暑中お見舞い申し上げます
いっさいの躊躇がない貴女に
私は憧れやまぬ者
楕円構成完璧のフォルム
速度が流れるプロポーション
一撃必殺モチベーション
蒙昧と狡知の渾然一体
周知の行動原理に .... 
跛(びっこ)をひいた男が独り
本屋の軒先を横切る
そこが本屋の軒先であることなど
全く意にも介さず
杖をついた老人が本屋の中から出てくる。
一冊の本を購入するでもなく
じっくりと日課の .... 
金魚鉢に金魚
上から覗き込むと金魚
胸鰭を動かし
尾鰭を動かし
背鰭を動かし
何となく静止する金魚よ。
夏だけ生きている金魚
ほんの数リットルの水に漂う金魚
横から観ると大きく見え .... 
天井をかき分け浮いてまた沈む浮遊した昼チャイムは重く
ざわつきも混乱も日々続いてく国道沿いを見ては陽炎
いつだって風を待ってる蜃気楼オアシスがすぐそこにある
さみしい季節だと思ってた .... 
視認性に欠ける水色は、ひたすら直進する境界線の色。どこかに背びれを伸ばすわたしに、そのどちらにも泳げない六番目のセンスがこみあげる。周期表(periodic table)の薄い領域。
いずれは呼 .... 
あ、義父さん
ハンカチを一枚お借りします
+ + +
初めて会うひとはわたしのすべてを見透かしたあとに
無学なバイトの若造が生活(いちにんまえ)を語るのかと息巻きながらも
そ .... 
 暑中お見舞い申し上げます。   たま
 地下鉄
地下鉄はまっすぐ走るものだと思っていた
車体が傾いてとなりの女の顔が急に近づいた
ね、 複雑でしょ・・
耳元の吐息はいつも体 .... 
すこしずつ失いかけている
じぶんのもの
だれかのもの
時間
神経
ほね
膜
すり減らし、こそぎ落とし
さいごには糸になる
糸くずで
とんでいく
どうとでもかまわない
何 .... 
通称 スイカ畑 という林檎畑がある
父が子供じぶん スイカを作っていた畑で
祖父母が買い求めた時は 杉林だった
杉の木を一本 一本 切り倒して畑にして
すぐに収入に結びつく スイカを作っていた .... 
副木が緩んだように感じるのは
早くも筋肉が落ちたからなのか
単に着けそこなっているだけなのか
左肘を傷めてから一週間が経ち
分かっていたつもりでも
それ以上に日常の所作に支障をきたして
 .... 
歩いている。
あてもなく歩いている。
すっからかんの着のみ着のままで
歩いている。
足下には星屑が輝き
頭上には異様に大きな月が
幾つものクレーターを見せて
垂れ下がっている。
 .... 
いま
鏡に なにか映った
鏡に 誰か映ったよね
部屋には誰もいない
僕以外は誰もいない
 
なんだろう なにか
なんだろう 誰かがいる
いま
鏡に なにか映っ .... 
{引用=Mrs.Venus
幸せを呼ぶキリン
上空に 白虹 halo
いつか あなたと見たい
幻月環 現実感
南極の夕暮れ
寂しさも忘れるほど包み込んで
ミセス ヴィーナス
 .... 
箍を外すとほうていがへいていしましたが霊気でぬれそぼりました
、箍を外すとらららん星団がシャチのあいだをながれていきまし
た、箍を外すとすでにありづかの収益構造ができあがっていま
した、箍を外す .... 
悪魔を呼び出すことにした中学生のメグミとマサエ
メ「 こうやって、魔方陣を描いてっと 」
マ「 ホントに良いの? 悪魔なんて呼び出しちゃって 」
メ「 大丈夫、だいじ .... 
あなたに会えない日は 外に出て
あなたの好きな月を さがすのです
だから 月の見えない夜は よけいに切ないのです 
窓辺に頬杖ついてひとりぼっちの夜に
どこからか漂う甘い誘惑
私の胸はざわめいて夜を彷徨い始める
忘れていたせつない愛が今宵蘇る
白い花に抱かれながら
失くした愛を嘆き続けるわ
あんなに .... 
あるひ、
人生がながれだして いや
これまでもずっと
ながれている
ことをおもう
おじいさんや女子高生が
目の前をひだりから右にあるいている
雲は勢いにのり ぐいぐいと
きえていっ .... 
良かった とたくさん書いてある手紙
挫折した私にあてた 亡き先生の言葉
都会の勤めを一年で辞め地元に再就職した
仕事を覚えたての私に
あなたの事だから きっと会社の利益になる
早く決 .... 
  夏が来て
  巨きな足で僕を
  やさしく踏みつぶしていった
  蟻より小さく
  原子よりもっと小さく
  僕は
  ただの言葉になった
  それから南風に運ばれ
  .... 
『おや 気がつかれましたか。』
「はぁ。」
『まだ眠っててもかまいませんよ。』
「はぁ ん〜 とても長いエスカレーターですね。 」
『そうですね。』
「先が見えない。 .... 
煙の皮を被った太陽が吐いてるよ
表の表はオモテでウラじゃないよ
CMまたいで裏ワザ続きはwebよ
ダイヤとクローバー蛸壺カードを切るよ
トリケラトプスの話術kira☆k .... 
ぼくが寝付けないのは
すこし飲んだアルコールのせいか
食後のあとのコーヒーのせいか
それとも 今日を終えたくないのか
・・・・
眠れるように 君に おやすみを
眠れるように .... 
借りたてのアパートの
白い壁の
ざらざらした
感触に
うつろな視線を投げかけている
手のひら
からはじまる
小さいメソッド
何時間も壁ばかり見つめています
することがないので .... 
希求する
鼓動
呼吸
何を望んでいる。
何が欲しい。
誰とどう、生きていきたい。
希求する
こだま
ことだま
希求する
夢
うつつ
希求する
確かな
明日を .... 
うまれたときから もっている
だれでも みんなもっている
おおきなたま になるたねを
きみの ちいさなてのなかに
そっとにぎって あたためる
ほんとうに ちいさなこのたまは
すこしずつ .... 
♂「いいか。一度しか言わないから よく聴けよ。」
♀「ええ。」
♂「おまえのことが... 好きだ。」
♀「えっ? なんて?」
♂「・・・。 いいか。一度しか言わないから よ .... 
僕の頭の上では
さやさやと木々のささやく声
風はやさしく髪を撫でて行き
時折聞こえる鳥のさえずりに
僕の夢は{ルビ現=うつつ}をさまよう
僕はいつもここで夢を見ている
心地良い木の肌の .... 
ゆるやかに
もう乾涸びてしまいそうな川の
もう息絶えてしまいそうなせせらぎを
聞きながら
顔つきを変えずに
下ってゆく川面を見ている
投擲する石礫は対岸に届くことなく
力なく落下して .... 
虹がかかると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
水なのです
風がそよぐと
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
波なのです
町が見えると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
光なのです
 .... 
 
 
 
 
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