すべてのおすすめ
貰ったキーホルダーを見る度に
僕の心は体を離れる
ずっと遠いあの街まで

丘の上には大きな桜の木があって
公民館と図書館と体育館と
少し行くとスーパーがあった

公民館には児童館がつい ....
まどろみの風下で
アミメキリンの夢を見た

縁側の木漏れ日の
網目をかいくぐって
鯨偶蹄目キリン科の
枝先に腰掛けていた

うたたねの岸辺で
アミメキリンの夢を見た

首を長 ....
それでも君は
真正面に瞳を据えて
行く手を遮るものに
立ち向かうのだろう

恨みもせずに
拗ねもせずに
飽きもせずに
前へ進むことだけを
考えるのだろう

降り注ぐ光のままに ....
待ちぼうけのカフェで
冷めかけた紅茶をもてあそぶ
スプーンのあてどなさ

間延びしたリビングで
戴き物のゼリーをふるわせる
スプーンの退屈

行きつけのファミレスで
カツとカレー ....
軽やかに街を吹き抜ける風が
まことしやかな君の噂を
僕の耳元で囁いていく

騙し絵もどきの日常の水路を
予定通り流されながらも
まだ僕はなくした鍵を探している

散り終えた季節に
 ....
頑張ろうと
肩にばかり力を入れても
腰はひけている

仕方がないと
諦め顔で薄笑いを浮かべても
目は出口を探している

雨のような運命を
受け止めるのは
傘ではなくて腹の真ん中 ....
上澄みの中を泳いでいた
透明ではなく薄く白濁した温い水の中を
紅い尾鰭をゆらゆら振って
指差すふくみ笑いを払い退けて
腹の下に感じる見えない水底の冷たさに慄きながら
ゆるんだ流れに身をまかせ ....
少し前から
気づいてはいたけれど
僕のナイフは錆びている

もうリンゴの皮すら剥けないし
エンピツを尖らすこともできない
誰かの心を抉るどころか
靴の踵にこびりついた昨日を
こそげ ....
いそぎあしに みちをゆきすぎる
すべてのひとに はなたばをおくりたい
やまあいからこぼれでるあさひの
まっさらなきらめきを
くたびれてすわりこんだきみにも
あかく あかく
さしのべられるひ ....
女神さま、女神さま、
梅やら桜、れんぎょう、ゆきやなぎ
春のうちのまだ早いあたりと
もうそれほどは早くないあたりとの
まんなかあたり
咲き乱れるところの女神さま、女神さま、
ぼくは大きくな ....
けさ
鶯の声をきいた
まだ うまく鳴けない
チョッピリ ハル
と聞こえた


口笛で春を 呼んでみる
チョッピリ ぼくもぎこちない
花の耳をかたく閉ざして
美しく凍えるひとよ
ホ ....
いくつかの災厄のなかで
わたしは書机の下で頭をかかえておびえ
くらやみのなかで
あらゆる醜態をさらした
偽善と臆病とともに怒りを
蛙と虻のあと
彼らは過ぎ去ったように思えた
瓶につめられ ....
野はどこまでも、たいらかで広々
ぼくは花の数をかぞえる

やさしい
雲の群れが
やさしい
雨を
ふりまいてすぎたあと
うすく差した
ひかりが虹を
つくる前の
ほんの一瞬
よみが ....
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい




それって三日坊主

だよね

悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
曇り空の夕陽は
やけに朱色の粉っぽくて
窓から見える景色が
変にくすんでいます。
日がな一日床に入って
分かりもしない本を読んだり、
他人の不幸の報道を
リバイサンから御裾分けしてもらっ ....
夜中、布団のなか。
音が耳を満たし
真っ黒い天井が目に蓋し
脳に、この音だけを
染み込ませているわたし。

(うぉーうぉーうぉーあいにー)

しめった歌声が
頭の中へ忍びこみ、
赤 ....
君は
ひとつぶ

哀しみを
螺旋構造に宿したまま
この世に零れ落ちてしまった
ひとつぶ

君は
ひとつぶ

喜びの
光にくすぐられて発芽し
言の葉の二葉を広げてしまった
ひ ....
きれぎれにひびく
朝のアリスたちの
黄色い声
春のおとずれの
こましゃくれた祝祭

空、あおいね
雲、とんでいった
飛行機も、たくさんとんでいった
海、ないでいたのに

大きく吸 ....
星の群れのつながりをちいさく真似て
思いをつらねる青い花たち
生ぬるく雨がふるたびに
ふくらんでいく
胸いっぱいに
いとしい
かなしい

思い出を捨てにきた旅路で
思い出をいくつもひ ....
なみだは
にんげんのつくることのできる
一ばん小さな海です

青森県で生まれた詩人の
寺山修司が書いた一ばん短い抒情詩

・・・

瓦礫の道に立ちつくす
ひとびとの涙が止まらな ....
 ほら横なぐりの
 ぼたん雪のなかを
 回送バスがはしってゆく

 窓を曇らせ
 満員にひしめいた乗客の気配だけを乗せて
 がらんと無人の灯りを点して
 回送バスがはしってゆ ....
再び歩き始めるんだ
膝を抱えてうずくまった場所から
行き先なんて確かめなくていい
立ち止まった自分を責めなくていい

pauseを解除するんだ
内なる声が途切れた位置で
イン ....
{引用=
ゆるい傾斜を登ってゆく
幸せそうにショッピングバッグを抱えた女にとって
街が壊れたよるを窓から眺め
水晶の破片が星のようにきれいね、と
うたうことだって可能なのだろうか
その美し ....
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ている ....
どんなに嘆いてもかなしんでも
そのかなしみはどうやったっておいつかないさ
だって地面は割れたし津波は来て奪っていった
そのときわたしはドーナツ食べてコーヒーのんでた
わたしはそこにいなかった
 ....
 三月十一日・午後二時四十六分、彼はデイ
サービスの廊下でお婆さんと歩いていた。前
方の車椅子のお爺さんが「地震だ」と言った
次の瞬間、壁の絵は傾き、施設は揺さぶられ
る海上の船となっ ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな




何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて

わたし自身でできることを考えてみる



 ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない

灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
まもなく幸せになれるでしょう

と言われても
不安感の先立つ今日この頃だから
それって、ほんとかなと首をひねってしまう

フィギュアスケートとかのスポーツ番組みてると
まもなくまもなくっ ....
ギザギザの
気温の折れ線グラフの
端がほつれて
光の縦糸が
眠たそうな家並に
垂れ下がる

カチカチに
凝り固まった表情筋の
端がほつれて
微笑の横糸が
路地裏の野良猫を
追い ....
たちばなまことさんの自由詩おすすめリスト(1351)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
扉の向こう側_(未詩・独白)- プル式自由詩8*11-5-1
キリンの夢- nonya自由詩20*11-4-30
涼風- nonya自由詩13*11-4-27
スプーン- nonya自由詩15*11-4-23
葉桜- nonya自由詩19*11-4-20
覚悟- nonya自由詩11*11-4-16
紅い尾鰭- 渡 ひろ ...自由詩19*11-4-13
ナイフ- nonya自由詩16*11-4-12
北へよせる- あまね自由詩1011-3-28
3月の即興3- あまね自由詩411-3-26
鶯の啼きかた- yo-yo自由詩6*11-3-26
形骸- 構造自由詩811-3-21
3月の即興2- あまね自由詩611-3-21
がんばるもんのひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*11-3-21
一日の終わりのエイリアン- ……とあ ...自由詩17*11-3-21
夜、ふかし- 小脳自由詩3*11-3-21
ひとつぶ- nonya自由詩14*11-3-21
3月の即興- あまね自由詩611-3-20
さんがつ- あまね自由詩711-3-20
涙の海- yo-yo自由詩8*11-3-20
それでも回送バスははしってゆく- 石川敬大自由詩16*11-3-19
再出発進行- nonya自由詩8*11-3-19
何も特別なことなど起こらなかったように- 高梁サト ...自由詩911-3-19
DESOLATION_ROW(廃墟の街角)- ……とあ ...自由詩8*11-3-18
460円- はるな自由詩811-3-18
日の丸の旗_ーSAVE_JAPANー_- 服部 剛自由詩411-3-17
たいせつなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-3-14
しなやかに朝を迎えたい- いとう自由詩2311-3-14
まもなくのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-2-28
ほつれる- nonya自由詩22+*11-2-27

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