すべてのおすすめ
西瓜のように
まるい地球をぶらさげて
その人はやってきた


裸で生きるには
夏はあまりにも暑すぎた
冬はあまりにも悲しすぎた


ぽんぽんと叩いて
いまは食べごろではない
と ....
口許から思わずこぼれそうになった思い出を飲み込む
誰も拾ってくれないから
こぼれてしまったらいなくなってしまうような気がして
いなくなってしまうような気がして
あわてて飲み込んだら
なん ....
ひとひら
  ふたひら


黒い水辺の
むこう岸


藍色の闇に
ふわりと浮かぶ


燈籠のような
花明かり


ひとひら
  ふたひら


うろこのような
 ....
春雨の降る夕暮れ時に 
私は傘も差さずに 
飲み屋の前で 
酔っ払った学生達の 
笑い声を背後に 
高田馬場駅への道を行く 

吉野家の入り口に
貼られたポスターは
先日婚約発表をし ....
枯れた稲穂は 円錐状に伸び
一隻の 小船を 介護している
おれは 乗り込んでしまったが
遠くには 泣きそぼった雨がふる

まるで 彼らの 光景は ミューズのようだ
後頭部が やけに 鬱めい ....
学生たちが
そこここに円くあつまって
華やいでいる
どうしたら
あんなふうに笑えただろう
そういえば、もう
何年も卒業していない

花壇のすみで
孤立無援だった球根さえ
新しい黄緑 ....
魚を丸ごと
皮も内臓もぜんぶ食べた
それは
ゆうべのことだ


目覚めると
私の骨が泳いでいる


なんたるこった
私を食べてしまったのは私だろうか


どこをどうやって
 ....
隠さなくてはいけない部分まで
「さらけ出さなくてはいけない」
そんな強迫観念に囚われている
行為、
とそうその情みたいな哀れみみたいな
そんなやつがこうやってあわさって
夜な夜な繰り返して ....
ぼっかり空いたこころの隙間に
あなたの優しさが忍び込む

そのひとに騙されているのではと
友達は忠告してくれた
仮にそうであったとしても
構わないと思ってしまうわたしがいる

ひとの弱 ....
階段をふみはずしたとたん
ガラガラと足元からくずれていく
ころがる立方体
白い平面につぎつぎと映る画面
バラバラになったコラージュのような
アナタの顔が散らばる


ダウンロードしよう ....
眠くなって沈んでゆく 冬の空気の満ちた部屋
放り出されたのは歪んだ逆三角形
電柱の震える音が聞こえている

バランスが悪いから きみと一緒にいたいのかな
肩から逃げてゆく 空に消えた青い鳥
 ....
                 2000/04/21






死んだ君の眼を食べたいと思うことがある
白眼を向いてぼくを無視しているつもり
だけど120%意識しているのだろう
 ....
東口を出た歩道橋に 
一人立つ 
目の見えない 
フルート吹きの奏でる 
あめーじんぐぐれいすの 
音色を前に 

手押し車の老婆は通りすぎ 
土産袋を持ったサラリーマンは通りすぎ 
 ....
春雨の降る午後 
私は一人傘を差し 
無数の蕾が開き始める 
桜並木の道を往く 

三っつ目の信号を曲がり 
学校に沿う坂を下ると 
傘を差す 
君の母が立っており 
喪服の私は頭を ....
急いでドーナツを
むしゃぶり尽くす
「おいしいね、おいしいね、お」と
言いながら
三日月を見上げている
冷たい夜風など吹いている
昨日誰かが交通事故で死んだらしい
雪道でスピード出しすぎ ....
さみー
オレンジジュース飲んだらさみー
そりゃ外でオレンジジュース飲んだらさみーかー


スーツを着た男たちが「誰にしようか誰にしようか」と悩んでたので僕が「じゃんけんで決めたらどうですか」 ....
窓際 春のはじめの陽に
鉢植えの花が咲いてゆく
緑の葉が孔雀のようだ
朝と昼と夜が流れている

その少し離れた台所の隅に
チューリップの造花がある
流し台のガスコンロの近く
ひそりと赤 ....
ある雪の日に手紙を出しに外へ出て 
すべって転んで骨を折ったヨシ子さん  
ケアマネージャーが入院先へ
見舞いに行ったら泣きべそで 
「アタシ馬鹿よね、おほほほほ・・・」 

折れた骨がく ....
スナフキン

買い置きのチョコレートが切れてしまって
買い足しに行かなければいけない
コンビニで立ち読みをしているスナフキンに会う
やあ、いい天気だね
一通り天気の話をすると
彼はまた手 ....
サヨナラバード
冬の月をのりこえて
きみは、きみの場所へ帰る
たくさんたくさん手を振った
またねと云うのが本当はさみしかった

たぶんぼくは忘れるだろう
毎日の雑多におわれて
そして空 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
目から涙が
流れるのを見ている
左耳を枕に押し付けて
横たわって
右目の目頭から
左目の目尻から

梅雨の日のガラス窓
流れて渇いて
それを部屋の中から眺めているような
す ....
鳥になりたいと思った
そしたら
鳥になった


はばたくと
風はいちまいの紙だった


会いたい人がいる
その街だけが
記憶のかたちをした白地図


飛ぶ。
風には声もあ ....
月をしばらく凝視して
まぶたを閉じると
月は暗闇の中で影になって
そしてすぐに溶けていなくなった

街を歩けば骨と骨がぶつかりあって
地面がこすれて悲鳴を上げて
無意味な国に生まれて
 ....
なんだかこぎ疲れたから
ちょっと立ち止り休んでみる
無理してこがなくとも良いのだと
あなたは諭してくれたけど
途中でやめるなんてことできなくて

意固地になんかなっていないよ
こぎ続ける ....
線が、みえました

線が、みえていました

「ここからはいらないでね」

そう
いつでも


めにみえないかなしみ、というやつは
そこら
ここらに
ころがっています
 ....
( 鳥の泣き出す頃 )



その一
「明けない朝」

フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光


その二
「いつか明ける頃 ....
誰かの哀しみを拾い上げる
冷たい小糠雨に濡れ
誰かの哀しみは
つぶらな瞳でわたしを見上げたように思えて
この胸に優しく抱きかかえた

歩道橋下の暗がりで拾い上げた
誰かの哀しみは
手の ....
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる

このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
 ....
がりりと土壁を引っかいた
鎌の刃先の
あの放物線が消せない


おまえの山を見たい
祖父は
赤土をこねて
小さな山をつくった


夏へと秋へと
ゆらゆらと山をのぼる
黄蝶のよ ....
たちばなまことさんの自由詩おすすめリスト(1351)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
地球人- yo-yo自由詩9*08-4-4
「こんな日はくまちゃんに会いたいのに。」- rabbitfighte ...自由詩10*08-4-3
夜桜- 渡 ひろ ...自由詩20*08-3-31
高田馬場哀歌_- 服部 剛自由詩7*08-3-31
円錐状の稲穂- 奥津 強自由詩1*08-3-30
春の準備体操- 佐野権太自由詩10*08-3-28
しおざい- yo-yo自由詩15*08-3-28
成人幼女- ANA自由詩208-3-26
騙されるひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*08-3-26
コラージュ- 渡 ひろ ...自由詩15*08-3-26
飛ぶ日- 新谷みふ ...自由詩3*08-3-25
スプーン- あおば自由詩9*08-3-25
五線譜の橋__- 服部 剛自由詩17*08-3-24
春雨の午後_- 服部 剛自由詩18*08-3-24
こめかみのうずき- 日野 タ ...自由詩108-3-24
寒い- 青木龍一 ...自由詩3*08-3-23
花人形と陽- 砂木自由詩15*08-3-23
桜の咲く頃_ーさようなら、ヨシ子お婆ちゃんー_- 服部 剛自由詩5*08-3-23
スナフキン/豪邸/カフェ/かなしみ- rabbitfighte ...自由詩11*08-3-23
サヨナラバード- 唐草フウ自由詩11*08-3-22
カニバリズム- 望月 ゆ ...自由詩43*08-3-22
雨の流れかた- 水町綜助自由詩1108-3-22
音信- yo-yo自由詩10*08-3-21
うそつき- 凛々椿自由詩408-3-20
ゆっちゃりなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*08-3-20
とおい、なつの- エスカル ...自由詩14*08-3-19
夜明け前の青い空- プル式自由詩7*08-3-17
拾い続けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*08-3-15
さんま- 夏野雨自由詩57+*08-3-15
- yo-yo自由詩7*08-3-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45