古いデパートの舞台裏、
  職員用通路の片隅に、
  忘れられかけた物置がある。

  狭く、薄暗いその部屋には、
  用済みになった小道具が。
  埃をかぶったハンガー、
  古い ....
?

君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと

私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
 
 君は透き通り始める

 すべての色に
 染まり終えたあとで

 それは
 詩の終わりでもある

 私は君に
 世界を見る

 ガラス越しに出会う 朝のように



 ....
 静かな寝息を立てる
 緑の大地の上を
 少年の影が横切る
 
 手元に押すのは 星の赤ん坊
 草の上を 雪だるまのように転がして

 地面から伝わってくるのは
 全ての命が見ている夢 ....
 忘れたくない類の夢、というのがあって、今朝、目覚める前にも、そんな夢の1つを通り過ぎてきた。ちょうど窓の外に夜明けが忍び寄り、地の底から蒼い光が茫洋と浮かび上がってきた頃のこと。

…夢の中で… ....
 感傷を嫌う人々がいる。
 感傷を蔑む人々がいる。

 僕も時に、そんな彼らの1人に加わる。
 感傷とは重力のようなものだ(また、お得意? の比喩から始めて恐縮ではありますが)。そこから跳躍し ....
 砂の上を歩く

 右手には 打ち寄せる波
 後ろから 追いかけてくる太陽

 大きな神様が
 水平線に腰を下ろし
 風と光を使って 何かを洗っている


 穏やかな水音


 ....
美しい出鱈目より 醜い真実の方が まだマシかもな 「人を愛するということと 人に合わせるということは 多分 全く別のことだ」

「空気を読もうとするのは いい加減やめにして
 空気を 創り出してみたらどうだい?  」
  寂しいのって いやだよね
  あたしも あんたの言いたいこと
  わからないでもないのよ

  でもそのために
  自分を捨てちゃうんだったら
  それこそホントに 寂しいことだよね
 ....
  人の心は水に似て
  器に合わせて形を変える

  だけど時には凍りつき
  器の方を壊してしまう


  水は低きに流れるが
  それは惰性の気楽さで

  時に情熱の火に触 ....
愛の鞭は必要か
そもそも愛する者を
鞭打つような愛があるのだろうか?

それを愛と呼べるか?

暴力は
最も原始的な言語だ
だからそれを用いる者達は
獣のようだと ののしられる

 ....
洗練が鼻に付き
素朴さが胸を打つ

そんなこともある

手慣れた自己模倣で
しなやかな曲線を描く時
僕は絵筆を膝で折り
あえてごろりと横になる

だって つまらないもの

過去 ....
愛を語ってもいいじゃない
知ったふりしてもいいじゃない

修羅場をくぐって
書物に浸って
山の禅寺で胡坐をかいて

ひとかどの人になりました
そんな振りしてもいいじゃない

たまに ....
砂丘のてっぺんに立ち尽くして歌う
君のソプラノ

俺は君の足元で震える
一掴みの雑草
音の滴を全身に浴びて
枯れかけた葉を再び広げる

歌ってくれ 思いのままに

君が自由をつかむ ....
道を歩いていて嫌になるのは
いつも いつも 枝分かれしていくこと

その中から ひとつを選ばなきゃならない
一番素敵な景色を見せてくれるのが
どの一本かも わからないのに

僕はそれに疲 ....
この世界は
俺向きじゃない
ルールが飲み込めない

悲しくない時に泣いたり
嬉しくない時に笑ったり

そうして俺たちは関係を築いていく
当たり障りのない関係を
赤ん坊だけが自分に正直 ....
雲が僕を抱きしめてきた
その胸元には雨の匂いがして
雷を飼ったその腹が ゴロゴロと唸りを上げていた

{ルビ霙=みぞれ}が僕に口づけをしてきた
全身に冷たい唇を這わせて
シャツの下までびし ....
街を歩くと
人がいる

海を泳げば
魚がいるし

空を飛べば
鳥がいるけど

街には人がいる

たくさんの箱の中に
住んでいるし

たくさんの道の上を
流れているし

 ....
あなたをぎゅっと絞り上げると
悲しみや後悔がぽたぽたと滴を垂らした

僕は舌を突きだしてそれを受けとめ
首を反らして飲み込んだ

夜のバーは光の島
僕はそこに流れ着いた遭難者
あなたと ....
神様

腹が減ったんだ
俺を愛してくれるなら
カレーライスをおごっておくれ

神様

風が冷たいよ
俺を愛してくれるなら
冬をどこかに追い払ってよ

神様

海が恐ろしく唸 ....
願うって怖い
意気地なしだと思われても

やっぱり 願うって 怖い

世界があまりに美しいと
自分がその一部だということが
信じられなくなってくる 嬉しくなってくる

世界があまりに ....
雲一つない青空に
紙飛行機が舞っている

一つや二つじゃない
それこそ無数に

たくさんの白い翼が
たくさんの願いをのせて
思い思いの方角へと

ゆっくり 漂う

涙を孕んだ雨 ....
世の中ザラザラしている
そうは思いませんか

{ルビ肌理=きめ}が粗くなった
そうは思いませんか

優しい親は珍しく
子供は大抵怯えてる

賢い教師も見当たらず
子供は大抵迷ってる ....
死ぬ気でやったら 死んじまうだろーが 君はテーブルに頬杖をついて
文字の積み木で遊んでいる

利き腕の人差し指で
柔らかい母音を
戯れに曲げながら

暗い藍の色で出来た゛う ゛の文字は
うつむいた気持ちの音
 ....
 暇だし、日曜だし、外出するのも億劫なので、趣味について書いてみようかと思う。
 ゛お前の趣味なんて、誰が知りたがるんだ? ゛と思ったそこのあなた。侮ってはいけない。僕にだって興味を持ってくれる第三 ....
風には名前がない
そんな重たいものを 引きずってはいない

風には身体もない
そんな窮屈な箱に 押し込められてもいない

捕まえることも 飼いならすこともできない
たとえ押し留めようとし ....
頭がボーっとする
鼻かぜらしい

長椅子に背をそらして
胸の奥から息を吐くと
白い蒸気がもくもくと
汽船のように立ち昇る

僕は突然
大洋の中にいる自分に気付く
月夜の海を航行する ....
社会のルール
糞くらえ

鉄格子の棒さ
俺たちを
道理の檻に閉じ込める

社会の常識
くたばりやがれ

草刈り機の刃さ
可能性を
まとめて無為に帰する鎌

俺は虫の居所が悪 ....
まーつん(274)
タイトル カテゴリ Point 日付
マネキン自由詩9*13/2/24 21:33
君に戦場で会ったなら自由詩14*13/2/15 8:46
ガラス自由詩11+*13/2/13 19:32
星を転がす少年  Ver.3自由詩8*13/2/11 17:59
背中を見せた夢散文(批評 ...213/2/11 14:40
詩と感傷について散文(批評 ...9*13/2/10 12:27
一つの波自由詩8*13/2/10 9:27
ランダムな独り言 2自由詩413/2/9 14:53
ランダムな独り言 1自由詩9*13/2/7 21:34
右に倣えば自由詩8*13/2/5 18:03
水心自由詩15*13/1/28 15:26
愛の鞭は必要か自由詩8*13/1/27 13:05
一貫性について自由詩2*13/1/27 9:33
いいんじゃない?自由詩5*13/1/26 13:36
自由詩4*13/1/26 12:58
選択肢自由詩9*13/1/26 8:31
役者志願自由詩5*13/1/24 13:18
氷原に舞う塵自由詩8*13/1/23 18:38
お散歩の効用自由詩6*13/1/21 18:32
遭難者自由詩8*13/1/19 19:39
海岸線自由詩6*13/1/18 12:58
願うって自由詩5*13/1/3 18:53
カンバスと紙飛行機自由詩10*13/1/3 12:21
ざらざら自由詩9*12/12/13 21:44
無茶言うな自由詩2*12/12/13 18:24
文字は繋がる自由詩9*12/12/13 14:11
趣味について、または詩について散文(批評 ...8*12/12/9 15:14
風の名前自由詩312/12/8 13:22
海の誘惑自由詩6*12/12/5 22:15
転落者自由詩3*12/12/4 23:13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 
0.17sec.