僕が語ることのできる中で、もっとも美しい物語を君にあげよう

月が灯ると、夜が始まるよ
それから、
朝の始まりは、夢の終わり

朝と夜の間、
明るくて、暖かくて、
年老いた銀杏の大 ....
声と言葉のパフォーマンス、PPWを主催している。(PPWについては僕のフォーラムのHPを参照してください)
また、同じ場所で服部剛さんが主宰しているぽえとりー劇場や、別の場所で催される詩の朗読会で、 ....
喜びの朝よ
光の朝よ
冬の朝の沈黙する瞬間
あなたがとても冷たくなって
その肌はますます透明に近づいて
服を着ていなければあなたの
肌を通して屈折する光が
投げかける光が
踊り、光が
 ....
どうしてかわからないけど
思い出すのはいつも彼女のことだ
鏡に向かって化粧をする彼女
まっすぐ伸びた背筋
長い髪
笑った顔
驚いた顔
拗ねた顔

加速するたびに近づいていき
今に ....
もしもこの海が真っ二つに割れて
そこに一本の長い道ができたら
僕たちはTOYOTAのランドクルーザーにのって出かけよう
それは奇跡のひとつに数えられるだろう
僕たちの走った海の底は
ひとつの ....
苦しみに満ちた貴方の歪んだ魂の形に沿って捩れながら蔦は這い進み巻きついて覆い被さり閉じ込められた貴方の魂は朽ち果てながら外郭だけを残し冬を待ち蔦が枯れて萎びた蔓の隙間に光が差し温められた貴方の朽ちた魂 .... 隣に人間が寝ていて、息が湿っている
肌は暖かく、やはり湿っている
いったいどんな物語が、僕たちを語るのだろう
ページをめくり、終わりの行を先読みしたい衝動に駆られる
それは終わりを予告している ....
私はつらいのだと君は言う
私は不幸なのだと君は言う
誰にも顧みられない
愛されない
そうしてうつむいて
早足で通り過ぎていく
経血と精液がベットの上で混ざり合って
喜びが今産まれようとし ....
思い出そうとして、思い出せないまま
思い出せないことを、思っている
みんなキレイで、神様みたいで、
キレイだってだけで、みんな神様みたいにきれいだ

季節が変わる/ハンドクラッピング ....
蝋燭の火で煙草に火をつけた。その蝋燭には赤い薔薇と黄色や青の花が散りばめられ、それらの花々の茎や枝は金色だった。母親の一人を弔うために、小さな町の教会で買い求めたものだ。教会の中庭には薔薇のアーチをく .... 目覚まし時計のコチコチ音が急に大きくなったような気がして、そうじゃない、周りが静かになったんだと何秒後かに気付く。真夜中。時計には重要な役目が二つある。一つは時を告げること。もう一つは、時を刻むこと。 .... 暗闇の中を手探りで進んでいたその手が彼女の乳房に触れて

干からびた星を何度も摩擦する妊娠したら教えてよ

バスフォームを投げ込まれるための浴槽で幾億の泡が生まれて消える

水面を波紋が走 ....
雨が降る

軒を打つ

窓をたたく

雨が降る

音楽が始まる

雨が降る

煙りが揺らぐ

雨が降る

長くてしなやかな

指先に恋したとしたら

蔦のはうよ ....
グラスの中で
水平を保つ
still water
水平であるということは
しかし
地球の曲線の一部でもある
その先の
水平線に沈みこむ間際
昨日と今日の隔たりが
グラスの中で出会いそ ....
砂漠の砂の来歴を誰も知らない
かつて花だったかもしれない砂
かつて森だったかもしれない砂
あなたは知らない
何も知らない
あなたの舞に
砂漠が潜んでいることを
そうしてあなたは激しく舞い ....
ペチッと足下がなって気付く
つぶれたキャラメルポップコーンの一粒
金曜の夜に輝きだした女の子たち
指先がおよぎはじめ
どこかへいきたくなる
移動の風景
常磐自動車道
映画館が崩れ落ちてい ....
耳を澄まそう
日が翳り
灰色の雲が天蓋を覆う
低く垂れ込めて
最初の一言を

ポツリ



耳を澄まそう
これは
幾千億の雨粒が語る物語
その一粒一粒が ....
ほら、
ほろほろと、
ゆれているよ
あかるいね
ほら、
ほろほろと、
もえているよ
あたたかいね
それにしてもきみ、あまりにもしずかじゃないか
あんまりしずかで、あたまのなかのおとが ....
真実は隠す
嘘の中に隠す
でも本当に語りたいのは
真実、じゃなくて嘘
何もかも嘘
徹底的に嘘
真実なんてみんな
嘘をつくための材料でしかない
信じるなよ、そんなこと
何もかも嘘
徹 ....
親たちは言ってみればオリムポスに座する神々であいつらはつまり神話の時代に今も生きているさらにその親の巨人族を打ち倒して手にしたその高き山々の頂で毎日飽きることなく饗宴三昧俺たちと言えば神々のおこぼれに .... 全ての始まりと終わりのボール
そのボールを中心点としたいくつもの同心円
全て円に支配されている空間
ピッチャーの描く楕円の軌跡
その楕円の頂点で極まる静寂
投げ放たれたボールは円錐形の衝動の ....
僕が語ることの出来る中で、最も美しい物語を君にあげよう

それは過去形で語られる未来の物語
街を埋め尽くす春の予感
通り過ぎるたびに生まれ変わる新緑の境界
果てしないものは、
広がり続ける ....
鳥と話が出来たら、教えてやろう
 あの明るいのは火星で、地球と同じように岩の塊で、
 風が強くて、とても寒い
 その先の木星はガスの塊で、すごく大きい

鳥は言うだろう
 そりゃぁ、すごい ....
どこかとても遠くでものすごい音が鳴った。
その音は周りにいた人たちの鼓膜を破ってしまうくらい大きな音だった。
俺の部屋でも聞こえた。
遠く遠く離れた俺の部屋でもその音は聞こえた。
でもあまりに ....
言葉が 膝を抱え丸くなったまま 産まれない まだ

非結晶の 硝子が こっそりと流動する

それは秘密 だよ

いつか 懐かしむだろう 君を 君の淹れてくれたココアを 君の唇の湿度を いつ ....
毎日 自分が最低な人間だって確認するためにパチンコにいく
何かにすがるような思いでバックに詩集を入れて持ち歩く
喫茶店の前で立ち止まるけど中には入れない

友達がひとり去って 
またひとり去 ....
去年竣工した豪奢なホテルはファサードからエントランスに到る壁、柱、床すべてがドイツ産のジュライエローの大理石で覆われている。様々な角度で切り取られたアンモナイトが磨かれた大理石の表面のいたる所にある。 .... 夜空を見上げていたんだ

真っ黒な夜だよ

幾千の明かりが灯った
クリスマスツリーの上
巨大なビルとビルの間の
ちっぽけで 真っ黒な夜空だ

星が一つだけ瞬いていた
明るい星だ
 ....
「詩人不在証明」

不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、放課後、幾つめかの、チャイム、掃除用具入れの、造形美、誰もいない、教室の、大気。


足元から伸びる影を追いかける、ような、 ....
街の風景を愛しく想うのは
街が僕の延長であるからだろう
あらゆる物を僕は備えている
爪や血管、汚職や罰金の滞納ですら

何もかも僕に似ている
路地や神社や夕暮れの生殖器
傷跡を覆うように ....
rabbitfighter(109)
タイトル カテゴリ Point 日付
_自由詩411/6/8 12:43
【批評祭参加作品】朗読についていくつか[group]散文(批評 ...9*11/3/8 23:46
おはよう自由詩311/1/27 13:02
即興夜想曲自由詩511/1/21 3:15
東京スカイツリー(仮作)自由詩9*11/1/4 12:47
ある聖堂の情景自由詩110/10/6 15:55
ハミング自由詩610/7/5 0:46
自由詩510/5/2 3:25
季節が変わる/ハンドクラッピング自由詩8*10/3/18 1:06
海面上昇8自由詩510/3/18 1:06
習作散文詩  無題自由詩509/12/28 2:00
習作八首短歌409/10/5 22:28
アラベスク自由詩1009/9/11 2:05
stillwater自由詩1009/7/9 1:56
Raqs Sharqi自由詩409/6/30 1:33
夜の果ての旅(フミタケ/rabbitfighter)自由詩609/6/9 2:20
祝婚歌自由詩10*09/5/27 1:33
ほろほろ自由詩6*09/5/26 2:30
自由詩309/4/19 2:11
オリムポス自由詩209/4/15 19:48
野球って最高のスポーツだよね自由詩609/3/25 0:30
_自由詩509/2/15 13:19
星の季節自由詩709/1/28 2:29
_自由詩109/1/14 2:53
海面上昇7自由詩8*09/1/11 2:46
日曜日にはどこへも出かけない自由詩9*08/12/25 3:41
隙間自由詩408/12/25 3:17
メリークリスマス自由詩13*08/12/22 1:40
「詩人不在証明」自由詩14*08/11/6 2:07
海面上昇6自由詩1608/11/2 17:33

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