ひかりとかげ
ひかりとか げ
ひかりと かげ
ひかれ 私は蜥蜴

ひかれ げげげ
ひかれ かげで
銀色の緑が 芽吹く  

しろい陶器のような世界
真綿にくるまれて ....
いつまでも たたえることなく ともだちでいよう

手動で電気をおこして蓄電できるタイプのラジオって
頼りにしすぎると心臓に悪い
今日の日はさようなら またあう日までを歌っていた
ラジ ....
母のことが なぜあんなに嫌いだったのだろう
殴られたことがあるからでもなく
押入れに閉じ込められたことがあるからでもなく
蹴飛ばされたことがあるからでもなく
わたしは母の愛情に満ちた視 ....
   てっぽうゆり



武器の名を持つ 白い精神には
滑走路はありますか

新月の日の始めの朝には
草原を はだしで歩いてごらんなさいな
一足ごとに 露がはじけることでしょう
 ....
 
   夏は他の季節よりも、死にちかいと
  たれかがおっしゃったのは天の声のようにも想え
  または蝉の声のようにも想え
  または緑陰をくれる梢の優しさのようにも想え
  私は夏を見極 ....
あなたに出会いたい



だまって真実だけみつめている あなたに出会いたい

玄関に かたい錠をかけたままの あなたに あいたい

あなたは だれの 姿もみようとはしないで

窓を ....
なにひとつ 同じでいることのできない私が
潮に洗われている
洗われているのは 海なのか 私なのか 

あなたの口ったら おさかなみたいに うごいて
「ほら みてごらん海蛍だよ」と、教えてくれ ....
そう 光の紋、水の模様が
見たかった

ゆらぐ 光の縞に 体を潜めて
水の色 雲の陰

私のゆがみ
私のまるみ
私のいびつさ

けれど、実は 私も水
息を呑んで光を泳ぐと
実は ....
かあさんに あかりをあげたい

めくらになってしまう かあさんに

あかりが そこにあるかないか だけは しっている

盲人になってしまう かあさんに



わたしは
 ....
毒林檎を食べて死ななかった 白雪姫がいるように

姫というヤツは、毒より強い

ケダモノとクダモノとで できている

動脈と静脈みたいに 

ケダモノとクダモノが

体の ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い

わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
わたしを束ねてください

かなしみに もれなくついてくる ささやかな希望と

私とを束ねてください



わたしが集めたささやかな希望を

あなたの手で束ねてください
 ....
《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているの ....
うずくまる腕に ひざこぞう、ふたつ
私の体に わんぱく坊主が 
ふたり

そっと「膝小僧…」って 呼びかけると
ひとりだけじゃあないことに ふと きずいたよ

どこかになにかを預けて い ....
【おとなのための童話】

あなたは、スキマは好きですか。たとえば、大切な人とのスキマはどうですか。     

あるところに ひとくみの 恋人どうしがおりました。
ふたりは おたがいの間に生 ....
  
はるは ひたひた湧いてくる
はるかかなたの 地殻の置くから

ひたひたひた

毛細血管を駆け上り
地上にある草木という草木のすみずみまで

ひたひたひた





 ....
カノジョは抱きしめると林檎の匂いがして
ニュートンの空を見つめている

ちきゅう

と、くちびるが動いて
俺は抱きしめて
「おまえさんを中心に地球は まわってるな」と言うと
 ....
田舎道で話しかけられました。

「ピープル!」って言われた。

私しかいなかったから 私のことだろうと思います。

相手は トビでした。
いさかいなんて どこにでも あることで
うつろなんて 小石みたいに ざらだね

かえすがえす なおざりに うらがえる
そうじゃないだろ ほんとうはなんなのかの思い

ただずまいは  ....
おふろあがりのひとときは

足のゆびまでいつくしむ

ひるまは こころの ひとさしゆびが

いろんな人を指差してしまうけど



おふろあがりのひとときだけは

あしのゆびまで ....
そこかしこと 答えよう
こんど
愛が どこにあるかを 聞かれたら

そこかしこ そこかしこ
痛みの背中をさすりながら
そこかしこ
トイレを掃除しながら
そこかしこ

入道雲
道祖 ....
砂漠がたったひとつの井戸を隠していたころから

私の瞳は たったひとりの姫を隠していた

床は真四角の部屋 天井が一点で結ばれている部屋で

彼女は いつも たったひとりで 永遠を歌った
 ....
【花時計】

ある一時 

植物のように生きることを夢想する。宮沢賢治は雨ニモ負ケズといったけれど、植物は雨に負け夏の暑さにも負け 
害虫にやられて レタスは高騰するのを見ながら。
 ....
筆圧の高い私は
消しゴムで消しても
けしてきえない
言葉を持っている

ただ
その消えない
言葉は わたしの胸の奥にしかないので
消して消えない言葉だということを だれも知らない

 ....
鼓動と光が
落ちてきて
あい わず ぼぉおん

おぎゃと 生まれる前に
ほんとうの始まりがあるんだ
それが解ったよ
わたしのお腹は おもわず ぼぉぉん

鼓動と光が
落ちてきて 
 ....
この気持ちは悲しみというのだろうか
涙を吐き出すだけ吐き出して
マグマのようになった僕
僕は歌わずにいられない

歌おう
闇の底の水の色
かたい岩をくぐりぬけて
滴りおちる力を
みぞ ....
ごらんよ。あれはスイカズラだよ。
雪の下でいまも青い あの葉は
あれはスイカズラだよ。

忍冬とも言うんだよ。あれはスイカズラ
雪の下でも青い葉だよ
あれはスイカズラだよ。

夏の初め ....
安全な海域ってどんな うねりなのだろう
私の父は泳ぎの得意な人だ
溺れてまともじゃない子を抱きかかえて海を渡れるほどの人
父さえいてくれれば
私の海は保証されていた

その海はずっと続いて ....
周遊バスは まるで回遊魚のよう
回遊魚は、一瞬でも泳ぐのを止めないんだよ
  
 バスは
 ライトアップされちゃって 水族館の魚だな
 闇の中を 背広も流れるよ
 中吊りの広告も 固まった ....
そう あの日
コーラを買いに出かけて
ほたるは いた
きよらかな
ちかすいみゃくが
わいているよと
またたきが
おしえてくれてるようだった
それからだ
僕は
思うんだ
ち ....
るるりら(421)
タイトル カテゴリ Point 日付
ひかりとかげ携帯写真+ ...10*10/1/20 11:41
ひとめ あなたに自由詩10*09/11/17 20:13
私は いつも 自由だった携帯写真+ ...11*09/9/29 22:54
てっぽうゆり携帯写真+ ...8*09/8/20 17:04
永遠を見極める眼球 2009自由詩10*09/7/5 12:40
蜥蜴の虹色自由詩10*08/11/17 9:22
敬虔な生き物自由詩8*08/8/10 18:03
ゆくえしらず自由詩9*08/6/17 15:01
不自由な健常者自由詩9*08/5/27 22:13
野薔薇自由詩9*08/5/12 20:48
呼吸する椅子自由詩11*08/5/5 21:12
わたしを束ねてください自由詩907/7/20 22:52
人たらん[group]自由詩9*07/7/17 12:37
膝小僧たちの歌自由詩907/7/1 15:55
【おとなのための童話】スキマの恋人編自由詩8*07/5/31 17:38
おひたし慕情[group]自由詩1107/4/4 11:28
林檎[group]自由詩1807/3/6 17:59
田舎道で話しかけられました自由詩1007/2/26 7:50
うどん[group]自由詩13+*07/2/22 16:32
ひとささんゆびたちへ自由詩1206/9/3 12:22
 そこかしこ自由詩1006/8/22 0:41
アイリス自由詩1006/7/11 16:01
花時計自由詩15*05/9/20 17:17
蕾の自問自答自由詩905/9/17 15:25
あい わず ぼぉおん自由詩1005/8/7 21:44
ジャズ蛍自由詩305/5/28 14:24
秘密だよ自由詩705/5/25 18:34
安全海域[group]自由詩705/5/14 18:01
回遊魚自由詩405/5/14 17:33
自由詩4*05/4/21 7:23

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