喝采への道程は遠く短い
三之森寛容

今日も太陽は僕らを照らす
それは第一声から始まり
僕らは走り出す


流れる街を横目に
意気揚々と飛び出したのも束の間
嫌気がさして早々に棄権する仲間がいる
悪く言う奴もいるけど
アイツは悪くないんだ

人に優しく
抱えきれないほどの夢を持ってて
本当凄くイイ奴
アイツは頑張ってたよ
抱えきれないほどの悩みがあったけど

真似は出来ないな


僕らがたまたま
抽選に当たったマラソン大会
確なこと
みんなワクワクしてたよ


喧嘩する色違いの二人を横目に
一緒に走る仲間はいつの間にか散々
前を行く仲間はもう見えなくなった
自分勝手と言われるけど
アイツは芯が通ってる

人が好きで
曲がることのない意思を持ってて
本当カッコイイ奴
アイツは夢を生きて
色々と大切なことを教えてくれる

真似は出来そうにないな


みちすがら
刺激的なスライドショーに感化され
現在と未来を思考の架け橋で繋ぐ


拡がる陽炎を横目に
給水カップに口をつけ走り続ける
後ろを行く仲間は走るのそっちのけでお喋り
よくだらしないと言われるけど
アイツは自分を知ってる

人を楽しみ
柵(しがらみ)を打破る勇気を持ってて
本当気持ちイイ奴
アイツは愛を守る
平然と六人七脚を先導する


真似できるかわからないな


早くても遅くても
ゴールは一緒
走る仲間の励ましと労いが生を与え
走りきった仲間の喝采が響きわたる


僕らがたまたま
抽選に当たったマラソン大会
確なこと
みんなワクワクしてたよ


自由詩 喝采への道程は遠く短い Copyright 三之森寛容 2011-09-12 01:14:56
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