危険を知らせる音ではなかった
それは自然現象のように鳴っていたのだ
線路は続くよ、どこまでも、
永遠のふりをしてまねをして
線路は続くよ、どこまでも、
人間のつくった平行線だった
うしろからのどかな警 ....
花が肉のようだ
植物のさやかな匂いだ
ツツジよ
おまえはだれなんだ

会えない恋ごころ
会えば終わってしまう
ふられているようなもんだ
あざやかな足元の花よ
おまえの秘部ならば
口つけることもいとわな ....
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立って
たくさんの季節と人を
やり過ごしてきたオマエの
歌を聞いた者はいないはずだ
それでもオマエは
歌い続けているらしい

コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立っ ....
なんとなく

うそ、みたいな気がするの

一緒にオムレツ食べたり

れんげの花道歩いたり

刹那は、永遠

永遠は、刹那


そうよ

そうじゃなきゃ

お月さまが
あんなに輝くはずはないもの
夕方の空が好きだ
なぜならそれは
あたしの精神のカルテだからだ
群青に染められてゆくそのまえ
夕方の空が一瞬しらんでから青を濃くする
あたしのカルテが空に広がる
首をあげて見つめている
 ....
イマジンや
マインド・ゲームも
楽しんでいただろうし
たまにはポンコツのスバルで
真夜中を突っ走っていただろうけど
「ひ」なのか「し」なのか
最後まで分からなかった父親

女は世界の奴隷でないことも ....
すこしグレーの染みた水色の空をバックに

街道の広い駐車場でのぼりがはためいている

風をコピーして光と影の紋様を見せてくれている

政治経済や環境や人心などの問題を

空やのぼりを見つめながら考えて ....
ツツジの花束を渡したことはない

あんなに清浄で芳しい花であるのに

街にはツツジがあふれているから

当たり前や普通のことに

リスペクトしてゆくのは難しいようだ

ツツジの花束を渡したことはない
 ....
見慣れない電車を
何度も乗り継いで

見知らぬ人達に
何度も道を尋ねて

見惚れた造花で
何度も指を切って

見損なった夕焼けを
何度も何度も許して

やっと辿り着いた
近所のコンビニで
アイスクリ ....
ぼくたちはなんによって生きるのか
なぜピアノという楽器がいまもあるのか
歩きながらそんなことは考えまい
ぼくはきみを抱きしめていよう
きみにひとりじゃないことを
伝えるために暇つぶししていよ ....
夕日の終わるころ
僕はなにに影を落とすだろう
うらぶれた浜辺の賊らが踊りだせば
僕は楽しいことだけをしよう
おなじ波なんてあるのだろうか
波は波にちがいない
それだけでいいのではないか
ささやかな浜辺 ....
自然っていいことなんだろうか
歩きにくかったり臭かったりそれも自然だ
香水なんかほとんど人工的なものだ
ぼくらにとって自然をやさしくすることが
それはどうだったんだろうか
自然災害や環境破壊も
中心に ....
空の
顔色をうかがいながら
傘を
閉じたり開いたりするのにも
雨の
中途半端な冷たさに
肩を
じわじわ侵されていくのにも
そろそろ
嫌気がさしていたんだ

とりあえず
晴れたね
濡れた土のにおいが照 ....
なにかを変えてゆくとき
そのなにかは終わり
そして変化したなにかが始まる
そのあわいには混乱や苦悩がある
きょうがそのようだ

向田邦子が通った喫茶店で
こってりと苦い珈琲を二杯のんだ
六十を過ぎた四 ....
はっきりとした目的もないと

矢印が他人事のように見えてくることがある

この矢印はじぶんにとっての矢印なのか

ぼくはどこへゆこうとしているのか

矢印はなにも知らないだろう

そんなことぼくが決め ....
通勤の地下鉄

夜のうちに汚れの薄まったいつもの朝

家路を逆走する

生きとし生けるぼくたちは辿る

暇つぶしには程遠くて

たましいを携えて今日もゆく

あさってもあしたもきのうもおとといも

き ....
せいぎちょうをつくったぼくは
せいぎのめんばーをそこにしるした
いちばんはぼくだ
しゅうぞう、はやと、そうた、たくみ、ぜんいんでごにんだ

三十年まえのジャイアンが歌謡ショーをひらきそうな公園に秘密基 ....
珊瑚にも見えた
夜のいっかくに宇宙を膨らませたそれは
いきものたちの銀河だ

ぼくらはあんなとこにいるんだ

こんなところで

あんなとこの一員をやっているんだ

一秒も何億光年も ....
空けの施しは濡れ落ち葉のような物だから 堆肥になるまでには時間が掛かるよね



発表 2000年頃
この世でいちばん寿命が永いのは宇宙だ

地球でいちばん寿命が永いのは

たぶん木ではないだろうか

だから木は地球で

宇宙のものまねをしているとも言えるのではないか
機械的に家路を歩いてた

なんにも考えずに

帰巣本能でもあるまいし

歩道橋の向こうに

私を照らす光源があった

セピア色した夜に

私は突撃したのだけれど

それは本能でなく

機械的にした訳で ....
蕾はからだの陰毛だった

植物なのに欲情していた

ど真ん中に咲いた花びら

きみが探していた絵本を

いつもぼくも探していた


きみは町の図書館で

その絵本を見つけた

明日からなにを

ぼくは ....
人生よりも永い愛の跡

そんな愛し方で足りないのは

人間だからでしょうか

楽譜のような愛の跡

そんな愛し方で足りないのは

人間だからでしょうか


人生は短いのでしょうか

木や楽譜であったの ....
散らばってしまった僕は
群がることが得意でないと気付き
とたんに鳥肌が立った
逃げ出したとして行き場を失うだけで
秒針がもう少し早く回ればと言ってみたところで
掬い上げたものは、既に零れ落ちている

 ....
ぽ ぽ ぽ

あてどなさを
撒き散らしながら
歩く

ぽ ぽ ぽ

優しさを
蹴飛ばしながら
漂う

ぽ ぽ ぽ

愚かさを
噛み締めすぎて
笑う

ぽ ぽ ぽ

淋しさを
演じ切れ ....
相変わらず、雪解け水は尖っていて痛いよ

白雲の珈琲ミルクを溶かし入れて
深緑の抹茶スティックかじりながら
水面に揺れる逆さ富士の波紋を
底の方から眺める独りぼっちの和らいだ休息
 ....
そらのかわに
さかなが泳いで


さくら色のねこが


まえあしを伸ばす





ゆるゆると
はるは


僕の街にもやって来て




雲間のあおに流れていた
爽やかなしょんべんの匂い

あたりを見回すと

ツツジの群生しかなかった

あいつが俺のを飲んだのを

思い出してもいた

意味などさがす気もなくて

あいつが俺のを飲んだのを

植物的な愛の形を

 ....
あてどなく
そうあてどなく
ぼくはきみに聞いた町を通りを
喫茶を探すように歩いた

東京の商店街の
あの密着感がにがてだ
ぼくはよそものだと
目がおもくなる胸がくらくなる
足が空を蹴る

あてどなく
 ....
耳鳴りだ
またあの耳鳴りだ
またあの耳鳴りが
ぼくの精神に風を吹かせていた
目のまえのものが無数の風になる
どこへか向かってひゅるひゅると
無数の風が立ちのぼっている
ぼくはそれを虚無の風と呼んでいる ....
携帯写真+詩
タイトル 投稿者 Point 日付
踏切吉岡ペペロ710/5/2 21:51
五月への質問状610/5/2 19:25
歌う男nonya7*10/5/2 17:46
満ち欠け風音110/4/30 9:41
カルテ吉岡ペペロ710/4/30 0:00
インスタント・コーシーnonya6*10/4/29 10:20
本日は晴天なり吉岡ペペロ16+10/4/25 21:52
ツツジの花束310/4/25 18:17
ただいまnonya15+*10/4/25 14:22
公園吉岡ペペロ510/4/25 8:15
浜辺の賊610/4/24 21:36
こんなところにぼくらはいる710/4/24 17:49
雨上がりnonya6*10/4/24 14:01
混乱や苦悩のあわい吉岡ペペロ810/4/23 13:29
矢印810/4/22 9:27
家路510/4/21 23:43
ぼくらの王国610/4/21 15:39
いきものたちの銀河610/4/20 23:02
rice bran 3鵜飼千代子3*10/4/20 18:42
宇宙のものまね吉岡ペペロ210/4/20 12:31
セピア色の夜910/4/19 7:06
絵本なき世界310/4/19 7:01
愛の跡410/4/18 23:57
discarded中原 那由多310/4/18 22:41
散歩nonya10*10/4/18 15:55
『山と雲と葉と、ぽつん』Leaf1*10/4/18 13:00
はるに染むオリーヴ710/4/18 9:17
爽やかなしょんべんの匂い吉岡ペペロ510/4/18 0:17
空を抜ける610/4/18 0:05
虚無の風1110/4/17 23:50

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