うまれたときから もっている
だれでも みんなもっている
おおきなたま になるたねを
きみの ちいさなてのなかに
そっとにぎって あたためる
ほんとうに ちいさなこのたまは
すこしずつ ....
雑草のようになりたいと思いました
何処に逃げても
ストレスって奴は
ホントにストレスって奴は
鬼のように
しぶとく追いかけて来ます
どうせ捕らえられるのなら
....
♂「いいか。一度しか言わないから よく聴けよ。」
♀「ええ。」
♂「おまえのことが... 好きだ。」
♀「えっ? なんて?」
♂「・・・。 いいか。一度しか言わないから よ ....
僕の頭の上では
さやさやと木々のささやく声
風はやさしく髪を撫でて行き
時折聞こえる鳥のさえずりに
僕の夢は{ルビ現=うつつ}をさまよう
僕はいつもここで夢を見ている
心地良い木の肌の ....
ゆるやかに
もう乾涸びてしまいそうな川の
もう息絶えてしまいそうなせせらぎを
聞きながら
顔つきを変えずに
下ってゆく川面を見ている
投擲する石礫は対岸に届くことなく
力なく落下して ....
虹がかかると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
水なのです
風がそよぐと
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
波なのです
町が見えると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
光なのです
....
起き抜けにchampagne
むしろ浴槽を満たして
煙草の匂いはjazzyに
何て素敵な退廃
絡み合って墜落しましょう
不健康な呼吸
よく分かりもしない上等な言葉で
戯れてるだけ ....
高校生活のころ
湿気高い、と書く癖で
わたしの詩だと読みあてた人は
乾というキザなネームが合わなくておかしいと笑う
貴方には才能があります
がんばってください
一晩中ふるえてか ....
野に咲いていた
赤い花を
むしんにむしっていた娘に
わたしは言った
かわいそう
花さん、いたいいたい
白い花さん、いたいいたい
赤い花さんも、いたいいたい
....
彼女が一生懸命話そうとしているのに
その話すべてを受け入れるほどの体力?元気?こころ?気持ち?がなかった
イラッとして自棄になり破壊したくなるのだった
破壊したらどうなるのか
借金まみれのまま ....
開け放たれた 窓を 飛び出せば
どれみふあ空のかなたどちらさまでしょうか
わすれがたみということの
わずかないたみを もつものです
聞きかじりのリアリティに
意義をとなえる あたしと
....
埠頭から埠頭へとコンクリートと鋼鉄の道を手わたす
橋の下で
アキ缶を叩きつぶしながら
男たちがラアラア話をしていた
母音/子音
混ぜあわせたコトバが
まったく意味 ....
私がまだ小学生の頃
同じクラスに「わたしのパパはパイロットなのよ」と言っていた子がいた
後日違う子から「あの子の家は古いアパートなんだから絶対に嘘よ」と聞いた
私はその子が嫌いで
私はその ....
胴体に日の丸をつけた飛行機が
滑走路から飛び立ってゆくのを見送っていた
まるでデジャヴュでもあるかのように
ものを書き
考えることをしてきた
だのに、なにも残って ....
階段の灯りをLED電球に交換した
ちょっと薄暗いけど
四万時間の寿命だという
居間から二階の寝室まで
三十秒あれば昇りきるとして
電卓をたたいてみた
五十年は切れることはなかった
ぼ ....
白く降り止まぬ豪雪に立ちつくし
枝は のしかかる重みにバリリと折れ
春の澄み切った青空の下
まるたんぼうになって
根はネズミにかじられ
もう売り物を実らせない
切り倒され処分される ....
錦糸町へ行かなくちゃ
錦糸町南口のエイコっていうスナックへね
あの子に逢いに
何!
好きなバーボンアンドソーダを飲みに行くばかりだけど
かわいいな
ほんとにかわいいな
汗に濡れた肌を ....
呼んでいるのは誰?
ロマンスの予感に震えては
言葉にできない思いに
微妙に心は揺れ続けている
*
よーいどん!
ロケットみたいに飛び出そう
幸運は思いがけずやって来る
ビリケン ....
現在完了で私は部屋が片付けられない
夏休みの宿題は その日のうちに書きとめられずに
お天気欄は空白のままだ
(そしてその結果、いまでも宿題は出せずにいる)
宿題を片付けられないまま思春期に ....
どうして笑っているの
たくさん わたしたちは生きている
どうして泣いているの
たくさん わたしたちは歩いている
どこにいっても
どこにいても
こどうとともに
だれかをおもう
こ ....
宇宙式の貨物船にのって
オールトの雲のなかを航海している
太陽から1.47光年離れても
まだお前の重力圏内にいる
まったく、すごいやつだよ
お前ってやつは
RC2052年18月03 ....
{画像=080420115727.jpg}
*
夢を見ていたんだ。
そろそろ目を覚まして
朝の支度を始めたらどうだい。
*
どこかで子どもを叱る母親の声がする。
*
....
仏間に坐って
うなだれ
首を
さしだしていたことがある
白刃の前に
ながれる水音に
耳を澄ませていたことがある
客観的なまでに静まった ....
手のひらの小窓にあなたから写真がとどく。
風にあおられた火が波のように打ち寄せる深い
闇のなかにわたしたちが暮らす岸辺があるみた
いですね。
怖くもあり、それが真実の勇気であるようにも ....
どうして足に板をつけて
高い所から窮屈な格好で滑走して
なんにも持たないで ジャンプ台から
身 ひとつで
空 めざして
飛ぶんだろ
バランス崩したら落ちて
怪我して死ぬかもしれな ....
草のなかにレールをみつけた
錆びた鉄の平行な二本線が
弓なりに
ここから延びていた
または
この草のなかで
すっぱりと裁断されて尽きていた
あおぐらい記憶 ....
命を失ったものが
石へと変わる年月は
とても長いのですが
でもいつまでも命を偲ぶ
姿ではいられないのです
時というものは
風に流される木の葉さえ
化石に変えてしまいます
波に打たれ ....
いきる
燃えさし
あがってくると
( こころは バイパス
爛れた
くちびる
あてがいながら
眼窩(すかいらいと)
から
入水
....
深い森の中に鉄路が走り
群青色の電車が
静かに進んでゆきます
鳥のさえずりを
消さないように
私は食堂車にいて
甘い紅茶をすすりながら
ゆっくりと流れてゆく
外の景色を見て
鳥た ....
猛烈は
空に土足であがりこむ
闘牛の息猛々しいありさまを差しむける
裸(モーレツ)にすれば
コミック漫画のはみ出しイラストにひっぱりだこになる
それほどの猛烈たちがなんども呼びだされて
い ....
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