夢の入った封筒を
そらの手にまかせたんです
翼をいただいた封筒は
薫風にみちびかれて
ゆくでしょう
かなうかなって
膝をかかえてうずくまる
あの少女のころの
いまのわたしに伝え ....
いのちはあの一本の樹と
わたしの間にあります
やわらかく俯くようにあります
夏の庭の青い花が
ゆらゆらと何かを祈っています
太古のことではないこと
だけが確かなことです
大切なの ....
かなしみはとても
饒舌で
惹かれてやまないこの
不思議
かなしみはいつも
隣人で
芝生はあおく
灯はあかく
そっと見上げる夜の月
語る話は
夢しずく
なんのツキすら無 ....
鷹が雀を産んだ
鷹はとっても悲しんだ
鷹は雀をわが子と認められずに
鷹は雀をみなしごにした
雀が鷹から生まれた
雀はそれを知らなかった
雀は親を恋して探して
雀は諦めないままその ....
{引用=この町の再生を
オーガンジー越しに覗く
こんな曇天に
輝く町を視ているひともいると知った、朝
こちらでは
隣の鉄工場が
けなげに仕事を始めたことを聴くことができる
昨夜の消滅 ....
{引用=帰る、家
いつか誰しもが欠落してゆく
群像劇の
舞台
+
尋ねたいことがある
あなたは
マンモスを知っていますか
***
草野春心氏に感謝 ....
{引用=箱舟の乗り合い名簿の吾が名消し}
神さまあなたは理不尽だ!
{ルビ涯=はて}を{ルビ悟=し}っている靴はさいわいである
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