好いて好かれて好かれて好いて
恋焦がれしも添えるか添えぬは
ひとには分からぬ浮世の定め

永久なる硬き契りを交わしても
いつかは千切れしこの世の定め

惚れて惚れられ来世も共にの
誓い ....
雨は足下から降ってくる
樹は天空から伸びてくる

空を見上げると大地がある
足下を見ると空にある雲が動く

想い出そうとすると未来が視える
忘れようとすると過去が現れてくる

川は上 ....
恋に予習は無意味だ
同様に復習も役に立たない
なぜ前に傷ついたことを
傷つけたことを繰り返すのだろう

いままでの恋から学んだことが
何ひとつ教科書にならないことは
人が歴史から何も学ば ....
座れと言われたら
立ち上がりなさい
殺せと言われたら
トリガーから指を離しなさい
撃てと言われたら
銃口を空に向けて撃ちなさい
くれぐれも空飛ぶ鳥に当たらないように

守ってと言われた ....
人は答えを求める
それも正しい答えを

でもその正しいと思える答えは
自分にとって都合のよい答え
自分が正しいと信じられる答え

答える側はそんなこと知っちゃいない
人は問われると望ま ....
恋の映画を観なさい
恋の本を読みなさい
恋の音楽を聴きなさい

そして

恋する瞳で世界を見なさい
そうすれば世界は少しばかり
マシに見えるかもしれない

もちろん

そうする ....
血は痛みのすべてじゃない
涙は悲しみのすべてじゃない
笑顔は喜びのすべてじゃない
言葉は約束のすべてじゃない
憎悪は戦争のすべてじゃない

そして
恋は愛のすべてじゃない


けれ ....
眠れない夜
いつもマル・ウォルドロンのALL ALONEを聴く
いつ聴いても不器用なピアニストだと思う

Bill Evansのような繊細さもなく
Chick Coreaのような技巧さもない ....
落陽 月光 裸体 抱擁 微動 弱奏

高揚 和声 移調 上昇 同化 終奏

小死 同床 異夢 安綏 睡魔 静寂
ぼくは彼女のすべてを受け入れることにした
恋に落ちるとはそういうことだ
ぼくを揺らす真っ直ぐな気持ちをぶつけてきた彼女は
性同一障害のために性転換手術を選んだひと

世間ではゲイとかニューハ ....
誰かが恋に落ちる瞬間を見るのが好きだ
それは場所も時間もまちまちだけど
ごく稀に眼の前で起きることがある

静かなティールームで
賑やかなファミレスで
時には通りで立ち止まって

かす ....
旅を続けるのに少し疲れを覚えたので
近場の坐れる石を見つけて腰を下ろす
いつも足元だけ見ていたと気づいて
久しぶりに顔を上げ空を仰ぎ見てみる

もう秋の色ではなく冷たい青のなか
白い雲がひ ....
叶わない夢がつづく
果てもない途がつづく
辿り着く地のない旅がつづく

その者たちの脚は衰えている
その者たちの息は上がっている
その者たちの血は滴り続けている

生まれくる者より ....
誰もが歌っている
それぞれが愛する歌を

昨日を唄う歌
今日を唄う歌
明日を唄う歌

上手いも下手もある
でも誰もが唄うことをやめられない
なぜだろう どうしてだろう

そうでは ....
厳しい冬の寒さは

        春に満開の桜を咲かせる
人は死に方を選べない
さてきみのあなたのその死に方と死ぬ場所は何処だろう
そんなことは分からないし  分かっても知らない方がいい

それはもしかしたら
管で繋がれた病院のベッドの上かもしれな ....
前を向けとの言葉をよく聞く

          でもね

前だけを見てると
         振り返るべき昨日を失う
ホールデン・コールフィールドは
大人の世界のすべてをフォニーと呼んだ

それは間違いなく
ぼくらすべてに向けられた言葉のはずなんだ

そしてまた
遠い日にぼくらもそう言っていたんじゃなか ....
そよぐ風
なびく風
そむく風
うめく風

それは空気の流れではなく
何かつかみどころのないものの正体
感情的で感傷的な世情のように
風もまたいつも気分屋で気紛れだ

また風向きが変 ....
星々は瞬かず 月は今宵も新月
永遠のように夜は深く
宇宙のように果てなく
そして愛のように孤独だ

朝刊の放り込まれる音がして
偽善者のような眩しい陽が昇り
見えなくていいものまでも白日 ....
高い山奥深くや人里離れた小高い山の
急な斜面から緩やかな地層から
沁み出した雪や雨の一滴の水が小さな集まりとなって
峡谷を形成しながらその狭間を流れはじめる

その流れは数年 数十年 数百年 ....
止まない雨はない という嘘
明けない夜はない という嘘
努力は嘘をつかない という嘘

それらを嘘だと疑いもせず
気づくことすらもないとても幸福な人々と
地を這い嘘だと見抜き生きたまま死ん ....
新月の子時。

広大な森林の奥深くに
闇を切り裂き閃光が走り雷鳴が轟く
それを受けた樹木が炎をあげ
火は連鎖的に燃え広がり山が焼き尽くされる

それは。



神々が手をかざし  ....
水はある
でも流れはない

花は咲く
でも土はない

枯葉はある
でも樹々はない

鳥は飛ぶ
でも空はない

音はある
でも音楽はない

陽は昇る
でも朝はない

 ....
今日は一日平穏に終わったと
一日に句点は打てたと
なにかに感謝する自分がいる

今日はちょっと辛いことがあったと
でも一日に句点は打てたと
なにかに礼をする自分がいる

今日はタイトな ....
あなたなら
素通りしてしまうものに
立ち止ってしまう

あなたなら
気がつかないものに
気がついてしまう

あなたなら
視えない傷から
血が流れてしまう

あなたなら
聴こえ ....
老いぼれは戦っていた
不善なる狡猾なるものと

周りは
祈っていた
でもただ視ているだけだった


老いぼれは戦っていた
媚び諂い己のみを守ろうとするものと

周りは
応援して ....
飛んでいる矢は静止していることに
時熟できる者は決してゼノンのパラドックスが
あながち間違いではないことに気づく者であり
現在は常に過去であることを知る者であり

おのれを時間化することにい ....
きみらが見ているものは仮想現実だ
ただ厄介なのはその仮想現実が
きみらの現実とぴたりと
寸分たがわず重なってしまうことだ

つまり仮想現実を何らかの方法で削除できるとして
すでに現実との密 ....
パセリってなんであんなに残すひとが
多いんでっしゃろな
れっきとした野菜でっし栄養だって
野菜のなかでもトップクラスなんでっせ

嫌いでっか
飾りもんと勘違いしてはりまへんか
もしかして ....
HAL(478)
タイトル カテゴリ Point 日付
平成 曾根崎心中自由詩2*17/2/16 11:30
逆里と真理自由詩3*17/2/10 18:08
空回り自由詩2*17/2/7 15:34
言われたら自由詩8*17/1/23 2:41
答え自由詩5*17/1/18 15:54
そして自由詩4*17/1/4 9:53
すべてだ自由詩4*16/12/19 18:55
眠れない夜は自由詩3*16/12/6 13:57
恋夜自由詩1*16/11/30 23:10
恋について自由詩3*16/11/28 5:16
恋に落ちる瞬間が自由詩6*16/11/24 3:29
自由詩4*16/11/21 12:56
唯一なるもの自由詩016/11/19 8:42
自由詩4*16/11/17 11:08
自由詩1*16/11/14 13:44
選択自由詩1*16/11/13 4:35
前向きの欠落自由詩5*16/11/11 3:45
彼は言った。そしてぼくらもまた自由詩3*16/2/29 20:21
自由詩2*16/2/25 17:35
自由詩5*16/2/22 4:39
自由詩3*16/2/12 4:27
自由詩4*16/2/6 5:44
焚き火自由詩6+*16/1/10 18:38
業(KARUMA)自由詩8*14/9/13 17:29
いったい、いつからだろう自由詩12*14/9/9 13:25
あなたへ自由詩10*14/9/7 11:25
純粋群衆批判自由詩7*14/9/6 10:27
脱自的思考力(“存在”の序章として)自由詩3*14/7/29 17:30
存在と無存在と実存在と(“存在”の本章として)自由詩4*14/7/29 17:25
それって あきまへんで自由詩15*14/7/26 14:42

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