あの暗闇は
くらやみではなくて
照らされていない
本当の姿
あの光は
まばゆいのではな ....
それだけじゃどうしようもない
どうしてあの時それに気付かなかったんだろう
どうして誰も悪くな ....
自分が火であることを知らない火が
午後を 夜を さまよっている
持ち ....
アライグマに石鹸をわたしたら
小さな手をちょこちょこ動かして
とても楽しそうにしてい ....
時の泉に 群れ飛ぶ月の 彼方
のべる腕 さしだす酷に くれて
守る いわれのない 裸の花
....
・友人に朗読してもらったある言葉の声紋を録音し、砂丘に転写する。
・注射器を用い、採血の要領で ....
私は詩を書きます
心が健康であったならば
私には詩を書く必要などありません
心が病んでいたので ....
あなたは月へと囁きかける
破裂した心臓を正常にする必要にかられ
涙は流れない
言葉は続かない
....
ヌルヌルと
いや
ニュルニュルと
生暖かいポタージュを襟首から背中に
ゆっくりと流し込まれて ....
ひとりぼっちの
誰もいない家
ぼくは
押入れにギッシリとつまった
ふとんと 布団の間 ....
もこもこと頭がうずくので
シャープペンで突付いてみたら
きれいな角が、生えてきました
その ....
いつのまにか、テレビの画面には
砂嵐が起きていて
そこに住むヤツらは
顔にターバンを巻いて
....
手をのばしても届きようのない
と
知っているぼくは
さらに身をのりだすように手をのばし
つん ....
それはぐずぐずしながら
わたしの後を追いかけてくる
大またで歩いてるかと思うと
小 ....
ひさしぶりに 部屋を 掃除しておきました
隠してあった あれ は ソファに
置いておいた ....
・知らない人にとりあえず「桜庭くん」という名前を付けておく
・今持っている財布からあるだけ硬貨 ....
山田、今日来てないなぁって 隣のクラスの近藤は
呟きながら 教室に入ってきた
みんな なんも ....
・手頃な袋に「胃袋」と名前をつけてみる。
・「浮遊」という生物に鎖をつなげて飼い主になってみる ....
きみは船長で
ぼくは車掌だった
二人でずっと
夕日のようなものを見ていたけれど
夕日だったの ....
忘れ野のかた
吹きこゆる
はこばれ風は
たまゆらな
明星いろの
露に満 ....
おまもりみたいに
貴方の影をさがしてた
うつむいた横顔が
あのひとに似ていたの
となり ....
人が相手を愛しく思う時がいつか知ってるかい?
こいつは俺には勝てないって思った時さ
ベビィパウダァ、ミルクのにおい
真っ白なヴァニラ
アナタをやさしく包むふかふかのタオルケット
....
この世界で一から十まで全部完璧なもの?
そんなものないに決まってるだろ
月を囲む夜の雲の輪
輪の内の空は外より暗く
月は星を消せないでいる
夜の ....
何時までもこのままの
ぼくはコレではダメだと分かっていた
分かっているのにね
行動 ....
ういうい ういうい
あひゃー ばれたか
はずかしい あひゃー あひゃー
どうしようかな
そう ....
だめな歌ってどんなのか知ってるかい?
聞いた人が誰一人喜ばない歌さ
幾何の精神、と打鍵する。
これも最終解ではないような気もするが、
ピンと来るものがあったので、書 ....
世の中金じゃない
世の中地位なんかじゃない
世の中汚いことばっかじゃない
大切なのは夢だ
....
1月の公園は
予想どおり
雪が積もっていて
すべり台の階段は5段目くらいまで埋もれているし
....
街の細か、黒い垣根をわけ入っていった
また違う世界があるんじゃないかと想って
こんなにも憎々しい ....
ねこがいた
まあるくなって
ねむってた
それはそれは気持ちよさそうで
僕もまねして
....
寒の水お控えなすって旅の道
不来方や凍て星を見て高速降る
五円玉ゆらりグラスに寒の水
苦しかった
何にが苦しいのかわかんなかったけど
とにかく苦しかった
最終バスに乗り ....
黒い土が
赤く燃える
地獄の苦痛
ゆるやかな破滅へ
気付かぬうちに誘う毒は
振り返るころ ....
「あなたの精液をサンプルとして
採取させてください」
という迷惑メールがよく届く
だけどもし
....
暗闇の牛がつけてる耳飾り
雪女交通整理に借り出され
不安定な世界に自由を求めてる
とても怖いんだ
全部が自分の責任で
選ぶのは自分
甘ったれの独 ....
大好きのその三割をあげるから君の中で成長させて
もしかしたら
それでも貴方は
人間を信じていたんじゃないか
幼い頃から、富と権力と横暴 ....
願うことは
罪ですか?
あなたがすき
あなたがすき
あなたがすき
願うことは
....
鏡の底に雪が降る
夜の終わりが
夜のはじまりへと落ちてゆく
地に映る光 ....
目蓋に浮かぶのは 淡い光
脳裏に浮かぶのは パソコンの残照
会社から帰ると
バスタブよりも ....
僕たちは不良になりたかった
髪の毛を逆立てたり
ボサボサにしたりして
悪い人になりたがった
....
これからは眼鏡をかけたアイドルが流行る
朝起きたらそうテレビで特集していた
21世紀になって ....
自分の作った詩を
人に編集してもらうといい
できるだけたくさんの人に
ここはわざとらしいね ....
願っている
願っている
あなたの幸せを
離れた場所で
たった一人で
想っている
想っ ....
今 目の前に
折れた 倒木が
眼下に 何本も
落ち 流れていく
そこには 流れるものなど ....
腹を空かした豚が
がつがつと餌を食べていた
すると私は嬉しくなる
砂利を、固い砂利を食わしてあ ....
東京の郊外住宅地のとある公園のブランコに座っていると、ひとりの娘が走ってくる。顔つきが白く凍っている ....
敵は目の前にいる
その敵はおれの目には映らない
四六時中俺の目の前から離れない
俺の身 ....
険しい山道
健康な人の土地は不思議だ
心臓も激しく轟く
もうウ駄目と倒れる寸前目の前に広が得る ....
詩に出会って
君に会えた事
これも一つ
僕が詩を書き
君が読む
又はそれの逆
それも ....
和紙で切り抜いた蝶が飛ぶ
アヒルを抱く少女がひとり
唄をうたう
裸足のキリンが通りすぎる
....
弱い私に……
負けない
つまづいても
孤独に震えても
君に恋をした
ずっとメールの ....
ねえ、君よ
扉を開けば
いつもの顔でいるんでしょ
返事をしてよ。
動いてよ
こんな現実見せ ....
真夜中眠れずかぞえた羊
眠ろうとするほどに増えてゆく
小さな柵をとびこえて
いつしかそれは羊では ....
理科教室のカーテンの陰
ビーカーに入れられた
子供の悪戯とクロッカスの球根
こっそりと 育つ日 ....
ひとりでも 大丈夫か試験をする
三泊四日の仕事に 成田から飛び立った あなたを見送って
....
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