すべてのおすすめ
幼い頃
それはとてつもなく恐ろしくて
地獄からの使者だった
雨戸を閉めた漆黒の中で
どれだけ涙を流しただろう
母を呼んでも応えは無く
父を呼んでも応えは無かった
それは
ぼんやりと ....
龍脳を噛み砕き朝を知る
この島はタツノオトシゴに似ていて
龍の系譜に連なっていた
大地に走る雷鳴が走り
銅鑼が鳴る
人々は狂騒し
天地に祈る
龍に連なる人々は
哀しみを喜びに変えて
またひとつ
慈愛 ....
こんなにも
ぼくが自分に対して暴力的だったのか知らなかった
刃を腹に突き立てようとした
あの頃
ぼくは海岸線を彷徨っていた
何処まで歩いても終点は見えなかった
どうして良いのか解らずに ....
死ねば罪はチャラになると人は言う
そんなこたぁない!
オレはいったいどれだけの罪を犯してきたのか
自分だけは知っている
幼い頃
虫メガネで蟻んこを焼き殺したことも
カエルを壁に投げ ....
もう何年前になるか記憶は失われている
アルバイトをして夢を叶えた
マニュアルの一眼レフカメラの感触は
ぼくにとってダイアモンドの輝きを放っていた
モノクロの光と影の余韻がたまらなく
刹那の瞬 ....
蕎麦すすり独り咳する
塩を舐め焼酎あおる
冷えたおでんに眼を落とす
水飲むカエルと酒あおるわれ
琥珀の水に深化する刻
次第に近く聞こえてくる潮音が
夏の間近にやって来た
汗ばむうなじをフェイスタオルで拭きながら
海沿いの路をトボトボ歩いて
バス停近くの
紅い暖簾の中華そば屋にたどり着いた
一息吐いて
....
山の彼方の遠くから
ほら貝と鈴の音が聞こえている
白装束に包まれ
神妙と横たわる私を
私は見た
父母の往ってしまった世界からではなく
中空の狭間に漂って
その屍を見ただけのこと
....
てのひらに転がる
大粒のガーネットは
何処からやって来たのだろう
静脈血のような深い色を湛え
ぼくの手のひらを転がり
グラスの縁を回り
ぽとりと
奈落に落ちた
失われた少女のように ....
琥珀の一滴が今夜を満たす
疲れ果てた肢体に染み込み
長い眠りに就いていた樹液の色が
今日一日の出来事を慰めてゆく
狂乱と協奏と競争に埋もれ
喘ぎながら走り続けたのは
何時からなのだろう ....
鮎は一年
人生80年
較べてみても変わりはない
それぞれの生を営み
生まれては
滅んでゆく
今は花咲く季節
若葉の繁る季節
人は眩しい季節を迎え
若さを取り戻し
夏を越 ....
酔い酔いて
暗い夜道を
たどる路
忘れた家の
足どり重く
血脈に流れる記憶の底に
空想の龍とドラゴンが息づいていた
微かに忍び寄る恐れと豊穣を願う龍
恐れの象徴であるドラゴンは
同じ穴のムジナなのだ
畏敬を仰ぐか
恐れを抱くかは
それぞれの ....
其処は絹の路といわれた白骨街道
東から西へと千里を越えて
一か八かの夢を叶えるために
死を賭して人々は砂漠を越え
オアシスで葡萄と瓜で渇きを癒やし
伽羅とミルラと乳香と白檀に癒され
人々は ....
滝壺の向こう側にその世界は在った
とうとうと清らかな水が流れ
樹々には瑞々しい木の実がなり
人々は思い思いの楽器を鳴らし
踊りながら行列を成していた
ぼくはあっけにとられ
立ち尽くしている ....
遥かな青い空の彼方に羽ばたいてしまった
ぼく…
もう其処には還れないのだと想った
鋼色の群青色に吸い込まれ
旅立ったからには
もう帰還は許されないのだと
それは私の罪
そして ....
レントゲンに映る骨格の美しさ
CTスキャンの的確さ
MRIに描かれたデッサン
内視鏡のリアルな映画
どれもこれも
何とも言えず美しいのだ
ぼくが外見的に美しいとは言えないけれど
素粒 ....
なんだろう
これは
真ん丸なハゲが出来てしまったのだ
逃げる場所が無いからなのか
皮膚ガンなのか
日光のせいなのか
過労のせいなのか
あるいは夢の中でのことなのか
ぼくには ....
思いが通らず
彷徨う旅の途中
これから入る螺旋のトンネルを前に
灰色な冷たい吐息をつく
やがて出口はあるのだろうけれど
眼を凝らしても先は見えない
異形の者に出逢ったら
どうしよう
....
てのひらの紅い花
恋とともに散りました
頬をかすめた桜花
友とともに散りました
胸に抱いた白い花
母が亡くなり散りました
空を仰いで流れる
涙を
そっと指でなぞり
想 ....
なにもなくうつむくこうべ
黒い大蛇が棲むという石橋を渡れば
桜咲く岸辺に
そこには大衆食堂が在った
憶えているお品書は
カツ丼
カレーライス
精進揚げ定食に
銀だらの照焼くらいのものだ
砂利道を挟んで
タ ....
灰色の吐息がテーブルに満ちて
苦い珈琲が過去の想い出をたちのぼらせる
壊れた砂時計は絶えることなく
細かな砂を落とし
窓辺に佇んでいた
なかなか来ないオムライスを待ちながら
煙草を吸い ....
真夜中の吉野家で交わされる言葉は
注文の確認と意味の無い独りごと
あんちゃんの特盛に積み上げられた
紅生姜が紅く眩しく
豚汁に漬物を飲み込む
どこまでも
どこまでも
食べられる腹 ....
天国と地獄の門にぼくはノックした
迎えた顔はどちらも不可解な顔で
ぼくを眺め
ようこそと迎える
恐ろしさはどちらも等分で
いらっしゃいませとは言われたものの
ぼくは戸惑いながら
取り ....
人は
ひとひらの
花のように舞い
着地するまでの
風を感じ
陽の光を浴びて
寂滅の歓びの中に埋もれてゆく
歓びも悲しみも
大したことではなく
ひとつひとつの現象がただ通り ....
柔らかな
背中の地図を這う指先に
明日を占い
地獄を垣間見て
白蛇のような舌先で
あなたを舐めつくす
不思議なその眼差しに
見入られて
心が波立つようです
巡りあったのはレタスの ....
人々はカツ丼を食い
もくもくと働く
此処は鉄鋼の街
とにかくオレンジ色に溶けた鉄を
何とかしなければならないので
大盛の食事を食い続けなければならないのだ
生姜焼き定食でも
カレ ....
岩を砕き
オリファルコンを突き
水を求める
それが俺の仕事ならば
もう何処にも彷徨うことなく
水を探せ
固い地盤を爆発させて
水を得るのだ
透明な
透明な
碧い水を分け与え ....
ひだかたけしさんのレタスさんおすすめリスト
(191)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
髑髏
-
レタス
自由詩
1
16-6-10
朝
-
レタス
俳句
1
16-6-9
列島
-
レタス
自由詩
2
16-6-9
巡礼
-
レタス
自由詩
4
16-6-6
大罪
-
レタス
自由詩
1
16-6-6
夏待ち
-
レタス
自由詩
4
16-6-6
五首
-
レタス
俳句
1
16-6-4
葬列の午後
-
レタス
自由詩
4
16-6-2
死顔
-
レタス
自由詩
1
16-6-1
珠玉
-
レタス
自由詩
3
16-6-1
黄金曲
-
レタス
自由詩
2
16-5-31
路
-
レタス
自由詩
4*
16-5-29
家路
-
レタス
短歌
1
16-5-28
記憶の底
-
レタス
自由詩
1
16-5-28
シルクロード
-
レタス
自由詩
2
16-5-27
まほろば
-
レタス
自由詩
2
16-5-27
群青
-
レタス
自由詩
2
16-5-22
美学
-
レタス
自由詩
5+
16-5-18
10円玉ハゲ
-
レタス
自由詩
2
16-5-18
回帰
-
レタス
自由詩
5
16-5-14
流れるままに
-
レタス
自由詩
5
16-5-13
無題
-
レタス
俳句
1
16-5-9
桜水食堂
-
レタス
自由詩
4
16-5-9
日より
-
レタス
自由詩
5
16-5-8
夜中の吉野家
-
レタス
自由詩
3
16-5-8
門
-
レタス
自由詩
3
16-5-8
花埋み
-
レタス
自由詩
13
16-5-7
刺青
-
レタス
自由詩
12
16-5-5
製鉄所
-
レタス
自由詩
13+
16-5-2
水守
-
レタス
自由詩
10+*
16-5-2
1
2
3
4
5
6
7
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する