蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
  耐えきれないくらいに
  煩わしい 日々の騒音

  例えば誰かが
  誰かを蔑む声

  私の方が正しい
  そう主張する声が
  街を包む空気を
  重くするのさ

 ....
 なにかになる

 と願いながら、
 まな板の上に

 かみねんどが
 しろく しろく
 うずくまっていて。

 なに者にも
 なれないままに
 ただ 干乾びていく。
 ....
 俺は
 一粒の砂
 浜に埋もれて
 見分けはつかない

 陽ざしに燃える
 ベージュ色に乾いた
 波線のうねり
 
 その繰り返し

 俺は
 一枚の枯葉
 沢山の緑の
 ....
私は孤独を愛する
静けさに 怯えながら

私は世界を愛する
この手で 汚しながら

私は自分を愛する
鏡に 閉じ込めながら

私は友を愛する
その富を 妬みながら
 ....
 口には出さなくとも
 目つきで解る
 軽蔑の刃

 四角い花壇の隅を汚す
 ゴミを捨てたのは誰
 落とし主は現れず

 誰も手を汚したくない
 でも傷つけずにはいられない
 だか ....
 存在の全てを否定されたら
 君は裏返ってしまった

 歩き回る影の様に
 光の中に居場所を探す

 そこを
 白い地獄と
 呼んでもいい

 頭上の雲は
 あらゆる色に染まるが ....
I

 君は幻想の住人

 窓の外に映る
 灰色の景色の向こうに
 白いバラの咲き乱れる
 見渡すばかりの平原を見る

 鋼鉄の爪が
 肌に残した傷跡
 それは
 現実を生き延 ....
  カラダって、窮屈だな。  一


 セミの抜け殻が立ち上がり
 自分を置き去りにした
 主を探し始める

 何も見えない目で
 広がらない翼で
 動かない足で

 命が生まれ変わる度に
 脱ぎ捨てられ ....
 一


 雨粒に君を閉じ込めて 
 空にぶら下げておく

 いつでも好きな時に
 見えない糸を
 風の鋏で切って

 僕の前で
 パチンと弾けて
 ほしいから


 二 ....
…セックスは…正直、するよりも見る方が楽しい。若い頃、最初にした経験がトラウマになっている。恋人とのセックスで、まるで冷たい泥の中に生殖器を突っ込んだような感触を味わった。僕の手の内で悶える、彼女の身 ....  言葉がなくても
 生きていける

 もっと大切な
 ものがある

 それが何かは
 知らないけれど

 言葉だけでは
 生きていけない

 温もりは
 肌で受け取る
 も ....
 顔をかきむしり
 皮を剥ぎ落とし
 血を雨と流しても

 自分の素顔が
 見つからないのであれば

 鮮血の海に
 溺れそうな
 二つの目に

 空を走る
 雲の足取りを
 ....
 涙は手頃な宝石です
 貴方のほっぺを飾ります
 私の心を溶かします
 嘘でもいいかと許せます

 嗚咽が喉を焼きだしたら
 抑え込むのは無理でしょう
 風に押される野火のように
 貴 ....
いち 1はカカシの数
一本足で風に震える
縫い付けられた微笑みの数
細すぎる腕を広げて
波打つ小麦畑を守る

に 2はつがいの数
人々を見降ろす街灯の上
互いにキスを振舞う二羽の鳩
 ....
 にくぶくろに
 あなたの肉体が
 つまっている

 やぶけたら大変
 飛びたすのは
 肉だけじゃない
 骨やら血やら内臓やら

 手に負えないほどの貴重さを
 複雑な構造の中 ....
 
 美しいものは
 遠い所にいる時

 一番美しく見えるみたいだ
 苦しかったら
 ここにおいでと
 空が囁いてくれた

 でも私には
 翼がなかった

 辛くなったら
 ここにおいでと
 海が囁いてくれた

 でも私には
 鰓がなかった
 ....
 夜空の星を撃ち落し
 野に転がった光の匂いを
 猟犬の鼻に辿らせた

 茂みに瞬く星明りは
 拾い上げても尚
 掌に小さかった

 なぜならそれは
 潰えかけた
 希望だったから ....
  嘘を百回繰り返してみても
  それは本当にはならない

  醜い自分を
  美しい言葉で飾ったところで
  鏡に映る本質は変わらない

  皮膚の下に埋まった弾丸を
  取り出して ....
僕を好きになってください


趣味は
月に落書きすることです
フクロウの背に飛び乗って
音もなく夜の森を滑空することです

金曜の夜に
大きな音でロックしたりします
 ....
 直線って
 一種類しかないのね

 だから
 想像力のない奴らには
 ちょうどいい物差しなのね


 曲線って
 もうイヤってくらい
 いろいろとあるのね

 そのどれ一つと ....
「ゆっくりと腐っていくなら
 火にくべた方がましさ」

「でも
 腐葉土は緑を育む
 揺りかごは惰性から生まれるよ」

 太陽が笑ってる
 海が唸っている

 誰も
 僕 ....
 私は何でも食べる
 例えばあなた

 あなたの息を
 あなたの足跡を
 食べる

 見上げる空を
 闇の奥に見る夢を


 私は何でも食べる
 例えばわたし

 わたしの ....
  世界を変えたければ
  自分を変えなくちゃならない
 
  なんて面倒くさいんだ
  そこには見方の問題がある

  今夜
  雨上がりの空を見上げる時
  誰も同じ角度からは
 ....
  間違いを犯し続ける
  勇気が欲しいね

  何が正しいのかを
  忘れてしまわないうちに

  黒板に殴り書きされた
  白いチョークの言葉を覚えてる?
  あれが最初の知恵だっ ....
もっともらしい言葉で
魔法をかけようとしても

下心は見透かされて
彼女は立ち去っていく


もっともらしい儀式で
神を呼び起こそうとしても

やってきたのは雨雲
雷を落として
 ....
 ゛る゛の字の
 足のところって
 くるりと丸まってる

 ギャグマンガ的表現の
 横から見た駆け足みたいで
 なかなか愛らしい

 ゛る゛の字の
 頭のところは
 べったりと ....
  投げつけた白球が
  君に届く前に
  風にほどけて
  宙に舞うリボンになる

  草むらに転がって
  土のにおいを嗅ぐ
  俺はここから生まれた


  ミツバチの羽音が ....
まーつん(254)
タイトル カテゴリ Point 日付
生きろなんて、言えない自由詩22*13/6/17 21:00
静寂の泉自由詩12*13/6/17 12:13
やわらかく自由詩21*13/6/14 20:22
太陽はどこにある自由詩7*13/6/12 19:15
How To Love自由詩10*13/5/28 19:19
屑の輝き自由詩14*13/5/24 18:41
影虫自由詩5*13/5/23 11:16
幻想の住人自由詩10*13/5/21 22:09
魂のつぶやき自由詩5*13/5/20 22:30
夏の閃光、記憶の抜け殻自由詩13*13/5/18 12:19
雨粒カプセル自由詩7*13/5/16 21:47
たくさんの独り言。散文(批評 ...4*13/5/13 20:13
言の羽根自由詩12*13/5/12 11:53
張り付いた仮面と、果たし状自由詩6*13/5/12 11:19
悲しみは好きですか自由詩17*13/5/10 14:57
いち、にい、さん、し自由詩6*13/5/9 22:59
にくぶくろ自由詩413/5/8 23:46
届かない自由詩413/5/8 22:03
たったひとり自由詩19*13/5/7 20:25
星の猟自由詩613/5/6 21:45
ナイフと、弾丸と自由詩6*13/5/4 20:16
リクエスト自由詩4*13/5/3 22:35
直線に飽きた(クネクネ)自由詩4*13/5/3 11:39
会話自由詩313/5/3 11:06
無題Ⅰ自由詩413/5/2 22:32
ザ・真っ当な主張自由詩8*13/4/25 21:56
黒板消し自由詩6*13/4/24 10:23
泥まみれ自由詩5*13/4/24 9:32
゛る ゛の字考自由詩7*13/4/21 10:06
グラウンドにて自由詩8*13/4/18 19:23

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