音楽の意味を一粒ずつ穿つように地にかぐわしい穂を落とす稲が
暁の薄明かりのなかで
その明るさの意味に傾いた憫笑を預けながら
東洋の一都市の一角を仄かな優しさで染めている
まだ幼い光が飛沫の ....
部屋のくらやみを流れ落ちる飛沫 不動の過去を裏切れなくて
 ....
あ、だから、円環ないし螺旋と三角形の弁証法トリアーデなんだね。微分なんだな。
posted at 04:23:10
同じものはないのか、同じものはないとしか論理によっては捉えられないが、同一性を捉 ....
一般に構造主義と呼ばれる思潮は、戦後のフランスを中心として開花した。構造主義革命、と呼ばれる程の大きな変化を科学全般にわたって引き起こした大きなうねりをなしていた。数学、化学、分子生物学から政治経済学 .... 信仰と文学、つねに、この順序でなくてはならない。始原にあり、すべての中心をなし、常に先にあり、また未来永劫ありつづける方こそが、神に他ならないという教えを私は受け入れようと、求めたから。人間と .... さて、芸術という呼称には、様々なイメージがまとわりついている。日本では、芸能と芸術とが対照的な概念として用いられている場合が多いが、一般的には、近代西欧から輸入されたアートの概念に適合するもの .... 信仰と文学に関するメモ
 
 20世紀後半における国内において、世界史的な価値を有する詩業を残した大詩人といえば石原吉郎の名を挙げることが可能であると思うが、彼に限らず、日本の近代文学は、宗教(あ ....
理性的なものと感性的なものとは、インタラクティブな関係にありうるものと考えられるが、伝統的には、感性は理性の下位にあって、理性に従属すべきものと考えられてきた。意識と無意識もまた、同様の関係にあるもの .... 作品における構造概念の詐術について

一、多くの名作とされる詩作品に、さしたる構造はない。

一、構造とは色々な意味で、共有されうる型であるが、それは独自性を消失させる。

一、多くの作家 ....
今時、いわゆる、詩と世界とを等価とみなすような愚か者は、そうはおられまい。どうやら、時代はそうした詩への信頼と期待とを、妄想として冷笑することがトレンドのようだ。私の場合、そのような世界そのものと釣り ....  私にとって、かけがえのない言葉との交わりの記憶をある程度なりとも感情を伴った心象として想起したいとふと思う折に、参照されるのは、中上健次であったり、ジル・ドウルーズだったりするのだが、その .... 心に残る風景

根によって地に繋がっているような、血によって不可視の掟に縛りつけられているような、そんな感覚が、今にして思えば、20代の前半くらいまでは確かに、一種の生存感覚としてあったことは憶え ....
世界が、たとえようもなく美しくかがやく時間がある。そんな時間のなかに心を浸して、陶然としていた記憶が。詩は、私が全く経験したことがなかったさまざまな事物の相貌を、風の感情を、人智の豊穣さを、私にたいし .... すべての夢が
ついえたから
始められるものが
あるように
滅びの明くる朝は
こんなにも
穏やかだから



そこで、
初めて口にしたい言葉
がある
何気ない
ストーリーのよ ....
たとえば一本の麦穂のように

収穫を 忘れられて
項垂れながら  汗を流している
黄金色の畑のへりで
埃っぽい道のかなたの
青空に
憧れている

そんな
一本の麦穂の ....
 詩は修辞ゼロでも成立する。修辞と非修辞(公用的な用法)の間に本質的な区別はありえない。何ら工夫のない新聞記事や公文書の記述にも私たちは比喩的な意味を嗅ぎとることが可能である。書き手が公用的な意図 .... レトリックと意味とに絡めて
 
 表現がある。詩は言語表現である。表現とは何かの伝達。創造とは表現さるべきものの創造。詩は創意工夫して何かを伝えようとする。現状、注視すべきはその創造さるべき何かで ....
 ポストモダニズムの興隆以降の目的論の否定の論調の弊害は
実に大きなものである。宗教批判の歴史的な核心は、ここにこ
そ存するとさえいいうるかも知れない。感動、という精神的・
身体的現象は、瞬時的 ....
 
 かつてロンドンにおける講演会で、ステファン・マラルメは、フランスにおける詩の定型からの解放の始まりを、ふかい驚きをもって伝えていた。それから100年以上の時が過ぎ、日本においてさえ現在では、 ....
     二本の指で
     煙草の先端を揉み消して
     どこか遠い空に
     未明から鳴り止まない
     海鳴りのような響きに
     耳は ひらいて

     放 ....
 NHさんの訃報に接して

 「こうしん君こうしん君、今朝のニュースみた?」
 わたしの友人・若きマルクス主義者の、彼谷行進(
かなたに・こうしん)くんのアパートのドアを叩いた。
こうしん君 ....
 
      骨の
      喉に
      落魄する
      水滴の味を
      舌は、しらない
      喘いで、ひねり
      捩れて は
      求めて ....
 周知の通り、日本で最も大きなマルクス主義を柱とする政党は、
日本共産党ですが、これも1920年代に、おそらくはコミンテル
ンーソ連の支援のもとに非合法に結成されたものです。現在の
党員数はおよ ....
 詩誌「荒地」について語るために、当時の時代背景と彼らのマニフェスト
について若干言及を致しましたが、ここで少々、現時点においては忘れられ
がちであるとも思われる日本文学史上の背景について、もう少 ....
  

  「僕等は詩についてどこまでも語りうる。それは生と形式の問題であって、
   どのようにも論ずることが可能である。」
  「詩について考えることは、とりも直さず僕達の精神とを結びつけ ....
   






   永遠とはひとつの歴史のイロニーであったのだろうか/永遠に回帰する子宮のなかで
   いとけない卵たちと精子たちは無限にちかい増殖を繰り返している/この柔らかな ....
「荒地」を読むための諸前提 1

 「親愛なるX…」。こうした書き出しで始まる、荒地派のマニフェスト
とも申すべき「Xへの献辞」は、1951年版の「荒地詩集」の巻頭 ....
 アヴァンギャルドは、初めは理論や作品といった文物として
輸入されましたが、それを深化させることは、政治的実践に踏
み込んでゆくことを意味していました。
 詩誌「荒地」の成功は、このアヴァンギャ ....
 鮎川信夫と荒地についての、ごく断片的な、呟きのような小文を
続けましょう。
 敗戦によって都市は焦土と化し、全てがゼロに帰したかのよう
に、鮎川の目には映っていたに違いありません。では、詩にお ....
 詩は、時代を映す鏡であり、また、たえず時代を告発し、批判するものだ、
ということが、古くからいわれています。時代とは諸社会の歴史を織り成す
一層であり、詩人の<存在と作品と>を、この側面からみつ ....
るか(69)
タイトル カテゴリ Point 日付
微笑みを 預ける時自由詩213/2/20 22:09
【五つ】自由詩113/2/8 23:44
tweets 1散文(批評 ...113/2/7 14:08
構造主義ーポスト構造主義批判のためのノート 1散文(批評 ...012/10/6 21:30
信仰と文学に関するメモ 2散文(批評 ...012/10/5 21:56
文芸の社会的意義についての提言散文(批評 ...112/9/29 20:53
信仰と文学に関するメモ 一散文(批評 ...1*12/9/25 5:14
文学メモ散文(批評 ...112/9/24 20:12
作品における構造概念の詐術についてのメモ散文(批評 ...0+*12/9/24 0:11
呟き 詩と世界の等価性のことなど散文(批評 ...3*12/9/3 21:18
近代的詩性についての備忘散文(批評 ...012/8/29 20:37
根と血、うつほ、プレーローマ散文(批評 ...112/8/27 22:36
日々の雑感散文(批評 ...212/8/26 20:19
思いでの向こうに自由詩312/8/26 18:51
麦穂自由詩412/8/25 22:19
雑感 4散文(批評 ...2*11/11/28 22:41
雑感 3散文(批評 ...111/11/28 14:32
 雑感的に 2散文(批評 ...4*11/7/18 18:35
雑感的に 1散文(批評 ...311/6/28 9:23
消灯のために自由詩411/3/18 14:16
 <閑 話 休 題> 4 NHさんの訃報に接して 散文(批評 ...2+*11/2/6 23:22
遊戯の時間自由詩511/2/5 14:53
 <閑 話 休 題> 2散文(批評 ...2*11/1/30 12:49
 <閑 話 休 題> 1散文(批評 ...2*11/1/28 12:50
「荒地」を読むための諸前提 2散文(批評 ...511/1/27 10:47
書簡 1自由詩2+*11/1/25 14:58
「荒地」を読むための諸前提 1散文(批評 ...7*11/1/25 12:41
わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 3−4散文(批評 ...111/1/21 14:49
わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 3−3散文(批評 ...111/1/21 8:53
わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 3−2散文(批評 ...211/1/18 5:04

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