蛇はひと口咬んで
あとは丸呑み
四の五の言わず呑み込んで
ゆっくりと消化する

蜘蛛は牙でひと刺し
注射して中身を溶かす
あとはハンモックで横になり
ゆっくりストロー

蛆は胃液を ....
ハイバックの助手席じゃあ
帽子のツバが すこしむずかしい
すこし雨滴のあとの残る車窓から見える景色は
映写機のように枠のある動画
だけれども携帯の電池なんて いらないよ
幸運にも にわかに咲 ....
【こめる】

ちいさな人が ちいさな声でいった
「あさがおは かさ みたい」
くるくるたたんでいる花は かさみたい
雨の日にひらくと かさみたい

ちいさな傘から
ぬー ....
測れない
計れない
量れない
ものをはかろうと
脳は身をよじるが
生まれたのは不肖の子ばかり
どれ一つ それ一つでは
役に立たないものたちを
手妻よろしくこき使い
広げてきた
安心 ....
眠りに就こう
どんな日だろうと
眠りに就こう
毛を刈られた羊の数だけ
眠りに就こう


3月の終わりを
ピーチパイで飾り
残照を写す


今も時折
月は満ちなかった
月は無 ....
生神の鍬に
ぬっくり耕され
おれは畑になった
ねじ切られた灌木の陰茎に
スズランテープが引っかかって
女の声みたいに風がふざけている
ムクドリ毛虫食え
ミミズ食うな
おれはミミズの糞を ....
そういうことか
海も空も
まるいんだ

どれくらい走ったろう
眼前には海があり
道端には 菜の花と桜が続いている
ふと 同じところを何度も通っているような気が
して
 ....
未来より
過去を考える
青い
意味を失った時間が流れていく
意味を失った感情が流れていく
継ぎ接ぎの体で
継ぎ接ぎの体で
水から出て行こう
火から出て行こう
幻聴を剥がして
何処か ....
《ひどい! わたしの蕾に粉砂糖したの
姉さんでしょう
《あなたがはしゃぎ過ぎなの
わたしはまだ帰り仕度の最中よ
《ああうるさい こんな早くから蝉はよして
まだうたた寝したいじゃない
《駄目 ....
百均で買ってきた
ミニチュアの黒いうさぎは
手のひらに載せて
選りすぐろうにも
どれもみな
哀しくなるほど同じ顔
同じ姿勢同じ表情
どうしてこんなに正確に
大量生産できるのか
まるで ....
2016年3月21の吹雪
   対
マイルス・デイビス
 「Bye Bye Blackbird」


      コーヒーの湯気と
      古いポートレート
      中心を射抜 ....
かつて 大本営のあった場所は晴天なり
銀のフォークの並ぶ部屋から見下ろせば
ゆっくりと雲は 流れる
ナイルの川ほどではないにしろ ゆたかな水が輝いて

四方形の掘の水が かつて権威のあっ ....
今日が終わり明日が始まる
昨日もそんな事を言ってた気がする
今日は羨ましい
明日になれば今日が終われるから
明日は終わらない
明日になっても
僕が死んだら僕は終わってしまう
世界が死んだ ....
電池パックは熱を発して止まず
液晶画面は霞んでゆくだけだった
海を意識する場所で
近づくこと
遠ざかること
 
 暗い 
    音節の 
  蝶番

止まることを拒む

海の裾のドレープ
駆けあがる白い泡

絶えまなく
描き直され
     拒みながら ....
液晶画面霞みゆく海抜3.5m 電池パックの発熱と海抜3.5m 涙のない世界は砂漠になり
喜びのない世界は海に
心のない世界は風
そして何もない世界は空になった
愛のある世界は月に
平和のある世界は太陽に
全てが一つになった世界が今になった
予約時間に早すぎて
十数年ぶりに弘南堂書店へ往く
見慣れたブックオフとは違う
天井近くまで積まれた学術的古書に
おまえの目は泳いでいる
楽しい散策 わたしには
安い棚から掘り出した一冊は
 ....
みんながやっている事
僕には出来ない
何故簡単な事が出来ないのかと言われた
これは病気なんだと答えた
そうしたらみんなが
僕のする事全てを手伝ってくれたり
病気なんだから
あまり無理をし ....
籠から溢れそうな
熟れた果実の
すこし傷んだ
あまい匂い
視線は蠅
めまい/匂い/めまい
スケッチしながら
溺れている
出口のない部屋
ぬるい潮が満ちて
鋭い線が
削り盗り
移 ....
花を育ててください
震災直後の喧騒のなか
被災地から届いたこの言葉に
まだうまく向き合えない

花を育てられない言い訳を探して
それを誰かのせいにして
形だけ怒れる言葉の毒に
無駄に時 ....
土手の手つかずの雪が老いて
カラスがなにやら啄んでいる

穏やかな冷気に衣服の戸惑い

惜しめば儚く望めば遠く声は
なにも残さないただ揺らした

言葉が追う死者を追うように

セー ....
【ゼロの華】(鈴木 海飛様 発案の御題です )


からたちの木は 棘だらけ
それでも夏には まるく緑陰つくります
嶮しい棘が獣に怖れを与えることを止めません
冬には 雪に伏せらながら
 ....
どろうみから
 タって 
   ミせて
      あなたはあなたを
ミて
  イたり
     ニたり
        《シ》ナいから
        《シ》して《シ》舞う
カのふ ....
僕が蟻のように小さくなったら
この世界はどんな風に映るの?
きっと人間に踏まれて終る
助けてと叫んでも声が出ない
人間は大きすぎて
小 ....
道は山の中 
ふざけたようにあそぶように
きれぎれにもぐるトンネルを 
もぐろうとする粉雪
いつだったか春一番が吹いたのが 嘘みたい

お外は梅が咲いてたよね おまけに
小鳥も鳴いていた ....
風が突っ走って往く
いつか追い越して往った風たちが また
地吹雪は踊る 白いベールを靡かせて
渦巻いては解かれ素早くさらわれる
終わりなく交わされる遠吠え 
異言の霊歌 あるいはレクイエム
 ....
昨日、コゲラさんに出会う。木を、こんこんしてらした 生命の種を蒔いた
水を与え光を与えなにが咲くかな
咲いた咲いた命が咲いた
咲いた咲いた人が咲いた
咲いた咲いた争いが全て裂いた
人も心も命さえも
種はなくなり
生命もなくした
光が誰も ....
媒体さんのおすすめリスト(953)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はかないで- ただのみ ...自由詩11*16-4-6
姫たちのお茶会_上- るるりら自由詩10*16-4-6
ちいさな_三つの声_- るるりら自由詩17*16-4-4
ブルーライトに照らされて- ただのみ ...自由詩11*16-4-2
PEACH__MOON- ゴースト ...自由詩2*16-3-31
土人- ただのみ ...自由詩12*16-3-30
指折り数えるクリノリン_- るるりら自由詩14*16-3-28
ブルー・ノスタルジー- ゴースト ...自由詩3*16-3-26
四季姉妹- ただのみ ...自由詩10*16-3-26
ベンジャミンバニー- Lucy自由詩22*16-3-26
jazzと珈琲と火事と詩- ただのみ ...自由詩10*16-3-23
【Paradox_Japan】(パラドックス・ジャパン)- るるりら自由詩6*16-3-22
明日の終わり- リィ自由詩1*16-3-21
海抜- ゴースト ...自由詩1*16-3-21
目交い/そして- ただのみ ...自由詩14*16-3-19
液晶画面霞みゆく海抜3.5m- ゴースト ...短歌1*16-3-18
電池パックの発熱と海抜3.5m- ゴースト ...短歌1*16-3-18
世界を作るもの- リィ自由詩3*16-3-17
北大病院にて- ただのみ ...自由詩17*16-3-16
楽な病気- リィ自由詩2*16-3-14
空白の果実- ただのみ ...自由詩12*16-3-12
記念日だけではなく- 深水遊脚自由詩6*16-3-12
春葬列- ただのみ ...自由詩19*16-3-9
ゼロの華- るるりら自由詩616-3-7
どろうみ- ただのみ ...自由詩12*16-3-5
- リィ自由詩6+*16-3-3
きみを溶かしたら、たぶん空色になると思う。- るるりら自由詩5+16-3-3
冬風人- ただのみ ...自由詩16*16-3-2
はじめまして- るるりら自由詩7*16-2-29
- リィ自由詩4*16-2-28

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32