少しだけ昔のこと
日本は鉄腕アトムと手を携えて
まるで一体だった
今ではその肝心の心臓が病んでしまったようだ
科学に憧れた日本のダイナモは
脈打つリズムに変調をきたしている

鉄腕アトム ....
宙返りしゃぼんだま弾けた心は

空に消え

余韻に耳奥こだまする

仄かに光る泡沫は

奏でる魂

漂う魚はそれを口にし

閃光ほとばしり

雨を降らす
いつの間にか
ひどい太陽が照りつける砂丘を
歩いている
その光は熱くはないけれど
肌を痛めつける
きっとこのまま
倒れてしまうのだろうけど
この痛さでは
安らかな死を迎えることはなさそ ....
前をむきましょう
って
どこをみればいいですか

上にはいつも空がある

ぐるっとまわれば地になることも
知っているけど知ってはいない

顔をあげましょう
って
明日はどっちの方 ....
 世界中のバラードが歌われなくなったら大変だわ。そう、きっと、誰もがアルファベットをちゃんと正確に発音できなくなって、苦笑いしながら恋を歌わなくちゃいけなくなるかもしれないから。くだらない男達は相変ら .... 日が陰った午後
高く伸びたセイタカアワダチソウが
風に吹かれて揺れている。

子供のころ、空き地で自分の背丈よりはるかに高い黄色いセイタカアワダチソウに
分け入って遊んでいた。あの頃の日差し ....
 私がまだ貯水槽の底に沈んだ都市の中で眠っていた頃に、母が私の頭に血をたらして、私は裂けた。泣く前に、裂ける事を覚えた私の体は、ゆっくりと沈んで起き上がることが無かった。20歳でケータイを傘につるした .... 夜中目を覚ますと
私の喉は笛ラムネになっていた

ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい
情けなく繰り返す
ラムネをさっさと溶かすべく
コップの水を飲み干した
空の一番青い所から
滑り降りてきた木枯らしが
寝惚けたネクタイを
強引にたなびかせ
腫れぼったい意識を
心地好くシュリンクする

秋晴れハレバレ
ハレバレハレルヤ

空の一番柔 ....
ひとりの部屋で
あああ、と声を出したら
壁に窓に天井に
いつまでも反射して
繰り返し打ち付ける
あああ
どこへも出てゆかない
そこまで出てゆけない
充満するひとり
窒息しそうだ

 ....
雨の野原を歩く君を見た
誰もいない野原には
緑色にオニスゲが咲いて
緑色に君も濡れていく
緑色に濡れた君の足元を
小さな小さな子ガエルが旅に立つ
向かう緑色の森にはオチバタケ
シオデの葉 ....
地球が
ごめんね…って
稚魚舞う波打ち際から聴こえる
スミレ笑む岩間から聴こえる
この鉱物の集合体は
ただの無生物に過ぎないけれど
体温は6,000℃
内側も外側も絶えず動いていて
い ....
いくつもの約束も
微笑みも
泡のように消えて
小さな海に沈んで眠る

囁き合った星々は
鈴のように笑ってる
遠くで眠る砂漠の中に
銀の涙がそっと光る

静かに本を閉じたなら ....
だからあ、カブトムシだって言ってるじゃないですか! 昔、花屋にマツムシソウがあって驚いた
街で会うとは思っていなかったから
タカネマツムシソウそのものではなく
スカビオサか何か園芸品種ではあったのだろうが
風に揺れながら山に咲いているはずの花だ ....
あの子が今日目覚めるのは

コーヒーを飲むためなんだ

明日になったら目覚めないかもしれない

それでもいいや、とそう思って彼女はコーヒーを飲んだ

彼女は学校に行くといじめられる
 ....
みかん柿りんご梨ほうしゃのう辟易(うんざり)  

さらさら白い砂の上

きらきら白い砂の上

さらさら白い砂よりも

よりいっそうなお白く

まばたきもせずうずくまる

がらんどうの骨や骨

空も地平の果てもない
 ....
各駅列車に乗って
普段は降りないとなりのとなりの街の駅へ降りる
にかよった駅前、どこにでもあるマンションと一戸建て
おなじみのコンビニ、犬の散歩やら主婦の買い物姿やら

皆この街に住んでいる ....
家の裏に立つ一本の樹は
その背に
深い森を持つ

家の裏に立つ一本の樹は
その後ろに
もう一本の樹と
もう一本の樹を持つ
家の後ろに立つ一本の樹は
その背中に
もう一本の樹と
も ....
そんなに硬ければ喉に詰まらせて逝ってしまえばよかったのに
{画像=111025222808.gif}
Y染色体はお前の硬さに勝った
ある日私は死にまして
ふと気付いたら
地面で寝てまして

そうかここは天国かと
回りを見渡すと
そこにはただの日常があって
平日お昼の町並みがあって

寝ていた私を誰も見ていない ....
ねむりのなか
くすりのなか
あなたにあいたいな
ふたつともにくんでる
ねむりのなか
くすりのなか
わたしになれるかな
ふたりともくるしんで

しずかにうかぶだけ
海鳴りを背に

せめて
我が腕だけでも
遠ざけようとするように

防風林の枝はみな
左右の均衡を著しく
乱されて

ことしも
冬を受け流すため
寡黙に
されど着実に
葉 ....
私が作った料理を
食べる人がいる

私が洗濯をした物を
着る人が居る

私の手で作り出した何かが
誰かの役に立つ事もあるんだなと

次々に口へ運ばれる料理を見ながら
ふと そう思っ ....
動機のないことが肝心でした
ことばを失わなければ意味がない
そんなふうに思っていました、つよく
それで、いまも

いまも手をのばしている
両手で頬を、挟み、包み、掬いとりたいと、考えていま ....
 


からすは東の向こうまで

月のねぐらに帰ります

朝が来るのをそこで待ち

一番鶏に起こされる

あるときからすはうっかりと

月の運行 忘れてて

起きたら西ま ....
わたしはひとり
わたしはおもう
大切なものは何かと

こころのなかは
からっぽ

だれもちかづかないで

わたしがひとり
りかいはいらない

この涙の意味を知る必要はない
あ ....
やぶれたワンピース

片方穴のあいたくつした

お父さんは結婚指輪をしない


ぼくも遠い宇宙では
なにかとつながっていて
ひとりぽっちじゃなかったろうよ
それがどうだい
いまや ....
僕に見えていた全て
だけど 見ていたはずの夢は消えかけていた

多くのものを手に掴みたい
そう思えた あの頃の僕自体が若かった

時は流れていく
そこにとどまることなく
人の死なん ....
さすらいのまーつんさんのおすすめリスト(392)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
2011年8月日本ではないアジアにて鉄腕アトムを弔う- N.K.自由詩7*11-10-26
ウランバナ- 灰泥軽茶自由詩211-10-26
砂丘の花- 三条麗菜自由詩5*11-10-26
歩道橋の上より- 朧月自由詩311-10-26
世界中のバラードについて- ballad自由詩111-10-26
セイタカアワダチソウ- M&M自由詩211-10-26
手を握り秘めていたものを- ballad自由詩211-10-26
喘鳴- 照留セレ ...自由詩4*11-10-26
ハレバレ- nonya自由詩20*11-10-26
待つ- かな自由詩211-10-26
ハイドランジア- 黒い翼自由詩411-10-26
集合体- 黒い翼自由詩311-10-26
夕陽- 自由詩6*11-10-26
写真を見てひとことvol.5- 花形新次携帯写真+ ...3*11-10-26
鉢植えのフロンティア- 小池房枝自由詩311-10-26
彼女の自殺- yamadahifumi自由詩211-10-26
空腹- 西行桜自由詩111-10-26
砂の街- mortalis自由詩111-10-26
となりまち- 灰泥軽茶自由詩411-10-26
一本の樹- オイタル自由詩7*11-10-25
存在の耐えられない硬さ- GrassRoots自由詩4*11-10-25
うらみはらさで- Seia自由詩7*11-10-25
睡蓮- 自由詩111-10-25
防風林- 千波 一 ...自由詩2*11-10-25
- 菜穂自由詩4*11-10-25
HOPE- 丘野 こ ...自由詩5*11-10-25
寝坊烏- mortalis自由詩111-10-25
手遅れ- AKiHiCo自由詩111-10-25
ツーピース- かなりや自由詩111-10-25
ハート- 番田 自由詩211-10-25

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