仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
あの頃
きみはまだ産まれていなかった
着床しない
小さな種だった
人はなぜ産まれてくるんだろう
人はなぜ産むんだろう
いつか手ばなす命であるのに
わたしが
影も形もない頃
少 ....
糸をつむぐ
それはかつて
繭だったものたち
それを産んだものは蚕という虫
それを育んだものは桑の葉
それを繁らせたものは桑の木
ふるさとを発つ時
小さなかばんに
宮沢賢治の詩集と
....
穏やかなお正月
今日は
中学時代からの友人たちが集まって
昔話や世間話に花を咲かせた
酒はなくても話が弾んだ
僕たち男どもも
やっぱりどこかに集まって
茶飲み話が必要なようだ
....
今年も
除夜の鐘とともに
初突きの夢をみる
ゴーン!
ゴーン!
ゴーン!
冷たい拳銃をにぎって
毎日過ごす
世界は僕の敵
君を思うことを邪魔する
たまらないよ
電子銃はまだ一発も撃てない
あと6.5V
落ちこぼれの
殺し屋のように
毎日を過ごし ....
にげろ
さめろ
夢の末路は今
のしかかって笑ってる
全速力で走ってる
動いてないと
死にそーさ
噛みつきの花
真っ赤で
くさくて
にやけてる
最後までついてくる花
....
彼が世界を美しいと思えるようになるのに二十年かかった。
冬の風呂の暖かさを知るのに、夏の風の心地よさを知るのに、
青空の透明さを知るのに、草原の輝きを知るのに、二十年かかった。
例えば、触れ合いだったり
例えば、水に触れる感覚だったり
音のふるえでも構わない
肌をゆらすそれは影響を与えている
私の身体に心に脳に
ゆらぎ として
共鳴する
強い ....
ふと思ったのだけれどね
人間には通気孔が必要だってこと
きっとどれかの上着に入ったままの入場券もいつかは必要なんだ
なくてはならないものなんてそんなにないんだけれども
たやすい自由はい ....
噛みしめている
染みてくる
気付かされる
青い靴ならそ
ちっちゃいおみ足
挫いて貼った絆創臺
手のひらで温めて
色褪せてすすけてしまった宝物
思い出はさっき心の奥に閉じ込めました
すり抜けていった幽霊はあるみにうむのはなたばを
....
オジサンは屋台で独り
かまぼこにコップ酒
オジサンは群れない
オジサンは演歌が好きで熱唱するが
誰も聴いてくれなくてもだいじょうぶ
オジサンは自己満足主義
オジサンは家に帰り着いて ....
I like poem. I love my poem.
A lot of Poem is People's minds for me.
I like living japan. but I ....
苦しさを真正面から呑み込む
それは、時に、恥ずかしくなることと、同義です
生は、時にみっともなくて、時にとても恥ずかしい
失敗だったり、伝えたい言葉を誤ったり
思わず目を背けたくなります
....
しゃらり
さらさら
銀の音
空があまりにも青くて
ぼくは眼を閉じて
その音がメロディになるのを待っています
湖も凍り
白銀の地平を観てみたいのです
しゃらり
さらさら
....
近き人を愛すること
わたしには、それが、とても難しい
近き人を赦すこと
わたしには、それが、とても難しい
近き人であればあるほど、それはとても難しいことです
わたくしは、そろそろ ....
なんで
こんなに
嫌われるのか
理由がなかなかわからなかった
それは
妬みだった
妬みは
知らない間に買っているから
怖い
妬みを
甘く見てはいけない
日本語を習って育ったので日本語以外知らない
日の当たる場所で本について語る
こうやって言葉遊びができる日本語を、楽しく思う
今日も りゅうが 脱走した
「理由」なんて聞く奴がいるから 逃げだしてしまうのだ
話の尾ひれなんて無視して
ゆらぎは水の色
ゆがむからだのまるみに いかす光彩くねらせて
す ....
あなた、急には心の準備が整いませぬ
今さら心の準備は要らぬはず
長いこと忘れていましたので
心の準備をさせてくださいませ
いつまでじゃ、あまり待てぬぞ
心の準備が整いしだ ....
季節という音楽を君が奏でるのを聴いた。
透明な旋律は白銀の街には鮮烈だ。
音楽は創造され、どよめきの中の瞳を凝視する。
真昼の動揺を隠せない人々はそのまま夜になだれ込む。
夜 ....
寂しさを荷物にして歩いていると、
明るい空が見えた。
そのとき、寂しさを忘れた。
くらやみが、ひかった。
明るさが海の底でキラキラと、笑う。
今までの寂しさを、
海のように、あたたかく ....
こころが
あれこれ 指図しても
からだが
言うことを 聴いてくれなくなった
卒寿を迎えた おひとりさま
いっそのこと
あの青い空の
白い雲に とけてゆきたい
灰色のかげとな ....
僕は
ときどき不思議な感覚に
とらわれるときがある
今この瞬間にも
僕以外の多くの人間が
いろいろな国でいろいろな地域で
いろいろな思いを持って
生きているということが
とても不思議に ....
夜が明ける
東の空を赤らめて
陽が昇る
誰も知らない一日が始まる
泣いたり 笑ったり 妬んだり
喜んだり 怒ったり 微笑んだり
生きる 生活を営む
始まりの ....
私は悪い人間だ
悪党ではないが悪い人間だ
鼻つまみ者で
嫌われ者だ
悲しいが事実なのであろう・・・
生き辛い・・・
どれだけ頑張って言葉にしても、伝えきれない思いがある。
声にすると伝わる。涙にすると伝わる。笑うと伝わる。身体を使うと伝わる。
けれど、文字だけで伝わる思いもある。言葉で伝わる思いもある。
....
箱の中身は空っぽ
箱のなかに無数の丸い無が入っている
。。。。。。。。という無が箱のなかにいる
あなたはどんな無を見たいですか?
箱のなかに居続けられなかった少年は、箱を手に持って、無をそらに ....
赤いチュチュをはいた
白い花たちが
寄り添って踊る
小さなバレリーナ
踊ることは
生きていることだと
無邪気に笑う
顔を寄せたわたしの目の前で
おさなごのやわらかな手に触れ ....
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