-21
ぱぷりか/ぱぷりこ- 佐野権太自由詩12*09-6-19
頬に旅- 唐草フウ自由詩6*09-6-19
- 中原 那 ...自由詩809-6-16
不朽の私- 百瀬朝子自由詩9*09-6-16
六月のキイホール- 唐草フウ自由詩9*09-6-15
三田線- kauz ...自由詩8*09-6-14
イカフライと泳ぐ日- オリーヴ携帯写真+ ...1409-6-12
月明かりの下の顔の見えない釣り- 北村 守 ...自由詩409-6-12
六月の恋- 未有花短歌14*09-6-9
田園パレット- 夏嶋 真 ...自由詩19+*09-6-8
通信を試みます。- つゆ自由詩5*09-6-6
みじんこ- 蒼木りん自由詩309-6-5

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