火炎
のどから
くラいひぇン
太陽の
....
夏の夜午後8時
まだわずかに空が青いのを見て
お日さまはなにやってんだって呆れた
....
夕方
車を走らせていると
ちくちく
胸が痛む
アスファルトと白線が
すべるのを ....
まつげ の隙間
に からから
閉じた 指
そっと 痛いくらい ひろげて
....
「じいちゃん。
実は俺、じいちゃんのいとこの繁子さんの女房なんだ。」
「そんなこといったっ ....
おはよう始業前のガソリンスタンドでカラスが歴史をつついている
彼は出発するつもりだ灰色と緑色の朝に ....
庭うさぎ {ルビ食=は}み尽くしても {ルビ茗荷=みょうが}避け
揚げ雲雀 後悔先に ....
ぼくの中の沸騰石はころころ
指のさきまで転がるんです
背骨を真っ直ぐにしている力よ
どうか今す ....
ツマは
ほんとうに
ここにいたかったのだろうか。
「ちっちゃいねぇー。」そう言われて、
頭をなでなでされるのが大っきらい。
僕だって、子供じゃない ....
扇風機がこわいという。
そのうち夜な夜な
耳元でしつこく「回りながら旋回」したあげく、
冷 ....
僕は、何かを伝えたくて生きている。
僕たちは何かを伝えたくて生きている。
そうじゃないの?
な ....
冷たく寒いこの場所は、氷の世界。
そう、この地の下に、
私の愛した人が眠る。
白く、美しい姿の ....
いちにちじゅう
いつもここにたっている
へんなやつがいるんだ。
なにをするでもなく
ただ ....
エントランスを抜けると
私はいつも空を見上げる
たった今
日本が沈没すればいい
唐突 ....
凛とした顔が
すき
笑った顔も
すき
怒ったあとの
こまった顔も
実は
… ....
匂やかな雨は上がった
あと少しもう少しだけそばにいよう
この恋は長雨だった
そしてまた、乾 ....
死後の世界を楽しみに生きている俺
それはまだ未体験ゾーン
ありえることなら
いって ....
今日から自分をデブだと思うことにした
デブ・・・
そのうち人にも呼んでもらうつもりだが
まだち ....
漣の痕の残る崖に蒸留塔が押し寄せている
毎日、毎日ケーキを作る
おとといはマコトくん
マコトくんは今年で小学5年生
去 ....
総ての物に内包されたソレは
等しく対等な季節の流れに身を委ね
いずれ訪れるであろう崩壊の ....
月夜の晩に
風が優しく
私の頬を撫でていった
冷たく涼しい風は
ほのかに
....
夫と出かけると、いつもこうだ。レストランでバカ笑いをし、電車で大きなゲップをする。昔からまったく変 ....
今の世の中
何が間違っていて、何が正しいのか
「そんな愚か者の戯言など聞きたく ....
携帯の電源
容赦無く切って、腕時計やネクタイ
どっかに放り投げて
目の ....
寒き夜 肩寄せ君と 流れ星 見ながら願う 君との幸を
チンピラだ
わたし
声がもう
濡れてる
夏の
アスファルト
熱い
マンホール
開 ....
はるはだと {ルビ赤色=せきしょく}は
愛したような西風を
ほむらのようにはんでいた
遠く ....
化石になった受話器から
感傷が漂って来る
あの日から忍び寄るいつもの夏を
おぼろげに感じか ....
リンと
鈴の音鳴るやうな
シャンと
玻璃の砕けるやうな
ピンと
水の凍るやうな
切な ....
退屈の記号と
幸せの符号と
感動の脱殻が
空中の水際で
じいっと僕を ....
秘密を知りたいときに言葉というものが邪魔なことに気付いた。
僕は車に轢かれたけど、君は元気かい ....
それは危険な賭けでした。
スリルと興味が相まって
涙がぽとり床の上 飛んではじけて消えました。
....
才能を 賭けてみるのよ 色メガネ
ちらつきながら水平に下り
疲労の渦を抱いて
硝子瓶の粒輪が ....
君に語る言葉が見つからないので
女を買った
入浴料1万円
サービス料2万5千円
....
ほんじつ
ちかりょこうへ
ごどうこうさせて
いただきます
ガイドです
よろしく
おね ....
蚊のせいで眠れない
と
あなたは言った
が
眠れなかったのは
その蚊
と
そ ....
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