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水のような夢は誰にも知られず
雨どいを流れてゆく
甘い菓子になれず
鮮やかな菓子になれず
形をなさず
流れていったきり

畳の上へ横たわる僕の瞳は
黒々とした夜を現す説明文

剥が ....
硝子の割れる音がした


誰かのこころまで押し入りそうな路線図を
複雑な顔をして見ている

ほっと息を吐いて本を閉じるその仕草が大好きで
マグカップの上の蜃気楼から
図書館まで続く遠い ....
 昨年末開業いたしました「雀のお宿」 過日、一組のお客様が賑々しくご出
立されて以来、お声を掛けてくださる影も、お立ち寄りくださる方も見かけま
せん。昔のように、近所を徘徊なさる群雀さまの賑や ....
わずらわしい一連の
手続きをおえて
様々な動物の墓をまわってあるいた


羊のねむる


鹿のねむる


もはやけもののにおいの
消えている
かれらの繊維の
ゆれている ....
ただの壁だと思っていた面に
白い花が
ちらほらと咲き始めた

家と道
内と外
隣人と自分
向こうとこちら
静けさと騒音
過ぎ去った時間とやってくる時間
何かと何かを隔てるための境目 ....
それが彼らの云う正気ならば
私は優雅な狂気を纏って踊りつづけよう

それが彼らの云う現実ならば
私は優雅な夢に包まれて眠りつづけよう
胃袋が 満ちれば
気持ちの袋も 大きくなると 祈って
炊飯器の スイッチを ONにする

予約炊飯の時は
炊ける時間を 覚えてから
かき混ぜないと イケナイのです

長ける時間に 猛り ....
 人には身体があって
 それを包む心があって
 更には世界がそれを包み込み

 玉ねぎのように、
 剥いても、剥いても
 涙しか出てこない

 私たちは
 芯なのか

 それとも ....
夜が朝日に殺されていく

彼女は悲しさを手放したりしない
夜が終わって朝がくることを
毎朝しっかりと悲しむのだ

彼女は毛布にくるまって
テレビの天気予報を見ている
(きょうはおひるま ....
ひそかにおそれていたことを
たったひとつのできごとで
まちわびるようになった
またいつうらがえるか
だれにもそんなこと
わからないけれど
そんな、とても
ふたしかな、
じんせい
右に左に吹く風に
流されながらバランスを取り
逆らっているようで風に乗り
高みに登ってしまった凧よ

 風を詠み 
 目立たず
 叫ばず
 場に溶けて
 ひっそりと生きている ....
「すみません。おひとりさま1パックまでなんです。」

その日
特売の卵を2パック
かごに入れていた老人は
無情なレジ係にそう言われ
1パック取り上げられていた

解けかけた雪が
昨夜 ....
仕事柄
保育園や老人介護施設を訪れる

人生の入り口と出口
もちろん私は後者にちかいあたりを走っているのだろう
少々息を切らしながらも

保育園児に捕まるとなんどでも同じ質問をしてくるの ....
僕は目を瞑り
夕暮れの国道に彷徨う仔犬のことをちょっとだけ考える
カーラジオから明るい声が
逃げ出しちゃった犬の情報を
お寄せくださいと呼び掛けている
犬の種類 大きさ 毛の色
首輪 名前 ....
やっと会えた母は、とても穏やかな顔をして眠っていた
真新しい白装束 解剖の痕跡も知らず
すでに身体は綺麗に浄められて
「コロっと死にたい」
いつもの口癖通り、突然の呆気ない最後だった

入 ....
君の首のまわりに
たっぷりと巻かれたストールを見ると
私は冬の訪れを感じる
いつ見ても思うのだけど
君はストールを巻くのが下手だ
タグが見えてしまっているし
形もなんだかイビツだ

 ....
凡に生き抜きたくはない 滑稽な道にはバナナの皮が咲き乱れる
シリアスな持ち主故 そんな気分には成れない 慣れる気質もない
半分ジョーダンの段差は知っている 

つまずくんだ 小癪なその段差に
 ....
冬のある日に見ている捨てた夢
人が生きているのは悲しいからさ
手をつないでいる二人
僕にもそうしていられた何も知らない子供の頃があった
街は足早に過ぎて行く
進んでいるのかはわからない

 ....
人間であることを返却する前に
再び人間となることを予約しておく
すばやい林檎の色に待ち伏せされては
夜道を歩く闇の物思いにかすかに混じっていく
滲んでくる朝と縫い合わされるために
人 ....
  夕暮れのなかで 光たちは話をしていた
  かつて朝日だったとき じぶんがどんな色をしていたか
  藍色の 円い 夜のうちのひとつになって
  薄暗くとけていくことへの 微かな畏れにつ ....
海に裏切られ 花に批難されたら

枯葉にも笑われる生き様


ヒューっと 大きく豪勢な車が

目の前を風のごとくに走り過ぎようとするよ

ハンドルにしがみついた女の人

なぜ ....
フラワーデザイナーの看板が雑草に埋もれていた <ふたりのテーブル>
なんとなく用もないのに
無性に話しかけたくなって
でも何も用がないのに話しかけたら
あきれられるんじゃないだろうかと怖くなって
コーヒーが飲みたいと言ったら
いつも
 ....
キャバレーのような
楽しいおもいができる
くすりを
セクシーな看護婦が
もってきてくれた
ここはどこ?

そこは
青い空が開けた
一面の緑の芝生
そこで
彼らは思いおもいに
過 ....
「大衆は強き指導者を好む」
アドルフ・ヒトラーは言っていた。

ときに私達は、
事の大小にかかわらず磁石のように"強き言葉"に吸いよせられていく。
誠実か不誠実かすら ....
こころは洗濯できるものだろうか

いつもその時どきなりの

こころで生きれるように

できるものならば

天気の良い日に

やさしい風の中に

干してみたいものだ
寝息もかたちを持つ生々しい夜に
生きていることははずかしかった
熱と湿りを帯びるからだが
その振動や重みが

やがて夜の裾がめくれはじめ
青と赤が互いを超える
はじまりとおわりを混ぜ ....
 


なんでもいいけど
らんらんらららん

いつでもいいけど
らんらんらららん

気まぐれに鳴いて
にゃんにゃにゃん

縁側で昼寝するの
にゃんにゃにゃん


よしえ ....
煩わしいことから離れたくなるのは

自然なことか気まぐれか怠慢か

煩わしいことは元気をうばってゆく

煩わしいことはこの世をつまらなくさせる


紅葉が散るくらい

天気予報が ....
いつも 羨ましいと 思ってた
いつか 欲しいなと 願ってた

願いが 叶った 七年目
ラッキーセブン の ストライク

流れる涙 玉のよう
溢れる心 波のよう


花の 好きな 母 ....
中村 くらげさんの自由詩おすすめリスト(286)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
どんなふうに一人- うみこ自由詩4*13-12-6
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雀のお宿廃業のお知らせ- イナエ自由詩15*13-12-5
市役所裏- 遙洋自由詩5*13-12-4
垣根- そらの珊 ...自由詩20*13-12-4
優雅なる反逆- 塔野夏子自由詩5*13-12-3
カンカンカン- 藤鈴呼自由詩3*13-12-3
玉ねぎと宇宙- まーつん自由詩18*13-12-3
夜を待っている- 栗山透自由詩413-12-3
ひっくりかえる- 森川美咲自由詩6*13-12-3
KITE- イナエ自由詩7*13-12-2
卵2パック- Lucy自由詩24+*13-12-2
ブックエンド〜オールドフレンズ- 梅昆布茶自由詩30*13-12-2
帰ろうという意志さえあれば_彼には道がわかるはず- Lucy自由詩14*13-12-2
最後の紅- 渡 ひろ ...自由詩32*13-12-2
いちばん君に似合う色- 栗山透自由詩313-12-2
小癪な段差- 朝焼彩茜 ...自由詩15*13-12-1
イチョウの中で- 番田 自由詩313-12-1
音楽- 葉leaf自由詩1013-12-1
光たち、影たち- 草野春心自由詩613-12-1
だいたい_それくらい- 芦沢 恵自由詩23*13-12-1
フラワーデザイナーの看板が雑草に埋もれていた- 北大路京 ...自由詩1313-12-1
距離感いろいろ_5篇- クナリ自由詩6*13-12-1
浦島精神病院- ばんざわ ...自由詩113-12-1
強きもの- hiroto22自由詩4+*13-12-1
太陽- 梅昆布茶自由詩25*13-12-1
絵筆- はるな自由詩913-12-1
よしえさん- 自転車に ...自由詩4*13-12-1
紅葉が散るくらい- 吉岡ペペ ...自由詩513-11-30
青薔薇- 藤鈴呼自由詩3*13-11-30

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