道行き。私は尋常に歩いていた。特に変わった道では無い。普通の住宅街の道だった。朝であった。
 背後から音がした。{ルビ扉=ひら}く音に続いて、それはアスファルトを打ち鳴らすハイヒールの音に違いなか ....
 不思議。意欲が消えた。私の内部に有った。が、消えた。あの時は確かに書きたいと思っていたのであるが、今はそれほどでもない。まったく無い訣ではないかもしれない。が、明らかに{ルビ石鹸玉=はかなく}なった .... わたし、もぐら。わたしはモグラ。私は土竜だ。私は土竜に違いない。私は土竜と呼ばれなければならない。私は私が土竜であることを否定できない。私は私が土竜であると自認しないわけにはいかない。私は私が土竜であ .... やってはならないことをやってしまった。また、やってしまった。やってはならなかった。しかし、やってしまった。だめだ。なぜこんなことをやってしまったのか。だめだ。本當にだめだ。だめな人間だ。自分が嫌になる ....  とりあえず、リビングに降りた。犬が窓の外を見つめていた。
 なんとなく、冷蔵庫を開けた。私の好きな食べ物があった。手を伸ばし掴んだ瞬間、つまらないものに思えた。元に戻した。冷蔵庫を閉めた。なんとな ....
蛍光灯、不快。テレビの音量、小さくしたい。チョコを舌に乗せたくない、フルーツの甘味は嬉しい。バラエティ番組、見るのもしんどい。小さな子供、眺めて、それ有難い保養。スマホの画面、光量、最低限でもまだ眩し .... 僕は砂漠を歩いた。足跡が一つもない純白の砂漠だった。
僕は汚れていた。汚れていると思えば思うほどに僕は汚れていた。
綺麗な少女が立っていた。少女は微笑して腕を広げた。
僕は脅迫的に少女を抱きしめ ....
 僕は雷が嫌だ。落雷が嫌だ。落雷によって死ぬのが嫌だ。僕は死ぬことが一等いやだ。
 特別、落雷を受けて死ぬのが嫌だ。つまり僕は即死が嫌なのだ。すると脳天を銃撃せられるのも嫌だし、もう一つ列車に轢かれ ....
朝日がまた砂時計をひっくり返す。お茶碗に盛られた白ごはん、味噌汁、鯖の塩焼き、目玉焼きにサラダ。こんな朝ご飯は脅しだ。ひどく脅迫的だ。
 駅のホームにベンチがあって、サラリーマンが二人座っている。一 ....
水を打ったように静まり返るとは、このような時に言うのだろうか。私はひどく硬直するのを感じた。ここは病院である。
 私はこれからコロナワクチンというものを体の中に入れるのである。率直に不安。十字架を忘 ....
 一人の女が私に見られている。女はじっと立っていて、私はそれをじっと見ている。
 髪の毛が生えていて、それは男とするならば普通だけれども、女なら短い、ショートカット。顔を知ることができない。私は女の ....
さて、読者のあなた。私は筆者です。これから主人公が遠い眠りから目を覚まします。そこで私は扉を開けておきました。そうでもしなければ主人公の彼は、素晴らしい外に出ることはないでしょうから。彼は引きこもりで ....  夏の空は前触れもなく突然、父親のように厳粛である。たとえばなんでもない昼下がりのこと、自分の影に肩を叩かれ、慄然として立ち尽くす隙に。たとえば空っぽの花瓶に、俯いたひまわりだが、せめて一輪でも飾ろう ....  気分が優れない。まるで優れない。頭の中でどろどろの汚水がかき回されているようだ。吐きそう。なにかしら吐き出してしまいそう。
 あれのせいだ。あれしかない。あれなんだ、私はつまらないことをしでかした ....
 .... 俺に怒りがあった。
新鮮な怒りが手に入ったら素早く白紙の上で捌く
なぜなら怒りはスプリンターだと知っているから。

連中は知恵の輪を放り捨てた
俺の心で形作られた知恵の輪だ。
関心なくすぐ ....
やっぱり俺もトレンチコートマフィアの一員で間違いない .... 「草を踏まずに森を抜けられるだろうか?」
靴を脱ぐといい。

「しかし草を踏まずに森を抜けられるのだろうか?」
靴を脱ぐんだ。

「どうなんだ?俺は優しい草を踏まずにこの森を抜けられる ....
豪雨に傘を差していた
だけどある日Jesusがやって来て…
あぁなんてことだ…この傲慢な傘を取り上げて捨てたんだ

神の偉大な愛情の豪雨だった!
無防備に愛されるべきだった
これからは不用 ....
遠いどこかの占い師が引いたタロットカードの審判を、いたずら好きの風がさらっていった。


おもむろに彼は彼女の義眼にキスをした。
開け放たれた窓からいたずら好きの風が迷いこんできて彼女の細い髪 ....
天秤に空箱と救急箱
犬がひたすら骨を噛んでいる
嵐の中の船室
窓が聞かすように騒ぎたてて
蝋燭の火が揺れてしまう

どうしても待ちきれず
宝箱に憧れる空箱はカタカタ震える

犬がひた ....
なぁ必要な死ってあるよなぁ…

鬱蒼とした言の葉ジャングル
ぬかるんだ足元で慎重に歩を進める
聞いたこともない鳥の鳴き声
苔を踏んでこけそうになる
緑に視界を潰され
いつ、どこから、どん ....
なぁ…新しい挑戦だ…

靴紐をほどいて天秤を眺めている
乗っているのは救急箱と空箱
自信がない。不安がある。
救急箱からはゴキブリが溢れでる
不安は三日月の落とし子
新しい靴だ…
靴底 ....
{ルビその挑戦は魅力的に見える=ドアに貼り付いたタロットカードの"愚者"から良い匂いがしてくる}
{ルビそれは挑戦だからもちろん結果に成功と失敗がある=タロットには正位置と逆位置 ....
ドアに貼り付いたタロットカードの"愚者"から良い匂いがしてくる
タロットには正位置と逆位置が存在する
ドアノブだけが輝きだした
金色のドアノブ

天秤には救急箱と空箱
 ....
陽気な秋のお天気

奇跡的に悲劇は遠退き
吹きさらす葬式のような冷気
ずきずきと傷が泣き
いまは無き敵

薪をかき集めて歩き
火を焚き一息…

陽気な秋のお天気は好き
もう平気! ....
その挑戦は魅力的に見える
それは挑戦だからもちろん結果に成功と失敗がある
だけどこう考えてみる
"今回に限っては挑戦することそのものに価値がある"
つまり挑戦をしたなら結果 ....
我々は夜の森を知っている
我々は価値のない恐怖をしない



よくぞここまで豊かに実ったものだ

頭を垂れる稲穂
頭を垂れる稲穂
頭を垂れる稲穂
カカシに乗るカラス



 ....
マジでどうかしちまった
あぁイカれたよ

頭の中でヒトラーとマザー・テレサがSEXしてる
それで産まれた赤ちゃんをミキサーにかけて、そのベイビーシェイクを俺が飲み干すのさ!
お前も一杯どう ....
未払いの自由をとっとと支払え!

自由の請求書を紙飛行機にして飛ばす
神様宛て
ほどなくして現実に撃ち落とされ
燃え散らかし きりもみ降下
空中で出血みたいな炎が黒い塵を残し儚くなる
さ ....
幽霊(93)
タイトル カテゴリ Point 日付
ハイヒール散文(批評 ...224/9/28 11:24
遡私自由詩324/9/9 18:57
嫌が存りました自由詩124/9/4 16:53
散書自由詩224/8/25 13:05
生の倦怠感自由詩123/6/17 1:46
_散文(批評 ...323/6/14 23:31
狂人自由詩123/3/10 9:11
ある恐怖に就いて自由詩123/1/31 19:25
可愛い女の子たち散文(批評 ...322/3/12 17:17
ワクチン接種散文(批評 ...122/1/31 22:33
叙述散文(批評 ...121/11/18 23:50
灰燼から這い出る散文(批評 ...1*21/8/13 4:36
孤独自由詩621/7/26 1:54
私の人生らしきもの散文(批評 ...121/6/20 20:41
素晴らしい詩を書く散文(批評 ...021/1/10 5:59
この情緒もまた走り去る自由詩020/12/9 21:39
滲んだ追而書自由詩020/9/15 12:46
海へ!自由詩120/8/31 11:07
塩は不朽自由詩120/6/18 22:26
ナイトの忠義自由詩120/3/23 15:20
空腹の船室自由詩119/12/2 8:55
戦略と戦術自由詩019/11/27 7:07
特別な落とし子自由詩019/11/25 8:57
挑戦への情動自由詩219/11/24 10:09
自由詩0+19/11/23 2:10
あきすき自由詩0+19/11/20 13:29
挑戦への情動自由詩019/11/20 7:27
夜の森自由詩019/10/23 6:52
ジャック・オー・ランタンの中で自由詩119/10/9 1:53
とっとと自由詩019/10/3 7:35

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