月が銀青色に染まる時
ユニコーンが目を覚ます
冷たく輝く月の光に
象牙色の角が光り
キーンコーン
青白い星は夜を彩る
のっそり起き上がったユニコーンは
青い瞳を輝かせ
暗い森の中を ....
ポケットに小さな星を隠して
君に会いに来たんだ
少しだけおっきな夢
いっしょに追いかけたいから
手をつないだまま歩いてね
君の手はちょっと細いけど
私の宝物なんだよ
指輪をあ ....
そんな目で見つめないでさわりたいよ歩いてきたら固まっちゃうから
フサフサな毛並みがぬいぐるみみたい脈打つカラダ君は生きてる
あのビスケットの歌みたく増えてくスキップがたどたどしくて好き ....
夜が好きだった
暗くても明るくても 夜が好きだった
実家にいた頃 夜はすぐそこ
手の届くところにあった
今はもう 背伸びしても届かない
夜が好きだった
夜に抜け出す私も好きだった
夜 ....
1*
あなたとつきあっている
もっぱらの噂よ
そんな事実ないのにね
でも 知らないでしょう
そんな現実を求めている
私の姿を
2*
....
人はどうしてこんなにも
寂しさ感じてしまうのだろう?
私が知っている限り
独りの人はどこにもいない
なのにどうして人はみな
寂しさ感じてしまうのだろう?
孤独であることどうして怖い?
....
また買ってしまった…
飲みたくもない抹茶みるく
あなたがおいしいって言ったから
もう忘れたはずなのに
私は抹茶のほうが好きなのに
あなたが私にみるくを入れたから
もう抹茶には戻 ....
空を咲かせて居りました
敷き詰めていたので 海にも似たり
ほろほろ しょっぱい
風はやさしく
大地はあたたかく
流れる水は清らかで
輝く炎は 我らを照らす
とおい とおい 時の果てから
とおい とおい 夜空の星から
小さく響く
それは や ....
本当はあれが欲しい
昔風の、赤いトースター
あれに、真っ白真四角の
スーパーのパンを入れて
しばらく待ってると
2枚一緒に
「パンッ!」と顔を出すのが
心憎いから
でも ....
夕陽オレンジがとても綺麗だ
と
あなたもそう感じたのなら
わたしの手は握らなくていい
舌を出しながら遊んでればいい
まわる毒がまわったら倒れたらいい
これはきっと夕方のはざま
....
やさしいひとはすぐに
かなしくなる
やさしいから
かかえこんでしまって
もっともっともっと
かなしくなるのに
だれかのことばかり
おんなじこころに
しまってしま ....
しかしまあどうだ今朝のこの赤ん坊っぷりは
何にも考えてない
何にも考えてないで
シャウトしてるぜ
オパポー
オパポー
おぱぽう
おはようじゃなくて
おぱぽうだ
....
今日あなたが
やりたいことをできたのは
昨日あなたが
やりたいことをできたから
今日あなたが
やりたいことをできたなら
明日もあなたは
やりたいことができるでしょう
やりたいこ ....
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜
通りすぎまた通りすぎ唱は降る
手をかすめ消える笑みたち金のいろ
生と死を斜めに飾る毒の花
天と地の ....
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
お前を映して
見ていた
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
映ったお前は
....
ぼくは詩を書きたい
沈黙を語るものほど
雄弁を語る
今日もまた
朝の散歩をしていると
森の木々に出会いました
天を知らないのではないかと想うほど
夏の風とともに
その幹 ....
道に数々の華が咲いて
水溜りに輪が広がってゆく
外に降る雨は
私の心(なか)にも しとしと降る
そんな時は 心も身体も凍える
雨 雨 雨・・・・・
....
時間が、かたちになるとしたら
思うよりも綺麗に見えるかもしれない
夕日を右側に受けながら
止まった部屋が揺れた気がする
ほんの少しのリズムを
みんなが取り戻していく
いつかよりも欠けた ....
「そっちへは行っちゃだめよ」ときみの声だけが録音されてるテープ
てのひらおもいきりひろげこれはゆび、これはつめだと思い出すまで
足音は、いつもみづから踏 ....
水彩の絵の具ま白き画用紙にぜんぶぶちまけようよ六月
自転車の後ろで団扇を仰ぐきみ見ていた海に落っこちるまで
ゆかた着てきみが来るからあの駅を思い出すたび朝顔が咲く
い ....
どうしよう なきそうだ
いままで あまえていた
ははの
せなかから
すべりおちてしまった みたいだ
あんまり
ちいさくなっていたから
なでてあげようとした ....
ぼくは詩を書きたい
当然に疑問を抱かないことが当然ならば
疑問を当然とすることが疑問である
今日もまた
朝の散歩をしていると
清風に出会いました
この風は太陽からつくられ
....
雨の天使が
岩の物語を読んでいる
{ルビ静寂=しじま}と{ルビ静寂=しじま}を
鳥の声が{ルビ継=つな}ぐ
焼き捨てられた本の煙
地から天へ帰る雨
恵みの恵み
....
ぼくはこのとびきり静かな部屋で
きみを奏でよう
その旋律が風に乗って
世界中を旅して
花を咲かせますように
きみに出逢いますように
ぼくは詩人
心は見えなくとも存在し
色もまた
無色であっても存在する
今日もまた
朝の散歩をしていると
いつもの花畑に出会いました
ほどよい咲き心地
その広げる葉は ....
ボルトを緩めると
あめ色が流れ出てきてしまいそうで
おとといから触らないようにしている。
頭の中は、それ。
誘蛾灯の青の下、
ただ、乞うている。
声だけが残る
焼け落ちて
....
あまりに長い間ひとりでいたせいか
ある日わたしはふたりになってしまった
わたしたちはさすがに元ひとりだったので
顔も体つきも声も性格もそっくり同じだった
「さみしかったよね。」
「う ....
旅行から帰ったら
あなたと
さくら見たいです
あなたのメールに
胸が詰まる
そう
そうだね
はなびらが
はらはら落ちる川沿いは
きっとまだ
風も冷たく
見上げた角度に ....
この世界は
飴細工みたいだ
はらはらと降りかけた
粉砂糖の重みに
時々 クシャッて
潰れてしまう
なめたら
儚くとろけて
確かに
甘い
悲しいところ
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