ここには点灯した
叫びと蛍が浮遊しているから
指をちぎる
さわりませんように
あなたにこの文字を見られないように

舌を噛んだまま
呼ぶ
から
そうですよね、
身を破り散りたいほど ....
{引用=走って
走って
狼に追いつかれないように

走って
走って
森の奥へ奥へと

走って
走って
走って!}

「森の奥へは決して行っちゃいけないよ
 おまえのような若い ....
手をつないで歩こう
すこしだけ上を向いて

秋の陽の雫は
まるで未熟な葡萄

ぼくの左手は思い出す
恋は死のようにあえぐと

あなたの右手は教える
時は死よりも強いと


降 ....
いつだって
哀しみからもれてくるだろう
一輪のやわらぎを
あたえたくて
それがどんなものか言えなくて
わたしのくちびるは
ことばをなくしていても
温度はあって

空から
ひかりがこ ....
{引用=off



部屋の明かりを消しても
真っ暗にはならないんだね。
夜たちからは、もうとっくに
ほんとうの夜なんて
消え去ってしまったみたい。

街灯の光がカーテンを透かし
 ....
蝶と呼ぶにはあまりにも大きな黒い羽を蝙蝠と見間違い
「哺乳類なら子をうめるのでしょうね。」
そう信じたいわたしは心臓から大腸までを綺麗に束ね、
唇で結わえて感覚的スイッチを押した。

 ....
まだごはんたべてないから
ああああああ、
ちからが折れそうで
ああああ。ああ、
ろくなことはなくて
まとわりつくのは
ああああ、ああ
冷たい乾燥のはだを
なぜてみる

ふしんなハガ ....
コン コン と叩けば

コン コン と骨の音がする

君は何処? と問えば

私は此処  と返ってくる

部屋はまるで君の肺のように
さりげなく わざとらしく
君の空気に満ちている ....
子供たちを寝かしつけて
朦朧とした頭を抱えて

ただジュースを飲みたいがために
サンダルを突っかけて外に出る

雨上がりの真夜中
起き抜けの身体はまだ夢の中

視界は頼りなげで
僕 ....
{引用=眠れよい子よ
月がほしいと泣く君よ
闇夜の空に手を伸ばし
きつくきつく握っても
月はその手をすり抜けて
君の心を絞めつける。
ほしいほしいと泣けば泣くほど
月は君を支配して
 ....
道を歩いていたら
言葉が落ちていたので
拾いながら歩く

拾った言葉を並べてみたら
詩のようなものができたので
額縁に入れて飾っておく

紅葉が一枚
はらりと落ちて
そこからまた言 ....
夜明け前、一本の道を歩いている
ほの暗い中、歩みに合わせて
さまざまなものが流れ来て
そして去っていく

どうしても分からなかった
いさかいの理由
あの時、君が呑みこんだ言葉
失くした ....
ららいらららいらい
誰がきょうも
種を飛ばす
やわらかく
芯はかたく

眼球は
きょう、うるおっていますか
かわいてるのなら
かけてあげましょう

えん罪のドラマをみる
ことば ....
私はニンゲンであったから
冷たい雨の下で
蛙たちと共に飛び跳ねることはない

私はニンゲンであったから
蛙たちは
安全な距離を保とうと必死になる
沼に飛び込む
水面に波紋がたつ
大き ....
ただ本当のことが知りたくて
でもそれがわかったからって
何かしたいわけじゃなくて

結局なんのために
知りたいのかわからない

名付けた金魚が
身を賭してまで
伝えたかったことって
 ....
慰めの言葉をかき集めるつもりの帰省で
何のことはない
旧い友人たちを精一杯なぐさめる酒を飲んだ
思えば卒業をきっかけに
故郷を彼らに押し付けて
都会へ来た俺はまだ幸せものだったのかもしれない ....
秋から冬へ
ひからびる
どうかその前に
その手でつかまえて
かたい毛布にくるまった
ラッカセイのなかに
すべてのときをつめて
ねむるわたしも入れて

({ルビ落花星=ピーナッツ}から ....
次にわたしたちは
何になるのかなってはなしになって
固体気体液体
名のないもの
しょくぶつ、どうぶつ
時計の針 はなびら  一本のくさ ひとすくいのみず
思いつくままに出してみる

け ....
 あ、

鈴虫が鳴いているぞ

 あ、

夜空には、まんまる。――お月様だ

 あ、

庭の草むらが揺れた

 あ、

眼の光る、狸が一匹。

 あう、

あぐらを ....
 

過去の自分に 縛られて

身動き出来ない 時もある


過去の自分を 消したくて

嘘を重ねた 時もある


過去の自分が 虚しくて

殻に籠った 時もある



そんな過去でも 僕 ....
オムレツ

謎のオムレツ
僕は、謎の・・・なぞの
オムレツの唄をうたった

なぞのオムレツ
僕は、たしかに
昨日、うたったオムレツの唄

なぞのオムレツ
僕は、何時かの
スーパ ....
何も与えるものがない
出てゆく時
黄色い可愛い
ハンカチを彼女に

もう永遠の別れに
なるかもしれない
上げますあなたに
ふっくらと小さく

だいぶたって
帰ってきた僕の前に
 ....
{引用=うずくまる。
からだの表面積をちいさくして
世の中の37%を遮断する。


わたしのまるいふくらみと
わたしのしろいふとももをくっつけて
ひとつ。にすると
やわらかな鼓動を感じ ....
おもたい買い物を持ってあげて
へいきだからと
買い物帰り
小学生
おかあさんの背のはんぶんで
同じ量を持ってあるく
わたしはわたしをおもいだす
何も言わないけど
じんわりや、おもいだす ....
ユーフラテス川
という川の名前が
何故か印象から消えないのは
ユーラシア
ユグドラシル
など
ユから始まる名前が
好きだから
なのかもしれない
もし世界がユから始まるなら
僕はなん ....
専用線の貨物列車を
雑草の生えた線路の際で見送る

ダダンダンダン
ダダンダンダン

それは思いがけぬ速さで駆けて行く
街の風景に似合わぬ
大きな図体に圧倒される


シズシズと ....
きみをのせているシートは
みどりいろの
初夏が青々として

もしくは はんとうめいの
生はるまき
包むライスペーパーのよう

じかんのベルトコンベア
同じむきにしか
すすまないけど ....
私がふたごだったとき
ずっと森で暮らしてた
ふたりおそろいの服を着て
毎晩同じベッドで夢を貪りあった
ふたり一緒にいること
それが当たり前の世界だった

私がふたごだったとき
世界はひ ....
星の写真を燃やす朝焼け
太陽が
世界でたった一人の友達のように
わたしに朝の挨拶をする


金曜日の新聞はおもい
そこにいた
それだけの理由で
人は殺せる
すてきな目をしてるの ....
深夜、裸、横たわったまま
きみに電話をかけられるので
わたしは科学に感謝するが
その超軽量・収載辞書数世界一の
電子辞書は捨てなさい
わたしは高度を欲しない
ベル音は
ベルが発明した瞬間 ....
殿岡秀秋さんのおすすめリスト(828)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
インサイド- 唐草フウ自由詩5*09-11-20
森へ_〜私が狼になった日〜- 未有花自由詩14*09-11-10
あなたの顔に茜射し- 都志雄自由詩709-11-8
_- 唐草フウ自由詩7*09-11-3
off- 夏嶋 真 ...自由詩3009-11-2
on- 夏嶋 真 ...自由詩1209-10-28
here- 唐草フウ自由詩4*09-10-27
可愛い秘密- 瑠王自由詩9*09-10-23
耳だけが- kauz ...自由詩12*09-10-17
月の子守唄- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-10-17
秋は詩人- 未有花自由詩27*09-10-14
一本の道- 西天 龍自由詩7*09-10-10
くもりから遠くまで- 唐草フウ自由詩8*09-10-8
雨の下釣り人は独り- 北村 守 ...自由詩1209-10-6
金魚- 葛西曹達自由詩309-10-5
帰省- 西天 龍自由詩10*09-9-30
わたしのねがい- 唐草フウ自由詩3*09-9-28
はじまり/おわり- 唐草フウ自由詩2*09-9-25
あ、- atsuchan69自由詩19*09-9-25
‐夜明け‐- ‐弘‐携帯写真+ ...1109-9-23
オムレツ- 生田 稔自由詩409-9-22
マフィアのハンカチ- 生田 稔自由詩209-9-20
うずく、まる。- 夏嶋 真 ...自由詩4909-9-17
太陽を背に浴びて- 唐草フウ自由詩8*09-9-10
もし世界がユから始まるなら- 瑠王自由詩11*09-9-9
北王子線躍動- kauz ...自由詩9*09-9-7
9月の時間- 唐草フウ自由詩3*09-9-7
私がふたごだったとき- 未有花自由詩24*09-9-3
日々の手紙- 昼寝ヒル ...自由詩1109-9-2
空耳の夜- 伊月りさ自由詩10*09-9-2

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