だれかが生と死の狭間にいるときには
そのひとの肌を触ること

手を握りしめながら
声を出しつづけること

戻って来いと
この世に戻って来いと
大声で耳元で叫びつづけること

それが ....
見捨てることは
見ることを捨てることだ
見ることを辞めることだ

そこに人が倒れていても
人かどうかも見ずに
ただ邪魔なものだと想い
躊躇なく踏みつけ前へと急ぐ

誰もが倒れ人を気に ....
いつもいちばんでありたいと切磋琢磨し
それを邪魔するものを追い払いまたは粛清し

それなりの歳月はかかったけれどようやくにきみは頂きに立った
あれほどに頂きから視える世界を眺めたいと願った
 ....
ときに戦場で敵の銃弾を受け
即死できずに藻掻き苦しむ同胞を
楽にしてやるため
こめかみに銃口を押し当て撃ち殺す
慈悲の一発と呼ばれる
神の意思に背くものが存在する
あらゆる辛酸を舐めようと
水だけで一週間暮らそうと
敬意を抱く親友が逝っても
愛した女が他の男に走って
全財産を盗んでいかれても
会社でリストラに遭っても
倒産・自己破産しようとも
痛み ....
「わたしはこの地をあなたに与えて、これを継がせようと、あなたをカルデヤのウルから
 導き出した主です」(創世記15:7)
「わたしはこの地をあなたの子孫に与える。エジプトの川から、かの大川ユフラテ ....
マリッジ・ブルーとは昔は
国家の為政者や志を抱いた人間が
分岐点で選んでしまった
いま進みつつある途が
本当に正しいのだろうかと
ふと立ち止まって沈思・熟考する

その程度が低いだけであ ....
ぼくはあの頃 きみに恋をしていた
それで遠回しだけどアプローチしていた
きみがぼくの存在に気づいてくれるかと

でもまさかぼくの親友とつきあい始めるとはね
神様はなぜかいつもぼくに冷たい
 ....
来る日も来る日も嵐のなか
海が凪いた日はわずか数頁

そうかきみの航海はそれほどまでに
吹きつける風と雨のなかだったのか

行会いの関係の際に笑顔で手を振っていたきみは
旧友であるぼくに ....
いま沢山のひとたちがこころを病んで生きてる
でもそのひとたちはこころが病んでいることを
だれにも悟れないように隠しながら生きている

それは憐れみや同情を引きたくないだけじゃなく
想う以上の ....
きみはぼくじゃない
ぼくはきみじゃない

きみはどこまでもきみで
ぼくはどこまでもぼくだ

だからきみはぼくをもとめる
だからぼくはきみをもとめる

そしてきみとぼくをむすぶ
愛と ....
パリのオペラ座のすぐ横のキャフェ
ぼくが好んで座った席の
もうギャルソンと呼んではいけないムッシュは
ドラキュラ伯爵で有名なクリストファー・リー氏
そっくりのパリジャンだった

でも笑った ....
もう何処まで来てしまったんだろう
振り返ればもう出発点は視えはしない
視界に映るのは遠い後悔か 懐かしい悲しみか
幻だったかのように過ぎ去った愛するひととの日々

振り返れば道は一本だけ
 ....
1899年4月19日の深夜
オーストリアのブラウナウの街で 
税関上級事務官であった
アロイスとクララの間に妊った子が急に産気づいた
アロイスは即座に掛かり付けの医者の元に電話を掛け 
医者 ....
落陽 黄昏 裸体 抱擁 微動 弱奏

高揚 和声 移調 高揚 同化 終奏

小死 同床 異夢 覚醒 微笑 静寂
なぜきみはぼくに逢いにきてくれないんだ
これほどにきみと逢うことを望むぼくにだ

でもきみは遠い日にぼくに手を差し伸べた
ぼくはきみのその手を掴もうとしたときに

きみは邪険にぼくの手を振 ....
きみはもう夢は捨てたんだと言う
夢だけじゃ食っていけないもんな

でもなぜそんな悲しいことを言う
昔ぼくらは夢を食べて生きてきた

家族が多くなったからかい
息子にも娘にも孫ができたから ....
新出生前診断でその子に
ダウン症や先天性の染色体異常が
あったと分かってもその子を
葬ろうとしてはならない

法律がどう定義されているかは関係ない
受胎したときからその子はもういのちだ
 ....
きみに言っておきたいことがある
確かにボランティアは立派なことだ
ただしボランティアが楽しくなったら
その時点ですぐに辞めなさい
ボランティアは楽しいことではない
楽しくあってはならないこと ....
ふと泣きたくなるときがあるんだ

べつになにかに屈服した訣ではなく
べつになにかに敗北した訣ではなく
べつに淋しさを憶えた訣すらでなく

ふと泣きたくなることがあるんだ

ほんとうに動 ....
楽天的であるのと
能天気であるのは
紙一重に過ぎない
祖国の為に嘘をついて善いのは
外務大臣と外交官のみであって
仮にも一国の首相たるものが
嘘をつくのは許されていない
ましてや国民に対しての嘘は

嘘つきは泥棒の始まりと云うことを
学校で ....
洞水門深く掘り中に簀子を当て
上に石を敷き扨て水門石を並べ
縁りも練土にて固め松葉を敷きたり    
           (『桜山一有筆記』より)








 ....
きみは一度も言わなかったから 妄想かも知れない 石破自民党新幹事長の
『いまは平時ではない』
との発言は正しい
きみと最後に観た十五夜は
もうどのくらい前だったのだろうか

きみは教えてくれた
中秋の名月はもともと中国から
伝来したものだと

ぼくはそれは知っているよときみに答えた
じゃ十三夜は ....
泣きたいだけ泣きなさい
涙はそのためにあるんだから

ひとりで泣いても佳いし
だれかの胸で泣いても佳いから

それは弱いことではないし
情けないことでもないから

意地なんて張ること ....
狂気と理性が戦ったとき
果たしてきみはどっちが勝つと想う

理性か理知的なきみのことだ
そう言うと想ったよ

でもぼくの解答は違う
勝つのは狂気だ

なぜなら狂気は理性を殺せるが
 ....
薬が旨い
HAL(484)
タイトル カテゴリ Point 日付
叫ぶべきとき自由詩1*12/11/19 9:10
倒れ人自由詩3*12/11/18 12:13
頂きの眺め自由詩1*12/11/16 18:58
慈悲自由詩1*12/11/15 12:23
笑うもの自由詩2*12/11/14 10:47
約束の地自由詩2*12/11/12 18:34
マリッジ・ブルー自由詩2*12/11/9 13:59
ただの回想自由詩2*12/11/8 15:43
Vaya Con Dias Amigo自由詩4*12/11/7 18:04
仲間だから自由詩6+*12/11/5 16:37
うぶごえ自由詩3*12/11/4 17:49
おもてなし自由詩6*12/11/3 16:37
旅人への歌自由詩11*12/11/1 10:03
誕生自由詩3*12/10/30 19:05
某日自由詩0+*12/10/29 22:15
待ち惚け自由詩4*12/10/27 16:04
友情自由詩2*12/10/26 17:36
もういのちだ自由詩4*12/10/25 17:49
忠告自由詩3*12/10/23 14:45
ふと泣きたくなるとき自由詩8*12/10/21 12:12
紙一重自由詩2*12/10/20 17:31
学校で習わなかったか?自由詩1*12/10/19 23:43
水琴窟自由詩4*12/10/18 13:57
ぼくが離婚しようと想ったささやかな理由は16年間『ありがとう ...自由詩2*12/10/15 9:25
もしかしたら事実は存在し真実は自由詩3*12/10/13 19:44
発言自由詩2*12/10/5 11:31
片見月自由詩11*12/10/3 10:12
自分で自分を支え切れなくなったときは自由詩4*12/10/2 17:33
称賛されしものか自由詩4*12/10/1 21:33
今日も元気だ自由詩5*12/9/29 18:22

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