現代詩フォーラム50選を発表し、わたしがたのしい。という企画です。
みなさんついてきてますか?テンション落とさず残り35個いきましょう。
016
野球やりに行こうぜ磯野 / セガール、ご飯ですよさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=170034
ユーモアならこの人は外せない、セガール(略)さん。
「野球やりに行こうぜ磯野」その言葉になにかが足されるだけで、
こんなにもおもしろくなりますか。という才気がほとばしる作品。
終盤には狂気すら感じられて、磯野と中島の背中がみえるようでした。すごい。
017
醤油 / たもつさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=504
おまたせしました、たもつさん。たもつさんも名作が多く選ぶのはむずかしい。
ここはやはり以前もレビューした「醤油」をあげておきたい。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=187342
いつか、たもつベストアルバムを勝手に妄想して投稿したい。
018
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる / 吉田ぐんじょうさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=194835
でた。吉田さんのクリティカルな一作。吉田さんも名作多数ですが、
これが一番、吉田さんの持ち味をあらわしているとおもいます。
語り部としてトップクラスの作者だとおもうので、
長いのにめげず読み進めると、ひきこまれてしまいますよ。
019
かみさまについての多くを知らない / 望月 ゆきさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=35474
望月さんのやわらかでうつくしい表現、ゆったりとした語り口、
作者の魅力をかたちづくる色々なエッセンスがつまった一作。
「かみさま」というどうにもあつかいにくいモチーフを、
すてきに詩に封じ込めています。おぼれないように気をつけましょう。
関連として「かみさまについて学んだいくつかのこと」もあげておきたい。
020
風が唄っていた / ダーザインさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=10143
文学極道のドン、ダーザインさん渾身の名作。
身構えてしまいそうな幻想的な描写さえ、受け入れさせるような説得力は圧巻。
最終行の「風が唄っていた」の余韻は、特筆すべきものがあるとおもう。
「旅の終わりに」「星屑の停車場にて」などでもその持ち味が堪能できます。
021
肉じゃが / 窪ワタルさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=16766
これを選ばずにはいられないでしょう。窪さんの「肉じゃが」。
身を切るような痛みが読むたびにやってくる鋭すぎる作品です。
痛みをともなうような読詩体験は、この作品がはじめてでした。
一度でもよいので目を通すと、その強烈さにひきこまれるでしょう。すさまじい一作。
022
スタンダード / 大村 浩一さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=37228
大村さん、ご結婚にさいしての、でましたこの詩「スタンダード」
「君の幸せに、間に合って良かった」ずるい。こんなこと言ってみたい。
車の種類からはじまって、人生が透けて見える展開が見事な一作。
愛についての詩を読みたいかたはご一読を。にやにやしてしまいます。素敵。
023
ピース、ストロボ / 高田夙児さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=15167
現代詩フォーラムでは、一番すきな作者である高田夙児さん。
淡々とした描写や、あとに未練を残さないような言葉の使い方にしびれます。
それでいて、余韻が美しいというクールさにわたしはやられました。
この詩がすきな人とは趣味があうのではないか。そんな傑作!
024
きゃらめる 5 / アンテさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=8332
全編、ひらがなで書かれた作品ですが、この幸福さはなんなのか。
キュートな印象が目立つけれど、芯がとてもしっかりしていて、
深みのある味わいがとても素敵な作品です。
かわいい詩が読みたい、そんなあなたに最適な名作。
025
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た / 水在らあらあさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=106614
水在イズムがもっともあらわれているのはこの作品ではないでしょうか。
乱暴でさえあるような勢いのある言葉が放たれていくさまは、
ほんとうに自由に詩をかいているのだなと心打たれるものになっています。
名作多数ですが、危険なほどにかっこよいのでおぼれないように!傑作。
026
美しき日々 / 石畑由紀子さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=17499
石畑さんのぞくぞくするほど官能的な一作。
下品にならずに、ここまで男女の関係を描けるのかという衝撃がありました。
小指を与えてみる。というそのなんとも妖しい発想。
女の美しい所作が思い浮かぶようです。読むべし。
027
アースシャイン / 夏野雨さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=147713
近年の現代詩フォーラムではMVPなのではないか。
そんな称賛をおくりたいぐらい、良作名作を送り出してる夏野さん。
以前レビューしましたが「アースシャイン」。孤独の輝き。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=173862
028
滑らかに廻り続ける欲望の輪 / 大覚アキラさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=32086
大覚さんのシンプルかつ力強い一作「滑らかに廻り続ける欲望の輪」
無駄をそぎ落としたソリッドな本作は、そのたたずまい、まさにロックですね。
やはりこういうシンプルな構造の場合、作者のセンスが問われるものですが
見るものを圧倒する畳みかけに参りました。名作です。
029
いるかのすいとう / かいぞくさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24102
これほどまでに透明な絶望があるのか。と読んで言葉をうしなった作品。
こんなに美しいのに、こんなに残酷で、けどやさしくて、希望がある。
「これがひかりだ」という一行にはさまざまな感情をもって読みました。
自信をもっておすすめできる名作です。
030
すれ / ミサイル・クーパーさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=12565
最高の瞬間を、適切に切り取って表現する。できそうでできない芸当を、
やってのけているすばらしい作品。平易な言葉で語られているから、
すっと心にしみわたってゆくことができる。そんな魅力があるとおもいます。
現代詩フォーラム史にのこる不朽の名作でしょう。
つづく。