ぜいぜいと肩で息をしている硬いダイヤモンドのような鳥だった。その鳥の瞳は錆びた空き缶の淵のようにギザ ....
熱にうかされたような輪郭のない浮遊感を
君にも分けてあげようか
共有するなら愛も生まれるだろ ....
きみにさよならを言うために
長らえた声帯じゃないよ
きみの名を呼ぶために
残された命だ ....
思わず舌なめずり
夜がくれたとっておきに
今夜のごちそうは
ぼくらがこぼしてった寂しさだ ....
君の声が この場所に響かなくなってから
もうどれくらいになるのだろう
数え切れなかったのでは ....
{引用=
日の涼しいころ、
....
やがて空から
金平糖が降り始めました
おんなのこ達はうれしそうに
てのひらを広げ
中にはスカ ....
りんご農園の気配の残る
最後の番地を通り過ぎた
その先の道のりの限られた長さが
無 ....
非常口まあくの男は
誘う
非常事態に備え
非常時に誘う
その下の扉は
笑う
非常事態 ....
明日は確実にやってくるけど、
手帳のスケジュール欄、明日の予定は空白で
手帳に差さっぱな ....
誰のためにでもなく
ひたむきに
がんばる人がいる限り
自分もがんばれる限り
がんばれると思う ....
すべてを捨てたそのときに
心の器は濃く染まった
ここには今後、日々見つけた
きりりとした水 ....
優しい木漏れ日
静かな潮騒
あなたを包んだ
愛の世界
悲しい思い出
貧しい生活
あな ....
みんな ただの ばかだ。
がらすだまをみずからぶちわる
ばかだ。
あたしは ひくひく なくしかない。 ....
オパール・グリーンの夜明け
褪めた窓
虚空を漂う巨大なビルボード
モノトーンの呟き
夢の露頭 ....
あなたの顔が影に映る。
光もないのに反射して、
風もないのにゆらゆら揺らめく。
踊るミラーボール
踵 ....
ピアニストの繊細な指だ
白い鍵盤をすべってゆく
まるで水鳥の夢見る羽ばたきにも似た
あるいは
....
{ルビ吃水=きっすい}の切り拓く直線に
弾け、昂ぶる蒼波の振幅も
いつか、{ルビ理=ことわり}を ....
地球を動かして
昼夜のスイッチは目まぐるしい
窓から眺めてた青空が不意に宇宙に変わったり ....
とうきょうの ひとすみでまつ アラビアの
まほうみたいな あなたのことを
溺れるブルー
....
紫蘇濡らし髪を濡らして女かな
.....a............a.....................a......... ....
高きから見下ろす夏の水田かな
山の雨木槿の花の霞むほど
空の何処かで 心決めて
引力に 落ちる
身体は 燃え尽きて
人は その姿に願う
見えない ....
ぼくから見えるこの空は
広いというよりも大きい
首を回すだけでは
すべてを見ることができな ....
遠い昔から見える、景色は。
今、僕が見てる景色と。
何が違うのかな。
同じ空はない、と言う ....
一滴の私は
無数に砕けて
無数の私
の
意識
もう
瑣末なことは
見えない
見たくな ....
鐘の音がひときは澄んで響いてゐる
高原の牧場
風は爽涼として
日は明るく照つてゐる ....
夢をみていました
真夏の午後の熱い眼差しをうけて
そこに僕はいました
日常の変わらぬ生活を ....
降り続く雨の間
口ずさめる歌を唄う
それに惹かれてか小さい傘の訪問者
二本目の傘の大き ....
晴れのち曇り 雨 みぞれ
空のほんとは
どの日でしょうか
わたしたちには
空を知 ....
タブノキとマテバシイの葉っぱはよく似てる
折るとパリパリちぎれるほうがタブノキ
ぐんにゃり往生際 ....
あなたが ほめてくれたもの
あたしの髪の毛
笑顔
あたしの夢
あなたが 好いてくれた ....
黒い森の巣穴から
うすくあかりがもれて
かさなる枝葉を金にてらした
おやすみ
おやすみ。 ....
降りしきる雨は
聴覚の機能を麻痺させ
私を雨だれの檻に閉じこめる
無感情なアナウンサーの声 ....
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