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花の名前をひとつ忘れる
波の音が庭を巡る
部屋の空をひとつ名付ける


花が花をなぞる
目を閉じ 聴いている
指先へ指先を唱うかたち


羽の輪を呑み
誰もいない明る ....
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜



通りすぎまた通りすぎ唱は降る



手をかすめ消える笑みたち金のいろ



生と死を斜めに飾る毒の花



天と地の ....
雨の天使が
岩の物語を読んでいる
{ルビ静寂=しじま}と{ルビ静寂=しじま}を
鳥の声が{ルビ継=つな}ぐ
焼き捨てられた本の煙
地から天へ帰る雨



恵みの恵み
 ....
夜の灯の下
藍は蒼
溶け残る道
呼びとめる声


氷をすぎる火の上で
音は昇り 月に会う
昼のにおい 日々の名残り
凍えては小さくまたたくもの


夜から分かれ ....
 


羽の群れがもつれあう向こうに
月が居る
羽の飛沫は風を飾り
陸ははばたき 海を撲つ


夜の冷たさ
夜の明るさ
言葉を忘れ
詩人は歩く
盗まれた星座の道をゆく

 ....
 


見わたすかぎり
群青の花が咲いている
鉄を打つ二つの人影
冷気が恐怖をはらい
からだを重くする
静かに笑み
花のなかに
降る水の暗がりに
はじめて地を踏むように立つひと
 ....
ユメミ リルさんの木立 悟さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花と指- 木立 悟自由詩507-12-22
宝石夜- 木立 悟俳句706-9-15
水の羽- 木立 悟自由詩706-5-23
うたごえと灯- 木立 悟自由詩406-3-9
三華遠・視夜- 木立 悟自由詩505-7-20
羽のはえた籠- 木立 悟自由詩405-7-17

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