道路が出来て分断されて
この木は孤独に真っすぐ伸びた
辺りの土地が分譲されて
真新しい家が茸みたいに生えてくると
繁り過ぎた木は切られることになった
ざわざわと全身の葉を震わせて
震わせて ....
ばばあの厚化粧を見ると
死にたくなる
(本来殺したくなるべきところだが
私は自分を責めるタイプ)
しかし、ばばあごときで
私のような偉大な人物が
みすみす命を落とすなど
もっての他なので ....
ブラックバスや
ブルーギルと同じように
自称詩人を駆除しようという
動きが全国的に広まっている
ところが
池の水を全部抜いても
自称詩人を捕獲することはない
何故なら
奴らは池に住んで ....
近頃はなんだかテレビで誰某があんなこと言ってやがったとか政治家が遊んでたとかどこぞのスポーツでひどいラフプレーがあったとかでたんびに炎上とかなんとかでボサっと座ってテレビ観てるぐらいしか能のない烏 .... ドガの踊り子を見て居ると
追放された頃を思い出す
わははと笑い飛ばせない過去は
角地にある自宅を自覚した
事もない過去と共に
ドガの絵の踊り子の突きが
飛んで来るような気を私にさせる
ス ....
佐川くんが
また不起訴になった

佐川くんは
人肉食事件に始まって
汚職事件も
公文書改竄事件も
何もかも不起訴だ
ぜーんぶ不起訴だ
それなのに
佐川くんを
糾弾するだけ糾弾した ....
新舞子の
あやなす 岸辺に 
佇んで
消し果て 終えた 青白い
かげを まさぐり
ため息を 吐く

 
名古屋港に
出入りする 貨物船を
眺めながら
 


 
嫁にけつ叩かれて、ゴミ出しへ

気持ちの良い梅雨を前にした青空の元、

ゴミを出し終わったところに

肌の色の違う外人さんの通勤

「おはよう」

馴れ馴れしく言ってみる
 ....
    バルコニーの 天井が
 五月雨で 滝音をたてている
       幼き 三次元を 
    想起させるように と
    そぅだ 日照りのため
 生れ故郷も すなおになって
 雨を ....
雨粒の一つ一つが水の惑星として多くの生命を宿している
ちょうど今日のような日に
水は忍び寄る 音楽に紛れて
耳の奥の貝を発芽させるために

アンモナイトが石の生を得るずっと前
いい陽気の朝 ....
魔法はいつか醒めるもの
それも残酷なタイミングで
少女時代の楽しいお茶会
永遠に続くはずだったのに

甘いお菓子たちの余韻が
不意に舌先から消え失せて
一緒に王子様の噂をしていた
乙女 ....
          両指先で 
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
   深くなった 皺を 揉む

      なんのことはない
        臨死の岸部が 
  さざ波を 打っているのだ
 ....
私の部屋にテレビが入れられると
彫刻家も入って来て
ショックだった
甘すぎる彫刻家に
肉を食わせて懐柔すれば
調子に乗って恋人の
シイちゃんまで連れて来て
いい詩に反対する

宇宙で ....
また春がきた
あたたかな陽光に
透ける新緑

新たに芽吹くものたちの息吹き

生まれかわることのない

私のまわりで
霧雨と、海の匂いと薄い雲
みどりの針
風向きを解いている


世界は、計算するあてもないかのようです
厳しい風雨に擦れた跡を渡ろうとすれば

みどりの針がいっそう震える
道を忘れたの ....
光が交差する
クランクを曲がる、一光のバイクが
夜のうねりになって疾走する

テールランプが夜景に溶け込む頃
シグナルは赤から青へかわる
ホイールの芸術的な回転が
少年の目に留まる

 ....
雨が近づくと
植物の匂いが強くなる
それはまるで
隠す気のない事後のようで
私は好きになれない
(きっと
罪悪感の裏返しね)

彼の車に乗って
高速を使い海へ向かう
やがて雨が降り ....
闇の中で白い背中を
反り返らせていた君は
この夜が明ける前に
大人の女になってしまい
すっかり明るくなる頃には
どこか遠い林の中で
樹液を啜っているだろう

君と初めて出会ったのは
 ....
そらいろのくるま
にのって
あさがたの
やわらかな
ひのひかりのなか
ぼくたちはいこう

ぼんねっとにひかる
きのうのあめつぶが
さわやかな
くうきのなか
う ....
無だけだった
光も音もなにもない世界
始まりはだれも知らない
気の遠くなるような時間だけが流れる

*

今日は平日だが、代休で感覚的には日曜の気分だ
余り良い気分とはいえない
明日 ....
行き先のことはわからない
水中で俯瞰する 沈んだ街
絶え間なくぶくぶくと
光にむかって昇っていく

義足をつけて歩く人魚が
満員電車に身体を押し込み
やがて泡になるまで
探す かつての ....
知らなかったなぁ

囓るまで皆同じだと思っていたよ

君が居れば

僕も居る だね

あそこの人は縦長だね

甘いも渋いも

知らなかったなぁ

あの人は金メダル

ま ....
曇りの日に海へ行った
空も海も灰色なのに
仲介者の努力も虚しく
いまだに和解は成立しない
その国境線は水平で
欠けた世界の端から端までを
頑なに切り分けようとしている
曖昧だが根深いライ ....
紙を破いたら
鳴りやむことを知らない
何度も何度も波が
静脈から動脈に往復する

黄色の傘を置いて
小さな傘を置いて
歩いてきてしまった
わざと忘れてきてしまった

日常は全然ゆる ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 鹿いた

鹿いた

せんべえ

あげた

せんべえ

せんべえ

寄ってきた

つんつん

つんつん

寄ってきた


でもなぜだろう

せんべえ屋さんに ....
私にとって
行列は
{ルビ皺=しわ}のようなものだった

黒く
そして蒼く
一段落のきれいだ

打ち付けられた
山肌に雪崩れる
そこが しずかだ

気になって来てみると
最後 ....
夜は来て
わたしたちは眠った

愛と またべつの愛とのへだたりや
手が届きそうな不幸
甘いざわめきと
ぺかぺかの看板


星の位置がちがう、
と起き出した
あなたの
頬が氷 ....
冬の遅い日の出に染められた雲
青白い夢間の悲しみに落ちた火種
見上げても見上げてもただ冷たく
網膜に暗い紫の影を落としては
眼孔から骨の隅々まで音叉のように
十二月の痺れを伝えるだけ

 ....
大学に居着いた野良猫のチャッピー

理系の癖に高校の全国実力テストで現国全国1位だった君

わたしの事も野良猫のチャッピーの事も書かないよとあなたは言った
結構繊細だよね。

わ ....
◇レキさんのおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ホトトギスの木- ただのみ ...自由詩7*18-6-6
手打ち- 花形新次自由詩118-6-5
全部抜き- 花形新次自由詩218-6-4
わかったように言ったところで- ホロウ・ ...自由詩3*18-6-4
ドガの絵の踊り子- 間村長自由詩518-5-31
佐川くんに謝れ- 花形新次自由詩318-5-31
卒寿の唄- 信天翁自由詩218-5-28
ニホンハイイトコ、デスネ- 暁い夕日自由詩13*18-5-22
欠_題_その一- 信天翁自由詩618-5-13
完全体のためのプロト- ただのみ ...自由詩5*18-5-9
リアルの国のアリス- もとこ自由詩19*18-5-8
失_題(X)- 信天翁自由詩218-5-7
寝入って仕舞った様だ- 間村長自由詩418-4-25
切り株の歌う- Lucy自由詩11*18-4-17
防護林- 渚鳥自由詩4*18-4-16
By__Design- 暁い夕日自由詩10*18-4-15
隠花植物- もとこ自由詩21+*18-4-15
くちなわ- もとこ自由詩1718-4-1
そらいろのくるまにのって- Giovanni自由詩18*18-3-11
エンドレスドリーム_ZERO- 長崎螢太自由詩3*18-3-5
沈む街- 青の群れ自由詩718-3-5
不揃いの林檎達- 暁い夕日自由詩2*18-3-3
Lean_On- もとこ自由詩1618-3-1
こたえのない曇りの日に- 唐草フウ自由詩6*18-2-19
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
鹿いた- 吉岡ペペ ...自由詩417-12-30
鎧灯- 石川湯里自由詩217-12-24
星の位置- はるな自由詩517-12-24
時間外- ただのみ ...自由詩5*17-12-24
ねぇ_チャッピー- 鵜飼千代 ...自由詩12*17-12-23

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