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魑魅魍魎の叫びのように鳴る
アラーム画面をタップ
眠りたい自分から
夢を孕んだ自分が剥がれ落ちた
脳がスヌーズを頼ることを確認し
束の間の静寂に身を委ねた
いつの間にか夢に包まれて ....
残酷な絵だからと
もう誰も教えてくれない
焼け爛れた日の記憶
キノコ雲に被われた
町にいた人々のことを
スクールバスはどこへ行く
地球は机上で分断され
核の傘という見事な絵空事
地 ....
雨の降り始めに
雨の匂いがする
君の傘がだんだん小さくなる
追いかけられずに
鼻の先ツンとする
肺の中が雨の匂いで満ちて
辺りは水溜りだらけ
一人立ち尽くす
影となり
....
藍に満ちた
心のグラデーション
だんだん濃くなってゆく
晩御飯の残り
冷めたまま出した
いつもと違う気配
神経張り巡らせて探す
藍色の夜更け
背中を向けながら
じっと見つめて ....
熱せられた窓をガラッと開けた
外気がもわっとなだれ込む
蝉の声が木々に繁っている
グラスに入れた氷がカランと崩れる
エアコンの呼吸音が大きくなった
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