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田舎育ちのせいです

おとといの夜
雨の降る匂いがした

田舎も
もう変わり果ててしまったけれど
春の来る
土の肥える匂いは今も変わらず
わたしの脳に刻まれていて
枯れ草の下の土の ....
墓場まで持っていく秘密があるということは
幸せなんだろうか
誰かには
ぽつりと
話してしまうかもしれないね
雪女の夫みたいに
ふとした
裏切り
そしたら
幸せが逃げていくんだね

 ....
物に感情移入してしまうのは
馬鹿げているのかもしれないけれど
その物に関わったひとの心は
つながっていると思う
あの自転車を見るたび
泣いてるようにしか見えないから
三年以上
電信柱に寄 ....
生かされてるって
生きたいからうまれたのに
何のために
すべて自分のために

ほんとうは
この世の体制なんて
どうでもいいんだ
誰かが
右ならえしてきた世の中なんて

わたしはキ ....
でんでんむしが壁に張り付いたまま
冬眠してしまったので
そのままにしておきます
どうやら
家に住み着いたらしいこのでんでんむしは
たしか
おととし辺りから見かけて
たぶん
それに気が付 ....
いつも眠たいだけの目が
パッと開くような
あなたが放つ言葉
矢のような
熱い
冷たい
言葉

眼差しの


黄色
無視できない
みんなでやればこわくない

自分を守る ....
夜道に影ができて
月が出ていることに気づく
私が見ている月
月も
私を見ていた

気がした
哀しい
哀しい気がしているだけ
疲れた
それは気のせいじゃないけど

自分のために
 ....
もう二週間も風邪を飼っています
金柑の蜂蜜漬けをなめながら
喉を宥めたい希望も
親もなければ
金もないので 叶わず
神様に祈るのは
私の所為で
駄目になりませぬよう に

月は
減 ....
ラミネート歯磨き粉しぼるように
つま先から
悪魔搾り出してもらいたい
だけど
ラミネートは
もう膨らまないから
しぼりきった歯磨き粉って
なんか哀しい気分がする

穴があくまで
洗 ....
脳みそのひだの裏
すこしめくれて
黄色の花が目の前に見えたよ
じいちゃんの鉢植え
庭の色
もう見られないものは
ここに隠れていた
よかった
ここにあったのか
月に罪無し
嫌いなあんたが見ていようと
わたしが嫌いになることもない

車の修理費の心配
手術費用の心配
税金の心配
それって全部
お金の心配

御破算で
願いましては
月夜の ....
色褪せて見えるのは
それは
移ろうものだから

言葉にしなければ
無いもの
消えていくものだもの

言葉にしたら
何れは
虚しいものに変わるもの

想いは泡の玉みたいに
たく ....
勘違いとは

気づいたときに
素直に自分を恥じれるかどうかで
相手のせいにして
怒ってしまったら
負けなんですよ


東北も
梅が咲きだすころで
もう
その前の
微妙な季節に ....
つまらないから
会社やめたくなるどうせ
恋愛もできないし
いいように使われているだけだし
どうでもいい人みたいだし
家相が悪いのかな
信仰やめたからかな
お金がいつも足らないの
それ生 ....
夏が終わる頃を想い出していた
激しい太陽に
手を伸ばすだけ伸ばし
何もかも疲れきって
もう終わりだと
呟く
9月ごろの

冬は
雨の温度で終わりを知る
目に浮ぶのは
人知れず生き ....
ぶどう糖の固まりが

雪だったら

すくいあげて

口いっぱい

頬ばりますとも

そうじゃないから

私の足は

帰り道を

ひたすら急ぐんです
わたしの部屋にある目覚まし時計は
いつも笑っていて
元気で
わたしはそれを見ると
哀れな気持ちになる
持ち主が
こんなにしょぼくれた気持ちで
日々を過ごしているのに
けなげに目覚めの時 ....
お言葉に甘えて
詩なんてもの書いてるのがなんとなく嫌なになって
そのまえに
詩なんてだいそれたもの
書けなくて眺めてるだけで
詩らしいものにも
めぐり合わない
自分の位置確かめて
リア ....
どこまでも青い空を
久しぶり見た
アスファルト
国道のずっとずっと先の
向こう
遠いむかしの空が現れる

プールで
肌を焼くのが夏休みだった
甲羅干し
白い肌で黒髪のお姉さんは
 ....
とても

普通の家庭の
冷蔵庫とは思えない

からっぽなのである

けして
キレイなのでもない

玉葱の皮が底にある

これがわたしと
言われたなら

納得する

夫 ....
カナカナが
鳴いていた

紅の夕日が沈むのさえ
浸れない私だった

いつの間にか
蚊に刺されていて

皴の多い手は
なかなか美しくなれないでいる

自分だけを愛していた頃は
 ....
元気なら

誰も私を知らないところへ行って

責任のない人になる

弱っているときは

スローでやさしくなる

一つの単語も

急がない

いけないのは

焦り

 ....
コン コン コン

の音だけを

ずっとずっと待ちわびて

どのくらいたったのか


否定すらしてる


人を

愛することを諦めないには

何を信じれればいいのですか ....
ポケットにミルキー

ポケットがあるしあわせ

だれも

そんなことには気づかない



不憫



誰かと繋がりを強くするために

小さな陰口を言う

巻き込んで ....
触れる手が欲しいときに
彼方は隣にいなくて
過去のいい夢ばかりをリピート

冷えたままの自由席にスポットライト
時はジッと焼け焦げてしまった
自由席は自由
彼方と私の距離は一定の線まで自 ....
知りすぎた人に
触れられるのが苦手です

違和感で
引きつる

わかるでしょう
わかってる

テリトリーは
侵害しないし
されたくもありません

知らない人がいいんです
知 ....
ばあちゃんは髪結いになりたかったのだと聞いた

襟足を剃ってもらった
花嫁になるでもない子どもの頃に

髪結いの修行のために東京へ向う前の日
じいちゃんと結婚することが決まった

ばあ ....
熟しては落ちて 

眠って 

芽吹いて育つ

女は

ちいさな死と再生を繰り返す

熟しても奪われない

非日常を望む

片方のこころの疼く日に
北野つづみさんの蒼木りんさんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かんむりょう- 蒼木りん自由詩412-2-7
前夜- 蒼木りん自由詩309-10-23
泣いている- 蒼木りん自由詩7*09-1-21
ゆりかご- 蒼木りん自由詩208-8-8
冬眠- 蒼木りん未詩・独白106-12-24
ミザルキカザルイワザル- 蒼木りん未詩・独白106-12-1
- 蒼木りん未詩・独白406-5-12
口にしない言葉- 蒼木りん未詩・独白306-5-6
いちりん挿し- 蒼木りん未詩・独白106-4-22
確かに- 蒼木りん未詩・独白206-4-18
花吹雪- 蒼木りん未詩・独白406-4-17
言わないけど- 蒼木りん未詩・独白506-4-15
遠のく- 蒼木りん未詩・独白506-4-5
すごく- 蒼木りん未詩・独白206-3-9
曇り- 蒼木りん未詩・独白306-1-17
雪が積もらない- 蒼木りん未詩・独白406-1-6
目覚まし時計- 蒼木りん未詩・独白5*05-10-3
反応しました- 蒼木りん未詩・独白205-7-29
- 蒼木りん未詩・独白405-7-27
冷蔵庫を開けて二日ほど悩む- 蒼木りん未詩・独白505-7-18
カナカナ- 蒼木りん未詩・独白705-7-17
紫木蓮- 蒼木りん未詩・独白3*05-4-15
空気- 蒼木りん未詩・独白1*05-3-27
ポケットにミルキー- 蒼木りん未詩・独白2*05-3-18
自由席で待つ- 蒼木りん未詩・独白2*05-1-3
断片- 蒼木りん未詩・独白2*04-12-30
ばあちゃんは髪結いになりたかった- 蒼木りん未詩・独白6*04-12-1
心身- 蒼木りん自由詩2*04-11-5

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