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希望という名の紙切れよ
希望という名の瞳に渡れ
誰かは無謀と云うだろう
或いは幼稚と嗤うだろう
希望という名の未熟さよ
立ち止まるがいい
思う存分に
希望という名の愚かさ ....
ほころんで、揺れて、
待ちわびて、揺れて、
愛されて、色づいて、
愛されたくて、匂って、
踏みつけられて、手折られて、
ずぶ濡れて、さらされて、
....
呼び声はまだ
きえてはいない
癒えてはいない
たずね人はまだ
絶えてはいない
やんではいない
ましろな雪は
ゆめの燃えがら
はる待つ
まくら
かたく一途 ....
雨は
嘆きを代弁しない
風は
怒りを
代弁しない
おまえを語れる
他者はない
星は
だれをも照らさない
花は
だれをも誘わない
おまえは
....
軽はずみな言葉ほど
健全なものはないからね
自然な
なりゆきの
その背にわたしは乗るよ
いたわりと偽りは紙一重
無情と無償は紙一重
流され過ぎた挙げ句の空 ....
ふところ広いあの人と
度量のちいさなあの人の
中ほどあたりが
わたしです
勇猛果敢な眼差しと
こわごわ逸らす上目遣いの
中ほどあたりが
わたしです
ひとの間に
ひ ....
明日の色は
だれにも見えない
必ず見えない
もしかしたら、とか
うまくいけば、とか
思いを
重ねれば重ねるほど
夜は深く染まって
真っ暗だ
....
つぼみのままで
いたいなら、
それも花だと
そよぎましょう
まだとけきらない
雪の小村も
あなたが
春だと云うならば
うなずきましょう
わたしは細く
....
おそろしいものに
心あたった朝、
月は
黙って
灰色でした
わたしの言葉は
薪のようです
誰かの夜を
あたためうるならば、と
みえない炎を
見つめかねな ....
まじないめいた
隙間がすきです
ほほえみきれない
ほの明るさも
あしたはぼくを
待ちますか
おんなじ思いの
きみですか
危ういそぶりの
ゆるしがす ....
なにかが見えなくなりそうで
やさしいきつねは
雨をきらう
なにかが聞こえはしないか、と
やさしいきつねは
雨をしたう
その
ときどきの気持ちにまけて
やさしいきつねは
....