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 ここ一週ほど多忙だったが、悪天予報の今日は勤務仕事の事業所は休みとなっていた。
 夜は比較的よく眠れ、夜明け前だったが登山口の管理棟の清掃に向かった。あいかわらず、クサギカメムシたちが越冬にやって ....
わたしがここで話すのは、木の実をたべ、透明の毛をもち、草にねむるつめたいくまたちのことだ。街に降りた熊たちの、(淋しい淋しい)という餓えた声に今日も胸をいためているくまたちのことだ。
たしかに秋 ....
Ⅰ. 花形新次という現象 ― 「言語の現場」の更新

花形新次の詩は、まず第一に「ことばの現場」を剥き出しにする。
そこには技巧よりも「発話の必然性」が先行しており、詩が生まれる瞬間の生々しい〈 ....
ひとつ 抒のこと
抒ではだれもおらぬやねの下で、かべがよっつあって
とびらがなく、まどがなく、脂でもできていてもよいし
かしでもよいし、枯れたいわでもよいし、だれもおらぬこと

 ....
冬日和で、いつもは汚れた大気に隠れている星空が姿を現していた。ビルが隙間なく並んでいて、それが地平までずっと連なっている。街道では人々が蟻のようにゾロゾロ動いていた。誰も星空なんかには目もくれていなか ....  山林整備作業三日目を終えた。たぶん別な作業も途中に入れられるだろうが、少なくともあと一か月は十分かかる作業であろう。十八ヘクタールという途方もない山林を刈り倒す作業は気が遠くなる。
 四名のスタッ ....
小学生の頃、土曜日、たまたまついていたテレビから、心を鷲掴みにされる歌が流れてきた。

それはエンディング曲で、その時は何の番組かは分からなかった。
放送局はNHKだった。

翌週の同じ時間 ....
 入り江にて

 大阪から車を走らせ、片道三時間。途中のサービスエリアでスマホを確認すると、通知に追われる日常がそこにあった。
 やがて夜が明け、寂れた港町を抜けると、道は雑木林と露出した山肌に ....
* 

 みじかい階段をあがって入出庫のホームを歩き、その半ばにあるエレヴェータにみ ....
同僚に競馬狂のおとこがいる。名前は「悦光」といって、これで”エツミツ”でも”エツコウ”でもなく”エツヒコ”と呼ぶ。もうずいぶん前に、エツヒコに半ば強引にひきつれられて、東京競馬場にいったことがあった。 ....    『ナポリタン』


 失敗だった。
 ナポリタンは。
 味は申し分なかった。子供の時に食べて以来、忘れていたケチャップの酸味が甘さがやわらかく口の中に広がり、そしていたずらっぽく唇のま ....
答えは簡単です。暗殺されたのち彼が残した
動画を探すとほぼすべてが若者たちとの対話
ばかりだったことに理由があります。彼はし
かも政治的立場や意見の違う大学生たちのも
とへ「わたしを批判してく ....
あー、ねえ、いくつもの川を渡った。昼間にも、夜中にも、明けがたにも。きみの50歩が、僕の42歩。少しずつ齧るようにして日々。こんなのはもうさんざん使いまわされて流行おくれだってわかってても跳びあが ....    『オーダー』


 カラン、コロロン・・・
 重いドアを開けると懐かしい音が迎えてくれた。あとから調べて知ったのだが、ドアベル、と言うんだそうだ。
 店の中は思ったよりも広かった。その ....
あの美しく優しい少女が、誰も何もせず、ただ座って
死にかけているという事実。耐え難い。
      (LGle ....
前回投稿した『ことばの美はどこに隠れている』という散文は
わたしが他人とは違ってふつうの人のように小説や詩が読めな
い性(さが)のようなものがあることを書いたもので、だれか
を批判するためではあ ....
「語られるべき内容がほとんどなくても、
言葉は無限に増殖して一冊の本になることができる」
         (『文体練習』レーモン・クノー)

  ───── ───── ....
自由に呪われている。とサルトルは言った。

ピンポン、
親分に食わせてもらってる以上親分の言うことには逆らえない。
 ~おまえ、死海の海を渡れ! と言われれば行くしかない。
死海行って来 ....
書いていてずうっと思うのは『現代詩』って何だろうということ。現代を生きる僕らが書く詩はすべて現代詩。以上、というわけにはいかない。現代はもちろん過去から繋がっているのてま、現代詩は現代詩であると同時に ....  やまたつ君という若い人が運営している「カナダ人ニュース」というYouTube番組があって、毎朝、見ているのだけど、要は保守寄りで、どちらかと言うと、トランプ大統領を擁護する立場(というかカナダから見 .... 「狭き門」をアナルだという言語化能力の低すぎていたおじ様方おば様方はこのサイトにも若干名残っているわけだけど、ジッドがゲイだとしても空を飛べる豚なので、日本で有名な寺山修司もぶっ飛んでいたわけだし、大 .... 「籠モル化」という言い方はまだ一般化していないが、ここでは詩の現場で見られる閉鎖的な相互評価の力学を指す仮称として用いる。語源は特定のグループに「籠もる」ことを強調した俗称で、少人数の内輪に作風や価値 ....    *

 屈辱の痼(しこ)りを解きほぐしてくれるような他者がいない。積年の悪夢、そして中年の危機がわたしを追いかけている。なんだって、そんなていたらくに墜ちてしまったのか。じぶんの手を汚してま ....
AIと人との関係をあらわすオリジンのワンシーンについて

AIと人との関係を考えさせられる作品で、2022年以降オリジンとなる作品は以前のSFのなかで既に出尽くしていたのかもしれないけど、AIがこ ....
在るネットメディアの記事ですが、
俵万智という売れっ子の歌人がAI短歌につい
て話しています。
浦川通という人が「入力された上句575」の
あとをAIが続けて生成するソフトを開発した
という ....
Ken Sugar 🌏 kensugar.bsky.social
@ken_sugar
8月27日
(今回のホームタウンデマ騒動、個人的に何が恐ろ
しかったかと言うと、「普通の日本人」に潜む醜 ....
春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ~


ご存じのように松田聖子による大ヒット作である。
作詞は松本隆そして作曲は呉田軽穂(松任谷由実)で、この仮名は
往年のハリウッド映画の大女優、 ....
森進一に『港町ブルース』という歌があります。

  背伸びして見る海峡を
  今日も汽笛が遠ざかる
  あなたにあげた 夜をかえして
  港 港函館 通り雨

最近のことですが、
この ....
夏を通り越すとき、むすめの背が伸びる。目線がもうほとんど同じになった。靴のサイズも。手のひらはまだわずかにわたしのほうが大きい。平板だった身体は迷いながら造形されていく粘土細工のように、昨日よりも .... 『思い出の渚』 ザ、ワイルドワンズ

きみを見つけた この渚に
一人たたずみ  思い出す
小麦色した  可愛いほほ
忘れはしない いつまでも
 水面走る  白い船
  長い黒髪 風に ....
りつさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨、月曜の、まだ暗い朝に- 山人散文(批評 ...425-10-27
つめたいくま- はるな散文(批評 ...225-10-21
ChatGPTによる偽吉本隆明の「花形新次論」- 花形新次散文(批評 ...225-10-19
神なってまじないを綯って糸をまじわせてとること- 竜門勇気散文(批評 ...225-10-9
ケイヴ- おまる散文(批評 ...4*25-10-1
山林- 山人散文(批評 ...5*25-9-27
再び出逢う人形劇三国志─土曜の午後の記憶- 花野誉散文(批評 ...7*25-9-21
人妻温泉旅館- atsuchan69散文(批評 ...14*25-9-19
それはまるで毛布のなかの両の手みたいで- 中田満帆散文(批評 ...2+25-9-17
リトルブレイン- おまる散文(批評 ...4*25-9-17
東小金井『ナポリタン』- 北村 守 ...散文(批評 ...5*25-9-17
チャーリー・カークは何故世界の若者のこころをとらえたのか- 室町 礼散文(批評 ...3+*25-9-17
メモ(日記)- はるな散文(批評 ...225-9-17
東小金井『オーダー』- 北村 守 ...散文(批評 ...325-9-16
テロ殺人を賛美した島田雅彦を教壇と文壇から追放すべきだ_- 室町 礼散文(批評 ...4+*25-9-15
愚にもつかない詩の批評理論は勘弁してほしい_- 室町 礼散文(批評 ...2*25-9-13
ことばの美はどこに隠れている(更正済み版)- 室町 礼散文(批評 ...3*25-9-12
自由にピン球?自由なんてあろうはずもない- 洗貝新散文(批評 ...5*25-9-10
現代詩- 降墨睨白 ...散文(批評 ...4*25-9-9
クレクレ星人の独り言「日本のメディアを、信用してはいけない理 ...- ジム・プ ...散文(批評 ...3*25-9-9
若者よ、書を捨て東京には行くな- 足立らど ...散文(批評 ...6*25-9-9
詩壇における「籠モル化」とは何か_―_閉鎖性がもたらす評価の ...- atsuchan69散文(批評 ...13+*25-9-8
夜でなく、夢でもない。- 中田満帆散文(批評 ...3+25-9-7
AIと人との関係をあらわすオリジンのワンシーンについて- 足立らど ...散文(批評 ...225-9-3
AI短歌という玩具について- 室町 礼散文(批評 ...425-8-29
現代の黒人奴隷船をめぐる思想- 室町 礼散文(批評 ...5+*25-8-29
言葉の魔術と感動『松本隆の赤いスイトピーにみる』- 洗貝新散文(批評 ...8*25-8-28
「文学極道」への弔辞(再校正済み編)- 室町 礼散文(批評 ...6*25-8-28
メモ(夏について)- はるな散文(批評 ...725-8-26
「思い出の渚」の冒頭歌詞を検証してみる「作詞家岩谷時子の発言 ...- 洗貝新散文(批評 ...8+*25-8-24

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