黒い
ただ黒い
街灯りを塗りつぶし
漆黒の闇が広がる
欲望が
絶望が渦巻いている
烏が黒 ....
ふたつの盃が並べられていた
そのひとつには、なみなみと酒が注がれ
もうひとつは、空のままだっ ....
生と死は
哲学者か
年を取った詩人が考えればよくて
若者はただ謳歌するべし
と指導される
....
飛魚が跳ねた
決して飛んではいないが
それを目で追う切っ先
閃光と刹那
汗を振り切った海面
....
心を失った訳ではなくて
ただ悲しいフリをしたかっただけ
温もりを失った訳ではなくて
ただ眠 ....
浮かんだのは たてがみ色の雲
何処に と 聞かれれば 迷う事なく空と応える
けれど 否 ここ ....
繰り返される日々の中で
身も心もすり減ってゆく
紫陽花が咲く坂道を駆け下りる
雨色の風が頬を撫 ....
ガリクソンは
メジャーでも活躍した
元巨人の投手で
糖尿病を克服したことで知られる
糖尿 ....
東の空が金色に染まっている
バイパスは渋滞していなかった
感じのよい人と話した
仕事は首尾よく ....
静けさという音が
降ってきて
{引用=それは
大人に盛られた
眠り薬}
影という影が
....
町明かりで星がみえない
町明かりで星がみえない
真夜中ハッとして目が覚める
そうい ....
ばあちゃんよ
あなたの息子であり
わたしの叔父の命を
どこかに連れ去って言ったオートバイに ....
気持のいい青嵐、目を閉じる。
湿度がいない隙に
溢れたしょっぱい水を絞りだした、
....
愛は見えないもの
見えないから
ふと不安になる
見えないから
騙される
欲望は見えるが
....
人の悪口は
言葉の矢だ!!
人の心を傷つけるものだ
思うのはしょうがないが
わざわざ口に出し ....
真夏が似合いそうなシースルー
英字新聞のような洒落っ気も忘れず
透明感に包まれた肌
演 ....
*
どぼんと
水面のまぶた
開いて
揺れる呼吸の
ただいま と おか ....
私は今、最初の一行を考えている。
詩を書こうとしているのだ。最近、詩が書けないのでそろそろ書き ....
夕日が地平に没しても
なお 街々の西の空が
かすかに明る ....
「くわいえっと ていくおふ」
手の届く角度の間に開いた ....
3本に見える親父のしわも
近づいて見ると
土星の環のように
たくさん見えてくるのだろう
....
乳白色
鼻濁音
富士山
あー
頭のフタがとれちゃった
花に話しかけようとしなかったから
ぽろっと落ちちゃった
コ ....
昔から奇跡は実在していて
いまも目の前に当たり前のように続いている
だからここにいると
....
今日は映画を見た
題材はニューヨークに住む
ビジネスマンである男の ある 物語
しかし彼は ....
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