のばした指先の向こうに
  サクランボが揺れている
 
  それを
  掴むことができる

  噛み 食んで
  味わうことができる


  幸せが揺れている

 ....
  夜には涙を流し
  昼には歯を食いしばり
  そんな 見苦しい表情を
  想い出の中に焼き付けてきた

  大勢の自分達

  心の物置に積み上げた
  記憶のフィルムに踊りだ ....
 君から赤を絞り出そう
 絵の具のチューブみたいに
 滴り落ちるほどの血を吸った
 むくむくの ナプキンのように

 つまらないんだろ?
 一体 何が楽しくて
 そんな風に 自分を苦しめ ....
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hmkl@p^\hr4Ph\ ....
 よく切れるナイフを手に取り
 一粒の砂に 切りつけようとしたが

 どうしてもできない

 手の平は血まみれになり
 その上に置いた砂は
 無傷のまま 涼しい顔で
 寝息を立てている ....
 時々、訳もなく泣きたくなる。

 今日がそんな日だった。目に映る何もかもが煩わしくて、それでいて、執拗にそれらに触れたがっている、もう一人の自分がいた。放っておいて欲しいのに、見捨てられたくない ....
 日々を無駄に過ごすなって
 お袋によく言われたっけ
 汚れたエプロンを
 鎧みたいにまとって
 布団たたきを握りしめ
 水仕事に荒れた両手を 腰に当てて

 にらんでいたお袋

  ....
  俺のテレキャスターは
  どんな女よりも
  艶っぽく喘ぐ

  だから
  要らないんだ
  柔らかくて暖かい
  夜の女の 肢体なんて

  俺のテレキャスターは
  どん ....
  それは 真夜中の出来事だった


  白いシーツにくるまった
  私の鼓膜をくすぐる
  乾いた漣の音

  胸騒ぎが
  私を揺り起こした

  その音が響いてくるのは
  ....
 胸ポケットに挿した Myボールペンをとって
 くるくると 青空に放ってみた

 跳ね返す春の光で ウインクを繰り返しながら
 手元に帰ってきたときは 一本のナイフに代わっていた

 迎え ....
  古いデパートの舞台裏、
  職員用通路の片隅に、
  忘れられかけた物置がある。

  狭く、薄暗いその部屋には、
  用済みになった小道具が。
  埃をかぶったハンガー、
  古い ....
?

君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと

私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
 
 君は透き通り始める

 すべての色に
 染まり終えたあとで

 それは
 詩の終わりでもある

 私は君に
 世界を見る

 ガラス越しに出会う 朝のように



 ....
 静かな寝息を立てる
 緑の大地の上を
 少年の影が横切る
 
 手元に押すのは 星の赤ん坊
 草の上を 雪だるまのように転がして

 地面から伝わってくるのは
 全ての命が見ている夢 ....
 忘れたくない類の夢、というのがあって、今朝、目覚める前にも、そんな夢の1つを通り過ぎてきた。ちょうど窓の外に夜明けが忍び寄り、地の底から蒼い光が茫洋と浮かび上がってきた頃のこと。

…夢の中で… ....
 感傷を嫌う人々がいる。
 感傷を蔑む人々がいる。

 僕も時に、そんな彼らの1人に加わる。
 感傷とは重力のようなものだ(また、お得意? の比喩から始めて恐縮ではありますが)。そこから跳躍し ....
 砂の上を歩く

 右手には 打ち寄せる波
 後ろから 追いかけてくる太陽

 大きな神様が
 水平線に腰を下ろし
 風と光を使って 何かを洗っている


 穏やかな水音


 ....
美しい出鱈目より 醜い真実の方が まだマシかもな 「人を愛するということと 人に合わせるということは 多分 全く別のことだ」

「空気を読もうとするのは いい加減やめにして
 空気を 創り出してみたらどうだい?  」
  寂しいのって いやだよね
  あたしも あんたの言いたいこと
  わからないでもないのよ

  でもそのために
  自分を捨てちゃうんだったら
  それこそホントに 寂しいことだよね
 ....
  人の心は水に似て
  器に合わせて形を変える

  だけど時には凍りつき
  器の方を壊してしまう


  水は低きに流れるが
  それは惰性の気楽さで

  時に情熱の火に触 ....
愛の鞭は必要か
そもそも愛する者を
鞭打つような愛があるのだろうか?

それを愛と呼べるか?

暴力は
最も原始的な言語だ
だからそれを用いる者達は
獣のようだと ののしられる

 ....
洗練が鼻に付き
素朴さが胸を打つ

そんなこともある

手慣れた自己模倣で
しなやかな曲線を描く時
僕は絵筆を膝で折り
あえてごろりと横になる

だって つまらないもの

過去 ....
愛を語ってもいいじゃない
知ったふりしてもいいじゃない

修羅場をくぐって
書物に浸って
山の禅寺で胡坐をかいて

ひとかどの人になりました
そんな振りしてもいいじゃない

たまに ....
砂丘のてっぺんに立ち尽くして歌う
君のソプラノ

俺は君の足元で震える
一掴みの雑草
音の滴を全身に浴びて
枯れかけた葉を再び広げる

歌ってくれ 思いのままに

君が自由をつかむ ....
道を歩いていて嫌になるのは
いつも いつも 枝分かれしていくこと

その中から ひとつを選ばなきゃならない
一番素敵な景色を見せてくれるのが
どの一本かも わからないのに

僕はそれに疲 ....
この世界は
俺向きじゃない
ルールが飲み込めない

悲しくない時に泣いたり
嬉しくない時に笑ったり

そうして俺たちは関係を築いていく
当たり障りのない関係を
赤ん坊だけが自分に正直 ....
雲が僕を抱きしめてきた
その胸元には雨の匂いがして
雷を飼ったその腹が ゴロゴロと唸りを上げていた

{ルビ霙=みぞれ}が僕に口づけをしてきた
全身に冷たい唇を這わせて
シャツの下までびし ....
街を歩くと
人がいる

海を泳げば
魚がいるし

空を飛べば
鳥がいるけど

街には人がいる

たくさんの箱の中に
住んでいるし

たくさんの道の上を
流れているし

 ....
あなたをぎゅっと絞り上げると
悲しみや後悔がぽたぽたと滴を垂らした

僕は舌を突きだしてそれを受けとめ
首を反らして飲み込んだ

夜のバーは光の島
僕はそこに流れ着いた遭難者
あなたと ....
まーつん(254)
タイトル カテゴリ Point 日付
サクランボ自由詩813/4/18 19:06
空に浮かぶ棺自由詩613/4/15 20:22
紅色のチューブ自由詩5*13/4/13 20:00
実験作I自由詩6*13/4/12 20:18
小さき者自由詩5*13/4/11 21:43
やさしい世界散文(批評 ...213/4/7 14:02
アトリエのブルー自由詩13*13/3/23 18:32
ギター弾きの想い人自由詩12*13/3/18 21:30
月あかりの羽ばたき自由詩14*13/2/27 16:16
ペンは、剣よりも…自由詩6*13/2/25 18:52
マネキン自由詩9*13/2/24 21:33
君に戦場で会ったなら自由詩14*13/2/15 8:46
ガラス自由詩11+*13/2/13 19:32
星を転がす少年  Ver.3自由詩8*13/2/11 17:59
背中を見せた夢散文(批評 ...213/2/11 14:40
詩と感傷について散文(批評 ...9*13/2/10 12:27
一つの波自由詩8*13/2/10 9:27
ランダムな独り言 2自由詩413/2/9 14:53
ランダムな独り言 1自由詩9*13/2/7 21:34
右に倣えば自由詩8*13/2/5 18:03
水心自由詩15*13/1/28 15:26
愛の鞭は必要か自由詩8*13/1/27 13:05
一貫性について自由詩2*13/1/27 9:33
いいんじゃない?自由詩5*13/1/26 13:36
自由詩4*13/1/26 12:58
選択肢自由詩9*13/1/26 8:31
役者志願自由詩5*13/1/24 13:18
氷原に舞う塵自由詩8*13/1/23 18:38
お散歩の効用自由詩6*13/1/21 18:32
遭難者自由詩8*13/1/19 19:39

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