髑髏
レタス

幼い頃
それはとてつもなく恐ろしくて
地獄からの使者だった
雨戸を閉めた漆黒の中で
どれだけ涙を流しただろう
母を呼んでも応えは無く
父を呼んでも応えは無かった

それは
ぼんやりと浮かぶ最大の恐怖だった

昨夜はそんな夢を久しぶりに見た

鈍感になったのだろうか
いまはもう
死者がどんな顔をしていたのか
興味をそそられ

類人猿から現代人に至るまで
様々な個性を求め
数々の美しい面影を探している



自由詩 髑髏 Copyright レタス 2016-06-10 22:51:20
notebook Home 戻る