弾けたシャボンの滴る雫は
想い出映し七変化

飛び散る王冠あの日に返し
お風呂に沈める宝石箱

くるりと反転開いた蓋から
零れた雫は頬を伝った



さよならさよなら
また ....
もう いいかい。

もう いいよ。


草にまけるかと思った
あんまりにも長いあいだ かくれていたから
風が強く吹くたびに私の肌は傷ついた

動くことはできない
みつかってしま ....
私は風鈴

あなたが風を送ってくれると

綺麗な音色がするでしょう

あなたの心はなごみますか


あなたが風を送ってくれないと

私は鳴りません


はるか昔

あな ....
昼、起きて ひとりぼっちの家の中
       クーラーないのに 涼しすぎるよ

ぼんやりと 宿題してる 真夜中に
       君は今頃 なにをしている?


夏休み はじめて見つ ....
{引用=
その日々に名前をつけてはいけないの






{引用= 021:うたた寝}
うそつきをあじわいたくて焼きたてのラスクを舌にのせてうたた寝


{引用= 022: ....
狂わせるなら手元がいい



カーテンレールのよるから
すべりおちる くだけたせぼね
きらきらひかる

きれいな はね  だ




ゆるめたてのひらで
てしてしと背中をな ....
きれいにいきること
ゆめをひきつけること
赤い靴とおどりつづけること


 と
  こ
   と
    こ
     と・
       ・
        ・
      ....
買い物袋から
オレンジが転がったのは単なる偶然で

私の爪の端っこに
香りが甘くなついたのも単なる偶然で


果実が転がり出さぬよう
そろりと立ち上がった頭上に
飛行機雲を見つけ ....
永遠の意味なんて知ることは無い
この先ずっと続く道を永遠と呼んでいたとしても
その道だっていつかは終わる
だから意味なんて、無い
言ってしまえば
終わらないものも
始まらないものも
 ....
とてもきれいなかけら
落ちていた
わたしは拾って
手のひらに乗せた
良く見るとそれは
パズルのピース

きらきら輝くそれはたぶん曼荼羅
曼荼羅のピース

「さあ!これから他のピース ....
かくれんぼはきらい
とくいだから

かくれ切る
自信があるから

ひざを
抱え息をひそめ
草の
こすれる音を聞く

わたしは
どうなっちゃうんだろう
って

思いながら眠 ....
わたしのいうことがぜんぶうそで
わたしがあなたのことをあいしていなくても
あいしてほしいの
だってわたしはもうあいすることに
つかれてしまったから
わたしがあいさなくても
あいしてほしいの ....
 


羽の群れがもつれあう向こうに
月が居る
羽の飛沫は風を飾り
陸ははばたき 海を撲つ


夜の冷たさ
夜の明るさ
言葉を忘れ
詩人は歩く
盗まれた星座の道をゆく

 ....
あたしのママは不幸せ
あたしのパパはろくでなし
娘のあたしはその間
いったりきたり 綱渡り

雲をも掴むいい話
さすらうアパート4畳半
ママはぼさぼさ頭を束ね
欠けた湯飲みでお茶をする ....
 しあわせは
 すりぬける風
 ひとときのやすらぎ
 明日のことは
 わからない
 
 しあわせは
 すくいあげた水
 たやすくこぼれるけれど
 歩けるぶんだけ
 あればいい
  ....
踏みつけた木の葉の裏に隠れてる虫さえ愛せるくらいにひとり


冷房のファンに揺らされ落ちる葉のむなしさだけは凍り付いてる



あの雲にかかればあの葉の色だって一撃なのよ だからわたしも ....
くるくるふわり
光が舞い踊る胸元
こげ茶色の滑り台は
ほのかに甘い花の香り
顔を上げる度軽く跳ねる
螺旋の中心に隠す恥じらい
夜が近づくにつれやがて緩み
あなたの手で掻き分けられ遂に
 ....
 


見わたすかぎり
群青の花が咲いている
鉄を打つ二つの人影
冷気が恐怖をはらい
からだを重くする
静かに笑み
花のなかに
降る水の暗がりに
はじめて地を踏むように立つひと
 ....
憂いの水と燃ゆる火を掻き回し
ドレスのような水蒸気を立ちあげる
もくもく もくもく

デジタルの森の中
白い森をスクリーンに
見たいものを描く

ヨットハーバー
パスタ
グラスの中 ....
金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏



逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ



きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
安心、させてくれてありがとう
やさしさのなにものでもない
夜の、くうき
ずっと眠れないのは
居場所がここだということなのかも
すきまにやさしくとけてく夜
このままあけないでいいよ
 ....
縁側に近い場所に
房スグリ
隣に
コデマリ
庭を囲むように
南天
ドウダンツツジ
都忘れの花と
なぜか
マーガレットを植え込んで
お花
お花
お花がたくさん
春の匂い
夏の ....
A型のあなた翼を折りたたみ夢の背中へ落下してゆく


B型のあなた昆虫採集を投げ出し籠の中で寝ている


C型のあなた視界に映る朝こことは違ふ世界の夜明け


O型のあなた肯定し続け ....
夕焼けは東京タワーに盗まれた

冷風に反射した空雨近く

寒いねと囀る 風とスカートが

花火より緑の夜ざくら見ていたい

っっっ風 今の強いね 飛ばされたね

きっと僕ら、お ....
ふわり、風

ふわり、髪

いつかの夏の真昼の丘で
風にそよいでいたきみのこと


ふわり、風

ふわり、髪

いつかの夏の真昼の丘で
きみの光が思い出に捕らわれそうで
 ....
たとえば少年の溜息を
たとえば少女の独白を
空は拾いあげるでしょう

空にはみんなの星がある


たとえば背広の焼酎を
たとえば情婦の香水を
空は拾いあげるでしょう

空には ....
笹も短冊も願いも用意され

記名投票式短冊にしてはどうか

短冊を一メートルに伸ばしてみる

「これは?」「おれの」「この短冊は?」「おれのおれの」

短冊の重みで笹が折れました

 ....
骸骨がブラブラ廊下歩いてく音楽室の鍵は壊れた
 


理科室の匂い取れない制服に誰かの刻印深く押される



日食を見るため屋上集まった魔女が湧いてる魔女が湧いてる



チャ ....
デート
お天気良好
あなたに会いたかったはずなのに
それは思い込みだったかな
わたしはご機嫌が斜め
こんなにつまらなくて
退屈で
イライラするのはなんでだろう
あなたが退屈と言うことで ....
手をのばしかけてやめた
あの日の、すこし歪んだ夕方を
ねんどをこねるようにまるめて
食べた
ひといきで飲みこんだ

だってどうにか、前にすすまないといけない
わたしは何に悩んで
わたし ....
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