冷たい雨粒が雫となって頬を伝う時
君への想いが溢れ出す
胸元の熱い幻が僕をあの頃の記憶へと引き戻すよ
初めてふたりが出逢った時
まるで惹かれあうように見つめあった
君は優しく微笑みながら ....
蝉時雨の日に緑の紙に捺印をすると決めた
いつまでも友達でいようなんて嘘をつき
きみは天を突き抜け歓喜の歌をうたい
ぼくはどぶ板を這いずり回るゴキブリになるという
今までの18年は悲喜こもごもの ....
ゆっくりゆったり
頭もたげる私である声 、
灼熱するもの冷え切るもの
只その双方の均衡の最中に
地の向こうから群れなして
ヒビキのコトバの響き愛、
形造らんとした意味合いの
塵埃の粒 ....
川は土壌や石のミネラルを削りながら流れ大海に辿り着く
人は何を削りながら現在を生きているだろう
そして人がたどり着く先には何があるだろう
誰も知らないその先へ向かっていくのはこわいけれど
どう ....
少女は座る
コンクリートのひび割れ
髪を揺らす
残響がささやく
優しくすり減った骨を
胸に抱く
ごめんね
もう運んであげられないみたい
静かな光
紙の地図 ....
燃えるような思念が月明かりに照らされて夜に漂う
あぁ、いますぐ君の腕にしがみ付いて
そのまま溶けてしまえたらどんなに良いだろう
たった独り不安定な砂利道を歩く侘びしさよ
歩くたびに小石 ....
雨上がりの風が湿った土と緑の薫りを舞い上がらせ
柔かな陽射しに溶け込んでゆく心地良さよ
眼を転じればピンクに色付く薔薇の花びらが露に滴り
淫らに揺らめいているよ
あぁ、ヒンヤリと冷たい空気 ....
君のいない夜はココロにポッカリ穴が開いたようで
僕の頬から塩辛い涙が
紅い血を滲ませながら溢れ墜ちてゆく
あぁ、君を愛しく想えば想うほど
もう一人の自分が瞼の奥に映る君の姿を
冷たく突き ....
おらあよらあよ
ぺっ
あぶっな
は?
やべーてそいつ
キッモ
見るなよ
やば(これはガチ)
高級官僚になれますように
七夕の短冊に、そんな願い事が書かれてあった。
デパートの飾り付け。
ユーモアあるわね。
それともユーモアじゃなかったのかしら?
ひばリンゴ。
ひばりとリンゴを ....
白い柱の上で
しゃべる猫を待ってた
しゃべる猫はフード付きの
グリーンのコートを着てる
誰が見たって間違えようのない
ぎらぎらした勲章をつけて
投げつけて
振り払って
ここに来るま ....
抱き合う日々の中庭に花を育て
枯れるばかりの木を持った
あなただけが擦り減って行くから
あなたに弱さを望んだ
それは醜い愛だったが
産まれたものを捨てるわけにはいかなかったのだ
....
○「一人買物」
この頃どういうわけか
じいちゃんの一人買物が
目立つ
今日はレジをすませて
買ったものを袋に詰めていたら
両隣が僕みたいな一人買物じいちゃんだった
じいちゃん三人が並んで ....
空気は暖かい
そして重い
死なない程度に手をつなぎ
死神と桜の道を歩く
路肩駐車。点滅信号
誰かの笑い声が遠ざかってく
腕がないおもちゃを拾う
灰衣の裾で風が舞う
....
朝方は雨に近いみぞれだったが、いつのまにか大粒の牡丹雪となり
真冬のような降りとなっている
誰にけしかけられるでもなく、雪は味気なく空の蓋を開けて降り出したのだ
すべての平面が白く埋め尽 ....
そらはあおい
みんなそういうし
ぼくもそうおもっていた
でも
じっさいよくながめてみると
そらって
あさやけはみかん
くもりはふるいふとんのなかみ
あめはへやのすみのほこり
ゆうぐれ ....
漆黒の夜空に閉じ込められ
花びら散り敷く公園のベンチに座り
きみの透明な瞳から溢れる涙を見たよ
白い頬を伝いながら嗚咽が止まらなかった
ぼくは ただ背中をポン ポン ポン… と
ポケットに忍 ....
右から左へ善なる流れ、
左から右へ悪なる流れ、
既存キリスト教で
そういうことらしく
わたしは右利きだから、
左利きへと日々心掛ける
悪なる流れと善なる流れに
均衡をもたらすために
....
桜の花が空を染める
淡いあわいの下で
小さな願いを編み込んだ
見上げた花の色が
頬に溶け込み
はにかむ気持ち
平常心から手を離して
花びら舞う空に手を伸ばすと
淡い万華鏡のよう ....
私の春は
とうの昔に過ぎてしまったのに
まだ何かあるのではないかと
期待している
パンティに手を入れてみる
ほんのり濡れているのが分かる
これが乾ききってしまうまで
やっぱり私の ....
昨日は近く
今日は遠い
明日はその中間くらい
夏は遠く
秋は近い
春はよく分からなくて
冬は一周回って背中に
張りついている
夕は近く
朝は遠い
昼はいつも手探りで
....
私の愛しいヒト
聞いてください
どんなに高価な指輪も服もバッグもいりません
莫大な財産も家も欲しくありません
その代わりあなたの本当の愛が欲しい
だから聞かせてください
あなたのココロ ....
届かない声に耳を澄ませてごらん
どんなにか細く周りの騒音にかき消されそうでも
ほら、聞こえるだろう?
キリキリ痛むココロが僕の瞳から涙を溢れさせて
奇妙な音色を奏でるんだ
決して届かぬラ ....
いつになったら君の背中に追いつけるのだろう
僕の指は戸惑いに震えて君にしがみつく勇気すらない
灰色に澱んだ空を見上げて黒く濁ったため息をつくばかり
そっと舌先を口のなかで転がせてみるけれど
カ ....
なんにも知らない雲が
上空をすたすたと過ぎる
鷹揚に茜がさす
大地がぐんっと拡がる
早く
つかまって!
新しい風に
風はあちこち移動するのが好き
つま先に海が触れる
かかとにはな ....
春風に食べられて
短くなったスカートが
翼のように広がった朝
生暖かい光の中で
伏せた瞳の奥に
あなたが住んでいた
差し出された手は温かく
一度も握らなかったけど
熱があると分 ....
なにが不幸かといって
自分で詩を書かねばならないほど
不幸な事はない
今の時代
現フォでも
ネットフリックスでも
GEOでも
ブックオフでも
....
みさかいなく
こぶしが笑っている
僕は笑ってないけれど
なのになぜヒトラー
最後の晩餐は
文学と自作の文章
そんなに
楽しそうに笑うから
僕もそうなりたくて
好きだったわ ....
○「朝三暮四」
初任給大幅アップ!
退職金大幅ダウン!
○「加害者」
加害者は
被害者をよそおって
せめてくる
○「グローバル世界」
世界中の 他人事とは思えないニュースが
....
雨は犬だ
土砂降りの日に玄関で雨宿りをしていた
雨はなんてことはない普通の犬で
雑種でうす茶色の毛の混ざった
すこしくたびれた顔をした犬だ
家の中よりも外のほうが好きで
雨の日には窓か ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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