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水面を幾重にも抱きながら藻が囁く
流れは何をも見送るもの
躓くものも うつむくものも
嘲笑うものも 祈りのひたいも

魚が撥ねる
いま その尾が視とめた光の破片が
太陽の剥がれた抜殻とし ....
あの時
あの空の下で
交わした約束

お互いに忘れるはずがない
離れていてもあの約束が心を繋ぐ

あの時
あの空の下で
見つめた夕陽

今でも昨日のことのように
鮮明に覚えてい ....
六十四歳になってしまった
今更
文学への高い志しなんて持ってないよ

ただただ
インターネットいう海に
言葉の葦の舟で漕ぎ出しただけ
もしかしたらその行く末は
砂漠の果てに打ち上げられ ....
枯れ葉の積もる森に
文字の消えた石が
鳥の声を聞く

古代の魂が消えることなく
森の天井にこだまする

胡桃の樹が森の水で
実を作り分け与える

今はもう誰もしらない
森を走 ....
鬼灯が吊るされ
静かに照らされる

花びらの椅子に座り
スピネットを弾き
森の詩が風に乗せられる

橘の香りがする
ゆるやかな甘い言葉

人の目には映らない
想念にも似た世界 ....
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した手を青くして
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち









 ....
吹き硝子、
転けて
林檎、と
呼びます

たなびく夏の草影に
そよかぜが

うつくしい少女に

恋をした


その長い黒髪に

ふれたとき


あらいたての

シャンプーの残り香のような


フローラルな香りが

ただよい
 ....
都市伝説じゃなかった。
文字通り、地方か田舎の伝説。だから、信じるもよし信じてくれなくてもいい。

俺の父親はちゃぶ台のひっくり返しが好きだったみたいだ。頑固一徹で癇癪持ちで我が儘で無類の酒好き ....
          l'impromptu, révisé un peu


本日の紅茶が美味くない訳は

議論がつまずいた為である

ぼくたちは相変わらず

オトナになれない

 ....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろし
虫達が葉の下で見上げる

風が髪をかき上げて
踊れと言うけれど
はぐれた妖精のように
 ....
だれもいないといいな
だれもこないといいな
ひとりぼっちでいたいな
さびしくなって消えちゃいたい

ああぽっかりのこる穴
新月みたいにきょうは暗いね
どうして遠くまでのぼるんだろ
 ....
カエルのタマゴが
食べたくなった

ジュンサイが
涼しそうだから

窓枠の中は
梅雨の雨


暗くなる
額の流れ

食したい
女の卵巣
苦しいときにかぎって

楽しいばかりが人生じゃないさ

なんて言ってくる奴がいる

そんな事は知っているけど

そんな俺の何を知っているんだ

腹立たしく煮える思い

また ....
{引用=
かなしすぎてわたし
みちばたのたんぽぽのように首をたれて
ないています

さいごにもらした
ころしてやる
の、声が
しろい綿毛になって
神さまだっただれかのところに
とど ....
そらみれど どぅん
そらみれど どぅん
猫耳の人々が東屋で会議をしている
かれらは起きている時より
眠っているときのほうが会話が弾む
ニャアぢゃなく尻尾で話をしているのだ
音階の高低を描く ....
あかるい蝶々のみちにひかれてまだ見ぬ息子がゆれていた
いとけない息子の息をわたしはきいていた

突堤のテトラポッドで男は根魚を釣っていた
その側で片耳の三毛猫がひなたを掘っていた

夏 ....
朝日を小瓶に捕まえて
蓋をしめて逃さない
泣き出した夜に雨が降る
綺麗すぎて汚くて正しすぎて間違いで
かけがえのないものを掛け違えるまいにちに
夕陽を虫籠に入れる
幼い記憶を餌にして
孤 ....
上級詩人の奏でる言葉に
聞き惚れる

そんな時代もありました
昔は僕のこころも美しく澄んでいましたから

今はすっかり皺がはいり
皺のなかに埃が溜まって
上級詩人の奏でる言葉に
耳が ....
新しい住宅が建ち並び
街も成長を続ける

古い町並みを残す
賑わっていた頃を
思い出させるかのように

新しい町並み
古い町並み
どちらも馴染む

過去のひんやりした風
心地良 ....
夜の道を歩く 

闇の中の秘密

幼子の声が響く 

誰か私を消して

持つだけで孤独が滲む 

誰にも見せぬ過去

気遣って云わぬのに 

隠せば嘘の匂い嗅がれ 

 ....
霜、踏む、朝
青空をバックにしても
こころが壊れて寒いとき
こんなまんまじゃ屍人じゃないかと
泣きたくなってもこらえた見栄でも。
その夜更け。
弓張月を仰ぎ見て
心に舞う蝶、静かに回る
 ....
耳の奥に蝉が棲んでいる
みんみん蝉だ
うるさくてかなわない

一本木が立っている
一本どころじゃない
何本も立っていた
何本の騒ぎじゃない
数えるのもいやになった

林から森になり ....
この春日に躍り出て
僕らは軽快な会話を交わす

〉快晴ですね
青い光が降って来る!

〉そうですね
実に素敵な日ですね!

僕らはそうして手を繋ぎ
光のなかを進んで行く

もう ....
朝食はパンよりは
和のものがいい

野菜が多い味噌汁
濃くも薄くもなく
丁度いい味が口の中に広がる

おばあちゃんが作っていた
味噌の味を思い出している

毎日食べているのに
飽 ....
  なつぐも
{引用=―エミリ・ディキンソン " AFTER a hundred years --"に基づく―}

ともだちがだれもいなくなったとき
わたしはその野原にいき ....
閉じた目をあけたとき
私は一個の月となり
孤独な三日月の
寒さに凍えたのでした

ふるふる震える
突き刺さった星の旗は
悲しみから遠く離れて
無関心なあの丘の上で
風に吹かれ ....
  
  
  
  君と僕が出会った時は
  
  深い冬の中だった。
  
  そしてそれは、若き君の晩年。
  
  
  「 あの子を、最後までお願いします 」
  
 ....
最寄りの駅から電車に乗る。自宅から車で七八分の距離に最寄りの駅はあった。JR線沿いの市街。
地方にはどこにでもありそうな駅周辺の風景。
車は近辺の有料駐車場に停めた。
どうせなら自家用車で東京へ ....
牛になって

風にふかれながら

草原を食べていたい



できれば

あなたとふたりきりがいい
立見春香さんの自由詩おすすめリスト(290)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虫のなみだ- 由木名緒 ...自由詩15*19-7-20
あの空- 夏川ゆう自由詩219-7-20
六十四歳になってしまった- こたきひ ...自由詩719-7-20
古代のお墓- 丘白月自由詩219-7-19
妖精館の夜- 丘白月自由詩219-7-16
戯れの一瞬- ひだかた ...自由詩919-7-16
夕暮れ- 秋良自由詩219-7-15
そよかぜと少女- st自由詩519-7-15
都市の伝説じゃなくて- こたきひ ...自由詩719-7-15
10:38,_cloudy,- 墨晶自由詩6*19-6-27
黄昏のマリアベール- 丘白月自由詩319-6-27
色温度- ゆうと自由詩119-6-27
未食- ナンモナ ...自由詩2*19-6-27
燃えろブラックファイヤー- 8月生ま ...自由詩219-6-26
わたげ- 羽衣なつ ...自由詩19+*19-6-25
猫族の村会議- るるりら自由詩6*19-6-24
夏の夢- DFW 自由詩20*19-6-22
夕陽の虫籠- かんな自由詩1019-6-21
人の口を数えても- こたきひ ...自由詩619-5-4
古い町並み- 夏川ゆう自由詩219-5-4
19歳- 源 想自由詩219-5-3
哀しいけものの鳴く声を聴く- 秋葉竹自由詩1019-5-3
耳鳴りがやまない- こたきひ ...自由詩519-4-23
walk・on_16- ひだかた ...自由詩619-4-20
味噌汁- 夏川ゆう自由詩319-4-20
なつぐも_他二篇――エミリ・ディキンソンの詩篇に基づく(再掲 ...- 石村自由詩18*19-4-19
ハムエッグの月- 秋葉竹自由詩1019-4-11
【_プラネタリウムの夏の空_】- 豊嶋祐匠自由詩3*19-3-31
最寄りの駅から- こたきひ ...自由詩519-3-31
戦争- ねむのき自由詩1519-3-31

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