110912
祈りたいならば
どこか遠く
だれにも見えない ....
NHK{ルビ何某=なにがし}局 午前8時12分
気象予報士 {ルビ大菅=おおすげ}伝次郎はハ
い ....
あの日以来
ぼくらは国家的大義を伴った目標というものを
久しぶりに取り戻せたのではないか ....
画廊でブラマンクやユトリロやルオーを眺めた
地下鉄と環状線を乗り継いでやってくる女を待っていた
....
童話の蟻とキリギリスのお話は
もともと蟻と蝉だったんだと知った
この童話が発端で
キリギリ ....
ちりちり、ちりん
しゃりしゃらん
秋のはじまりの夜は澄んで
いくつもの水面に映し出される
....
ゼロ弾きのはな
悲しい歌を歌っている
あの感動をもう一度
追い詰められた
文化祭室
逃 ....
雨の中
一人で傘を差し
涙の声
初めてじゃない
温もりを求めて
彷徨う眼
移ろう視線 ....
一人でトボトボ
道を歩いている
焦点が合わない
ふらふら千鳥足
誰も振り向かない
孤独 ....
カマキリ会社のカマキリ社長は
用件が済むと電話を切る
鎌で電話のコードを切る
以下 ....
いえなかった
言葉は
勇気をふりしぼれば
人を
喜ばす
言葉に変わる
秋風に
どうしてか白き花咲く蕎麦の花食料になる花は素朴だ
萩の花庭に散りいてゆうこくの秋 ....
灼熱する夏の大地に
長くつらなるアリの行列
その列をたどると
いっぴきのセミの死にゆきあたる
....
人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう
これも運命ってや ....
本当に好きだったんだって
手をつないで歩く
後ろ姿を見て思った
言葉でなく物でなく
金の有無に関わらず
愛撫でなく交わりでもない
絶えてしまう前提を排し受 ....
いらない人など
どこにもいないと云うのなら
いらない悲しみもきっと
どこにもない
い ....
さなぎの原はそらの土地
とうめいな樹木のつづらおり
千丈の根にうおの骨、
絡まるたおやかなうお ....
一ヶ月の自由をもらった子供たちが
真っ黒になって 川を渡っている
学び舎があるからこそ
....
庭木ょ ごめん
手術の破目にあわせてしまって
たとえ ひっそりとでも
....
森へ
つづく道は
つめたくて
きもちいいんだ
冬の
シーツみたいに
....
走って行こう、どこまでも
この世の境を見極めるまで
走って行こう、どこまでも
人々 ....
さわるな
しゃべんな
息すんな
息はくな
息抜くな
ぼーっとすんな
歩くな
走るな
....
玄関の中には母が待っている。大きな声を出し始めたので、急いで玄関の扉を開けなければならないのだが ....
さわやかな朝さわやかになれずにぼーっと見てる空中のひび
朝の風胸の毒素を吐ききって濁る自分を脱 ....
広いベッドに残された淋しさを
埋め尽くす事なんて出来るわけが無い
八月の夜は不潔すぎて
僕のナイフは錆びている
母が泣いていて
父が笑っていた
テレビが光 ....
納得いかないことが
いっぱいあっても
わたしは31個並べて
片っ端から食べるの。
....
勇気 さんの発言:
はじめまして、今回インタビュアーを努めさせて頂きます、竜門勇気です。
早速 ....
こどもでかい=ひるねむい
あかいこども=深爪
こどものみず=あさ
公平なこども=全智無能
....
この男
牛車の番人にして
我詩人と名乗る
牛は立ち止まり
男は押し引きするが
びく ....
素直によが明けて 本当の朝を新しい風が連れてくる
外へ出て 足下には影がうしろへと伸びる
いつも ....
タクシーの車窓から…
慣れ親しんだこの街を出る
バックパックには
使い古したメモ帳
何の気無 ....
今日も太陽は僕らを照らす
それは第一声から始まり
僕らは走り出す
流れる街を横目に
....
そうだ
禁煙なんだ
脳が気持ちよかっただけなんだから
魂ではなかったんだから
....
手紙の花
咲いては咲き
見えなくなる
花の花のなか
山すその音
読 ....
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